16
7

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 1 year has passed since last update.

カバー株式会社Advent Calendar 2023

Day 13

GitHub ActionsでUnityのお手軽CI

Last updated at Posted at 2023-12-12

こんにちは。カバー株式会社エンジニアのKです。

弊チームでは、UnityプロジェクトのビルドにGitHub Actionsを利用しています。GitHub Actionsは、GitHubにアップロードしたプロジェクトを、設定に応じて自動でテスト・ビルド・デプロイなどのワークフローを実行してくれる機能です。

CIサービスは他にも色々ありますが、GitHub ActionsはGitHubで管理しているプロジェクトに少し設定ファイルを足すだけでCIを回せるので便利です。GitHubの公式サービスなので、プッシュやプルリクとの連動が簡単に行える点も魅力です。また、GitHubが用意したクラウド上のマシンや自前で用意したPCなど、ビルドマシンを柔軟に設定できるのも助かります。

GitHub Actionsについてはネット上に紹介している記事がたくさんあるので、この記事では弊チームの活用事例と設定を中心に紹介します。

セルフホステッドランナー

GitHub Actionsには、自前で用意したPCでランナーを実行することで、そのPC内でワークフローを実行することができる機能があります。これをセルフホステッドランナーと言います。一方で、GitHubが自動でクラウド上のリソースを用意してビルドする機能もあります。こちらはGitHubホステッドランナーと言います。

弊チームでは、セルフホステッドランナーを使っています。できればGitHubホステッドランナーも使ってみたかったのですが、プロジェクトが大きすぎてGitHubホステッドランナーの標準プラン内に収まらないのと、Unity用に用意されているGameCIというプラグインが対応していないユースケースがあったため、結局自前のPCを使うことになりました。

用意したマシンをセルフホステッドランナーとして設定するには、以下の手順に従います。手順に従ってコマンドを打ち込むだけなので非常に簡単です。

Unityプロジェクトにビルドメソッドを追加

プロジェクトに以下のようなビルドメソッドを用意しておきます。置き場所はEditorフォルダの中にします。

BuildApp.cs
using UnityEditor;

public static class BuildApp 
{
    [MenuItem("Build/BuildApp")]
    public static void Build()
    {
        //windows64のプラットフォームでアプリをビルドする
        BuildPipeline.BuildPlayer(
            new string[] { "Assets/Scenes/SampleScene.unity" },
            "Builds/App/SampleApp.exe",
            BuildTarget.StandaloneWindows64,
            BuildOptions.None
        );
    }
}

ワークフローの例

ビルドしたいリポジトリの.github/workflowsに以下のymlを配置します。

build_app.yml
name: Build App windows

on:
  workflow_dispatch: { }
defaults:
  run:
    shell: bash

jobs:
  buildForWindowsBasedPlatforms:
    name: Build for ${{ matrix.targetPlatform }}
    runs-on: [ self-hosted, Windows ]
    strategy:
      fail-fast: false
      matrix:
        targetPlatform:
          - StandaloneWindows64 # Build a Windows 64-bit standalone.
        buildMethod:
          - BuildApp.Build
        unityPath:
          - '"C:\Program Files\Unity\Hub\Editor\2020.3.33f1\Editor\Unity.exe"' #使用しているUnityのバージョンのパス
    steps:
      - uses: actions/checkout@v4
        with:
          lfs: true
          clean: false
          submodules: recursive

      - name: Run Build
        run: |
          ${{ matrix.unityPath }} -batchmode -quit -projectPath . -buildTarget ${{matrix.targetPlatform}} -executeMethod ${{ matrix.buildMethod }} -logFile -

      - name: Upload App
        uses: actions/upload-artifact@v3
        with:
          name: App_Develop
          path: Builds/App/
          retention-days: 7

配置すると、GitHubのActionsのタブにワークフローが表示されるようになります。

image.png

画面左側にある「Build App windows」をクリックすると以下のような画面が表示されます。

image.png

右側にある「Run workflow」をクリックし、緑色の「Run workflow」ボタンをクリックすると、ビルドが開始されます。

image.png

ビルド中は、GitHub Actionsの画面上で進捗を確認できます。

image.png

ビルドが完了すると、「Summary」画面にビルド成果物のダウンロードリンクが表示されます!

image.png

ワークフローの実行タイミング

上記の例では、ワークフローの実行タイミングを以下のように設定しました。

name: Build App windows

on:
  workflow_dispatch: { }

この「workflow_dispatch」は、Actionsの管理画面から手動実行するオプションです。他に、プルリクエストの作成時、特定のブランチへのプッシュ時など、GitHubのアクションに合わせてワークフローを実行することもできます。詳しくはこちら↓

まとめ

GitHub Actionsのセルフホステッドランナーを使えば、余分なPCにUnityとランナーをインストールするだけで、すぐに簡単なCIワークフローを構築することが可能です。お手軽なので、小規模なチームの初めてのCIとしておすすめです。

ありがとうございました。

16
7
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
16
7

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?