2024年。AItuberStudio。
去年までは趣味としてゲーム配信をさせてみたり、AI同士で会話させてみたりといったことをしていましたが、今年はAItuberStudioをtoB向けの製品として強化する一年でした。
toBに向けて製品として紹介する以上、保守管理のしやすさや、システムの安定性、安全性。さまざまな機能要件にスムーズに答えられる拡張性などを備えている必要があるため、そういった部分の改修作業。作り直しを一年を通して行っていました。
AItuberStudioとは
Unityベースで制作している、Nyagsic LLCからリリースしている製品です。
いなりくこちゃんのシステムにも使われています。
https://www.youtube.com/@%E3%81%84%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%8F%E3%81%93
機能概要
AItuberとの会話機能(Youtube経由、Tiktok経由、ニコニコ動画経由、text入力、VOICE入力、映像入力)
複数のLLM、TTSに対応
完全記憶能力(すべてのことを覚えているが人間のようにどわすれする。必要な記憶を思い出したり、思い出そうとしても思い出せなかったりする。)
NGワード(事前に登録したワードについて回答することがありません。その内容についてはお答えできませんなどのお返事をします。)
感情表現(複数の感情を数値化してアニメーションや口調などの表現に反映します。)
フィラー表現
人格形成(一問一答に答えることで人格を形成する要素を収集し、その人の人格を形成します)
目標
全体的な管理のしやすさ、拡張性
Youtubeで安定して配信が行えるようになる。
インフラ環境での実装。
インタラクティブな体験ができるシステムを追加する。
機能
記憶保持
人格形成
感情機能
多数のアニメーションをその場の感情に応じて変化
達成率
全体的な管理のしやすさ、拡張性(70%)
役割に応じてモジュール化することで拡張性があがりました。
現在リリースされているLLM、LMstudioでAPIが使用できるものに関してはサポートされています。TTSに関してはVoicevox、sbv2、ElevenlabなどAPIが使用できるものに関しては対応しています。
新しくリリースされたものも随時対応しています。
Youtubeで安定して配信が行えるようになる。(70%)
3ヵ月以上の連続配信が可能。
さすがに3日程度配信を続けるとメモリーリークや、APIの取得の失敗によるキャッシュなどが原因で応答がなくなってしまうことがある。
これからも安定性については向上できるのであればしていきたい。Youtubeリクエスト以外にもinputtextやvoiceによるinputもあるので合わせて安定性の向上をしていきたい。
インフラ環境での実装。(40%)
GCPを使用した実装テストをしている。TTSに関してもrunpodなどを利用して実装。NoSQL、かGCPのCloudSQLがいいのか検討中。
インフラについては自身ですべて管理する予定はないため、おそらく外注することにはなるだろうと予想はしているが、インフラエンジニアにPassできるように整理できる場所は整頓しておきたい。
インタラクティブな体験ができるシステムを追加する。(40%)
歌ってみたをリクエストすると歌ってくれる機能や、曲をリクエストするとリアルタイムで制作してくれる機能をテスト的に実装してみた。
インタラクティブな体験についてはいろいろ考えていく必要があると思っている。現在実装した機能も面白くはあるが視聴者がもっと楽しめるアイディアを考えたいところ。
NT東京でお賽銭システムを導入した
記憶保持(70%)
ユーザーの情報。常にプロフィールを制作、更新している。過去のuserとの会話も覚えている。話してくれた人の好みを話せば話すほど記憶してくれるようになっている。
ユーザーデータの蓄積についてですが、過去のコメント220000行、ユーザープロフィール6900行、程度の情報を蓄積しています。
人格形成(60%)
一問一答形式で全500項目以上の質問に答えることで人格形成を可能としている。その人の歴史などや、他人から見た自分等を総合して人格を形成する。一問一答に関してはまだ質問数を増やしている。
感情機能と多数のアニメーションをその場の感情に応じて変化(40%)
感情を10のパラメータで表現できるようにしている。表情に応じたアニメーションの再生。お話し中に変わった少しの感情変化も表現できる。アニメーションはすべてで50以上登録できる。
Youtubeに要望を書き込めるフォームの設置
今年に入ってYoutubeの概要欄に要望を送れるフォームを設置することでリスナーと一緒に開発ができる環境を整えました。
実際にリスナーの方の意見も取り入れつつ、開発を進めることでより満足のできるサービスが提供できるように心がけていました。
リファクタリング
10月の後半から配信のお休みをいただいて、約2年間だらだらと書いて保守管理がしづらくなっていたコードをリファクタリングしました。
要件定義があるわけでもないので、設計書も書かず走り続けていたのでなかなか大変な作業になりましたが11月時点でかなり保守管理しやすい状態になりました。
課題
今年の課題は来年の課題でもありますが、より面白い配信や使い方ができるように機能追加や拡張性を高め、みんなに楽しんでもらえるサービスを提供できればと考えています。
来年から色々大きく動いていく予定なので、わたしも楽しみです。
わくわくできるサービスを提供できるようNyagsic LLCのメンバーとともに頑張っていこうと思います。