これは何?
地元のGitHubユーザーを探せるサービス『地元のGitHubユーザー』を作った。このサービスを使うとなんと、地元のGitHubユーザーを探すことができます。
これ。
こんな感じで各都道府県のGitHubユーザーを一覧表示できます。累計スター数、Githubのフォロワー数、Twitterのフォロワー数などなども確認できます。
上の画像は鹿児島のGitHubユーザーの一覧。画像では自分のアカウント以外はモザイクかけています。
仕組みとしては極々単純で、プロフィールのLocationに都道府県名を設定している人をGitHubの検索APIで取得しています。例えば「Kagoshima, Japan」のように設定していれば、この一覧に載ります。ちなみに一部地域1を除き漢字表記にも対応しています。
デフォルトのソートでは概ねフォロワー数順になってます。
技術的には、フロントをReactで構築していて、バックエンドのCloud FunctionsでGitHubのAPIを叩いています。リポジトリはこちら。
地域ごとの傾向を見てみる
Githubの詳細検索でもほぼ同じことはできるものの、こうやってサービスとしてまとめてみると各地域の傾向なんかが見えてきて面白いですね。
というわけで、このサービスで感じたことをまとめてみます。
前置き
- このサービスで確認できるのはプロフィールに都道府県名または県庁所在地をアルファベットで入れている人だけ。未設定の人は引っかからないし、「Japan」とだけ入れている人は都道府県別に集計されない。
- 集計しているのは都道府県名と県庁所在地の部分一致ため、プロフィールに「Kanagawa」または「Yokohama」と入れてる人は神奈川県に集計されるが、「Kawasaki」は集計されない。
- そもそもGithubに登録している人自体がエンジニアの中では少数派なのが現実。これを以ってエンジニア全体の傾向を論ずるのは難しい。
【気づき】人口の比率がGitHubユーザーの比率にはズレがある
まず主要都市の人口比を見てみましょう。これはGitHubとは無関係な単純な人口比です。Wikipediaしらべ。
東京一強ではあるものの、大阪と愛知が組めば東京を倒せそうですね。
都道府県 | 人口 |
---|---|
北海道 | 5,156,051 |
東京 | 14,036,936 |
愛知 | 7,502,579 |
大阪 | 8,790,887 |
福岡 | 5,118,907 |
そしてGitHubユーザーの人口比を見てみてみましょう。
都道府県 | GitHubユーザー |
---|---|
北海道 | 1265 |
東京 | 42020 |
愛知 | 1536 |
大阪 | 3575 |
福岡 | 1589 |
無慈悲。あまりに無慈悲。
どうなってるんだ。東京は他の都市のせいぜい2倍くらいのはずなのにGitHubユーザーの数は東京だけ10倍以上で突き抜けている。
地方にGitHubユーザーの居場所はないのか。
このグラフでは東京強すぎという情報以外に学びがないので、天井を5000にしてみます。ちなみに東京の戦闘力は4万です。
福岡が人口1.5倍の愛知をわずかに上回っています。ちなみに両者にカウントされていない豊田市は56ユーザー、北九州市は57ユーザーでした。福岡は街をあげてIT産業を支援してるだけありますね。
最近こんな記事もありました。
各都道府県のGitHubユーザーTOP20の所属組織
各都道府県の1ページめ(TOP20)の所属組織について調べてみました。
各都道府県のランキングの並びはGitHubのフォロワー数順なので、必ずしも凄いエンジニアの順番とだとは限りません。とは言え上位に食い込んでるユーザーは概ねスター数も多い傾向にあります。
それでは見てみましょう。
東京 | 北海道 | 愛知 | 大阪 | 福岡 |
---|---|---|---|---|
CyberAgent, Inc. | GitHub | line | Gigas Japan | GMO pepabo × 3 |
Code Promotion Events | pixiv | CyberAgent | chatwork | SAKURA internet Inc. |
Retired | 株式会社KBOY | Nagoya University×2 | trimble-oss | line |
blueimp.net | Enishi Tech Inc.×2 | Nepula,Inc. | SAKURA internet Inc. | yumemi |
PLAID, inc. | USAGI.NETWORK | nmiri | 1x1 Inc. | 1placeinc |
Stripe | MIERUNE Inc. | Nagoya Institute of Technology | Spicescode, Inc | Kyushu University × 2 |
Cysharp | Century corp. | Chubu University | Ruby Development Inc. | Souzoh |
mujin | flatt-security | Codingscape | evilmartians | yamap-inc |
coop-sapporo | Splink | SLYWALKER Co.,Ltd. | ||
Aichi Institute of Technology | ||||
Kannade Inc. |
2回以上登場する組織だけピックアップしてみます。
- CyberAgentが東京と愛知に1人ずつ
- 北海道にEnishi Tech Incが2人
- LINEが愛知と福岡に1人ずつ
- 名古屋大学が愛知に2人
- さくらインターネットが大阪と福岡に1人ずつ
- GMOペパボが福岡に3人
- 九州大学が福岡に2人
有名企業の名前もあるけれど、だいぶバラけていますね。
福岡はGMOペパボが強いようです。(ちなみにこの記事を書いている自分はGMOペパボに所属しています)
愛知は大学勢が強いのが興味深いです。名古屋大×2、名古屋工大、中部大、愛知工大と5人もランクインしています。
GAFAが1つも載ってないのは意外ですね。OSSで大きな活躍をしてる人は米国の本社に行っちゃうのか、あまり所属を書きたがらないのか。
ちなみにこのサービス、URLの末尾を書き換えると都道府県以外でも一覧表示できる裏技があるのですが、「Shibuya」で表示するとGoogleの人が2人いました。
https://kurehajime.github.io/jimoto_no_github_user/#/of/Shibuya
勉強会の数
このサービスには、ページの右上から地元の勉強会のconnpassの検索画面に飛ぶ機能があります。
というわけで、記事執筆時点の勉強会の数も比較してみます。
都道府県 | 勉強会 |
---|---|
北海道 | 6 |
東京 | 130 |
愛知 | 23 |
大阪 | 24 |
福岡 | 17 |
やはり東京は1桁違いますね。
北海道が少なめなのは距離的な要因かもしれない。
おわりに
自分の地元のGitHubユーザーを眺めてみると、「うちの会社のあの人はやっぱり凄かった」「地元にこんな凄い人がいたのか」「勉強会でよく見る顔が多いなぁ」といろいろ発見がありました。ぜひ皆さんも使ってみてください。
まだlocationに都道府県を入れてない人は、入れることで探されやすくなります。
コントリビュートもお待ちしております。
あと鹿児島の人!
10月27日~28日にエンジニアが100人くらい集まる大規模イベントがあるので、よかったらどうぞ。
「今は鹿児島を離れたけどそろそろ地元に帰りたいな…」と思ってる人は、今自分が働いてるGMOペパボは鹿児島でも積極採用しているので、こちらもご検討頂ければ~。
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三重県の津市だけ漢字表記に対応していません。中国の天津市が大量に引っ掛かり、それを除外しても唐津、会津若松、草津、大津…ときりがないので。 ↩