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1波長ヘンテナで地上デジタル放送を受信してみた

Last updated at Posted at 2020-04-02

電波を受信するアンテナにはいろいろな用途・形状のものがあります。一番身近なのが魚の骨の形をしたテレビアンテナですが、変わり種にヘンテナというものがあります。変なアンテナ、と言うことで、ヘンテナ、と呼ばれているらしいです。日本のアマチュア無線家が発明したと言われていますが、その動作原理がよくわかっていないとか、いるとか。いわく有りげです。
ヘンテナは構造が簡単な割に性能がいいのが特徴です。また、適当に作ってもそれなりに性能が出るのでDIYに向いています。ヘンテナにはいくつかバリエーションが有るようですが、一番BASICな形のヘンテナを作成してみました。

ヘンテナの構造

ヘンテナはこのような形をしています。
半波長ヘンテナ.png
長い辺が1/2波長(※1)、短い辺が1/6波長の長方形で、下の方の1/10波長ぐらいのところに給電点があります。ここをテレビの同軸ケーブルの芯線と被覆につなげて、アンテナの面を放送局の方に向ければ電波が受信できます。長い辺を地面に垂直にすると水平偏波(※2)の電波を受信できます。長い辺を水平にすると垂直偏波になります。水平と垂直を間違えると全く受信できません。ちなみにスカイツリーからの電波は水平偏波になります。

(※1) 波長とは電波の波の長さのことです。受信する周波数で決まります。
波長(m) = 光速(m/s) / 周波数(Hz)
NHK総合東京を受信する場合、放送周波数は557MHzなので、真空中の光速を30万km/sとすると、
1波長 ≒ 300,000,000 / 557,000,000 ≒ 0.54m、
54cmぐらいになります。(そうすると、1/2波長:27cm、1/6波長:9cm)
※普通は複数の放送局(周波数)を受信しますので、それらの周波数の中央あたりの周波数を選ぶと良いと思います。

(※2) 屋根の上に立っているテレビアンテナの魚の骨が地面に対して水平に並んでいるならその地域のテレビ電波は水平偏波、垂直なら垂直偏波です。

1波長ヘンテナ

ヘンテナを2つつなぎ合わせた形をしたのが1波長ヘンテナです。長辺が1波長に延びて、給電点がアンテナの中央に移動しています。
1波長ヘンテナ.png

理屈は理解していませんが、半波長ヘンテナ2個分になりますので、半波長ヘンテナの倍相当の感度になります。(きっと)

受信感度

東京スカイツリーから直線距離で150km余りの地点ですが、市販のブースターを使って十分な受信感度が得られます。

設置方法など

ヘンテナは写真のように中央部分をステンレス製ポールに固定しています。このように中央部分に金属があってもアンテナの動作には支障ないようです。ヘンテナのすぐ下にあるのがブースターです。
写真.png
ヘンテナの素材として直径1cmの銅パイプを使いました。太めのものを使ったほうが性能が良くなるようです。銅パイプははんだ付けで組み立てています。銅は空気中ですぐに酸化皮膜が出来、腐食しにくくなるようです。実際、野外で10年近く使っていますが問題ありません。

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