こんにちは、日本マイクロソフトの向井です。
10/12~14にMicrosoft Ignite 2022が開催されました。
こちらの記事は、Power Automate に関する以下のセッションの内容をまとめたいと思います。
「Power Automate を使用してクラウドでハイパーオートメーションを拡張する」
0. このセッションで発表されたこと
Stephen Siciliano さんの発表
・自然言語からフローを作成する
・式を自動で作成する
Christy Jefson さんの発表
・Excel のタブに自動化タブが追加
・Power Virtual Agents のプロ開発者向け機能がプレビューに
・SAPの事前構築済みソリューションについて
・Automate Center of Excellence の構築
・Hosted RPA bots がプレビューに
1. Stephen Siciliano さんの発表
1.1. 自然言語からフローを作成する
今までPower Automate はドラッグ&ドロップでワークフローを作成することができましたが、
今回、自動化したいことを文章で書くとAIがワークフローを作成してくれる機能が発表されました。
この機能は、Power Apps Ideas (文章からAIがアプリを作成してくれる機能)と同じく、GPT-3のAIモデルを利用しています。
セッションの中では、Formsに回答があったらSharePointに回答を登録し、否定的な内容が書いてあった場合はTeamsに通知するフローを作成するデモを紹介しています。
Power Automate のフロー作成画面に新しく[You describe it, AI build it」が追加されています。
フローの大枠をAiが作成してくれるので、FormやSharePointの指定などを行います。
どのトリガー、どのアクションをどのような順番で選べばいいかわからなくても、AIが教えてくれるというコンセプトのようです。
もちろん、ここからフローのカスタマイズをしていくこともできます。
まずは、主要なM365関連のコネクタから対応していき、今後、その他のコネクタについても対応していくそうです。
1.2. 式を自動で作成する
もう一つ発表があった機能はAIに式の記述をしてもらう機能です。
例えば、日付の形式を変えたいとき、式を書く必要がありますが、式を書くのは市民開発者にはフローを作成するよりもさらにハードルが高いという問題があります。
今回発表された機能はそのような問題を解決します。
新しく追加された「Format data by examples」を選択します。
まず、変更したい項目、今回の場合はFormsの送信時間を選択します。
デファルトの値と変換したい型式を入れると、AIが必要な式を書いてくれます。
式があっているか、別の値でテストもできます(画面下部)。
これらの機能はプレビューで試していただくことができます!
2. Christy Jefson さんの発表
2.1. Excel のタブに自動化タブが追加
Excel のタブに「Automate(自動化)」タブが追加されました。
ここから、ExcelやSharePointに関するワークフローを作成することができるようになりました。
詳しくはこちらのWebinarを見てください、ということで多くは語られませんでした。
2.2 Power Virtual Agents のプロ開発者向け機能がプレビューに
インテリジェントボットオーサリングエクスペリエンスが11/10にプレビューになります。
プロ開発者向けのAzure Bot Framework と市民開発者向けのPower Virtiual Agentsのボット作成体験が融合されます。
プロ開発者と市民開発者は、マルチオーサリングやコメント機能で共同でボットを構築したり、Power Fxなどの最新機能が利用できます。
2.3 SAPの事前構築済みソリューションについて
事前構築済みのソリューションは、SAPのERPコアビジネス機能の合理化されたビューを提供しながら、舞台裏のワークフローを自動化するらしいです。。
2.4 Automate Center of Excellence の構築
Power Automate のガバナンス関連のキットが2つ発表されました。
1つ目は、パブリックオートメーションキットです。
GitHubプロジェクトとして立ち上げられていて、以下のリンクから確認できるそうです。
2つ目は、Business approvals kit (ビジネス承認キット)です。(現在プレビュー版を提供中)
多段階承認や条件分岐承認など複雑な承認フローをノーコードで設定することができます。
2.5 Hosted RPA bots がプレビューに
Hosted RPA bots は、無人型RPAをMSの提供するクラウドマシン上で動かせる機能です。
今年のBuildで発表された機能です。
MS Build 2022 で発表のあったPower Platformに関するアップデート情報のまとめ
まとめ
以上が、こちらのセッションで発表された内容です。
個人的には、AIがワークフローの作成を助けてくれる機能と、承認ワークフローのキットが気になりました!
他のセッションについても今後まとめていきたいと思います!