サクッとPythonの実行環境を整えたい時、ありますよね。でも、ローカル環境をいじりたくないという気持ちも分かります。
「そんなときには、devcontainerを使ってみませんか?」
devcontainerは、環境の一貫性を保ちながら、チームメンバー間での開発環境の共有を容易にするツールです。
今回は、データ分析で頻繁に使用されるPandasライブラリを含むPythonの開発環境の構築方法をご紹介します。
開発環境
- WSL Ubuntu 22.04.3 LTS
- Visual Studio Code(Vscode)
- Docker Desktop
前提
Docker DesktopとVscodeが既にセットアップされていることが前提です。
まだの方は、公式サイトからダウンロードし、基本的な初期設定を行ってください。
また、VscodeでのRemote - Containers拡張機能のインストールが必要です。これにより、Vscodeから直接コンテナ内で作業を開始できます。
目標
Pandasライブラリを使用できるPythonの開発環境をDev Containersを通じて構築します。
手順
- Docker Desktopを起動する
- ローカルの任意のディレクトリに作業ディレクトリを作成する
- Vscodeのコマンドパレットからコンテナを作成する
- pandasのインポート
Docker Desktopを起動する
ローカルの任意のディレクトリに作業ディレクトリを作成する
今回はworkspace/
以下に作業ディレクトリを作成していきます。
mkdir python-playground
次に作成した作業ディレクトリに移動します。
cd python-playground
移動したらVscodeを起動しましょう。
code .
Vscodeのコマンドパレットからコンテナを作成する
「Show and Run Commands」を選択します。
次に「Dev Containers: Open Folder in Container」を選択します。
現在のディレクトリが選択されていると思うので、そのまま「OK」を押します。
次に言語の選択をしていきます。
言語としてPython3を、バージョンは3.12を選択します。ここで、特に追加機能は指定せずに進みます。
バージョンは今回3.12を使用します。
今回は追加機能を特に指定せず、そのまま「OK」を押します。
少し時間がかかりますが、コンテナが作成されます。
Vscode左下の表示が「開発コンテナー」となっていることを確認します。
ターミナルを開き、Pythonのバージョンを確認してみましょう。
これでPythonの環境構築完了です!
簡単ですね。
Pandasのインポート
devcontainer.json
に"postCreateCommand": "pip install pandas"
を追加し、コンテナの再構築を行います。これで、Pandasがインストールされます。
...
"postCreateCommand": "pip install pandas"
...
構成ファイルを編集したので、右下のボタンを押して「Rebuild」します。
最後に、Pandasを使ってCSVファイルを読み込む簡単なスクリプトを作成し、動作確認を行います。
sample.csv
ファイルを準備し、以下のようなスクリプトで読み込みます。
ちゃんと実行できていますね。
実行したスクリプトは以下です
import pandas as pd
def read_and_print_csv(file_path):
df = pd.read_csv(file_path)
print(df)
if __name__ == "__main__":
file_path = 'sample.csv'
read_and_print_csv(file_path)
まとめ
devcontainerを使用することで、Vscodeで数回クリックするだけで、必要な実行環境を素早く簡単に構築できます。
この方法は、Pythonだけでなく、他の言語やフレームワークにも適用可能です。
いろいろ試してみたいですね!