はじめに
au および UQ モバイルから発売された USB 接続の LTE モデム、 ZTE Speed USB Stick U03 について、 Linux で使うための情報があまりなかったので備忘録として書いておきます。
この機種は au 回線の nano SIM を挿入することで 4G/LTE 通信が行えます。 APN さえ設定すれば au のサブブランドである UQ モバイルの SIM カードも使用できるため、かなり使い勝手が良いです。
この手のものは古くは L-03D がよく使われていて、情報もよくまとまっていた印象があります。ただ、全く同じ設定ではうまくいかなかったので、有志の情報を頼りに設定を行いました。
設定
udev と usb_modeswitch の両方を設定する必要があります。
この手のドングルは最初に CD-ROM として認識されて、その後 eject するとイーサネットとして認識されることが多いようですが、この機種では eject するだけではイーサネットとして認識されませんでした。なので usb_modeswitch の設定が大事なようです。
udev の設定
/etc/udev/rules.d/50-zteu03.rules
# ZTE MF871A (U03)
ATTR{idVendor}=="19d2", ATTR{idProduct}=="1484", RUN+="usb_modeswitch '/%k'"
usb_modeswitch の設定
/etc/usb_modeswitch/19d2:1484
#### Speed USB STICK U03
DefaultVendor=0x19d2
DefaultProduct=0x1484
TargetVendor=0x19d2
TargetProduct=0x1483
MessageContent="5553424312345678000000000000061b000000020000000000000000000000"
MessageContent2="55534243876543212000000080000c85010101180101010101000000000000"
NeedResponse=1
(こちらの情報を使わせていただきました: 楽天モバイルで固定回線代用 Part.21 W無 より)
以上の設定を行うことで Linux 上でデバイスがイーサネットとして認識されました。
余談
設定なしの状態では Linux 単体で通信が始まりませんでしたが、 VirtualBox 上の Windows で認識された後は Linux 側でも問題なく通信できていました。(Linux 単体でのやり方が分からなかったときは毎度 Windows を立ち上げていました)