1. GUI時代のファイルアップロード
SAP GUIでの開発では、ファイルアップロードといえばお決まりの手順がありました。
・GUI_UPLOAD や CL_GUI_FRONTEND_SERVICES=>GUI_UPLOAD を使ってローカルPCから読み込む
・そのデータを内部テーブルに展開し、アプリサーバで処理
ところが SAP S/4HANA Public Cloud では事情が一変します。
・GUI_UPLOADは利用不可
・そもそもレポートプログラムの開発自体ができない
つまり、「いつものやり方」が使えないため、Fioriという新しい仕組みでアップロードを実現する必要があります。
2. Fiori/RAPでの代替案:LOBを使ったファイルアップロード
Public CloudではGUI_UPLOADが使えないため、OData経由でファイルを送信し、DBテーブルに格納する仕組みを取ります。
最もシンプルな方法が、LOB(Large Object)を使う実装です。
この方法はBAS上でjavascriptを使わないで済みますのでそこも良い点かと思います。
2.1 全体の流れ
Fioriアプリ起動
登録
ファイル選択
対象のファイルを選択すると、Fioriの画面に反映されます。
また、アップロード履歴明細にはファイルの中身が自動登録されます。
保存
保存するとバックエンドで購買依頼が登録されます。
これは、動作定義のdeterminationに記述したプログラムによるものです。
3.まとめ
いかがでしたでしょうか。
GUI時代に当たり前だった「GUI_UPLOADでアップロードする」という常識が、Public Cloud / Fiori時代には全く通用しなくなってしまうこと、そしてその代替としてLOBを利用する方法をご紹介しました。
②では、実際のCDSviewやABAPソースを紹介したいと思います!