0. はじめに
今回はCodex CliとIDE拡張機能について「Windows」での動かし方(サインイン/API)を自分用にメモしてきたまとめを自分の参照用も兼ねて公開したものです。
対象読者はCodex cliに興味があり、windowsで使いたい、かつWSLは使いたくない人向けです。初心者も読めるように書いたつもりです
のでもしご質問あればコメントしてください
なお、バージョンアップで内容は随時更新します
- 動作環境
・ OS : Windows11 pro(Windows server 2025)
・ Node.js : v22.14.0
・ codex-cli : 0.36.0
・ uv : 0.6.14
1. codex-cliをWindowsに導入する
現時点でOpenAI公式によれば「Windows上でCodexを直接実行することは可能ですが、公式にはサポートされていません。Windows Subsystem for Linux(WSL2)の使用をお勧めします。」としています。
https://github.com/openai/codex/blob/main/docs/faq.md
が、codex-cliのバージョン0.23.0以降から、Windowsでの動作確認をしていますので、私はWSL経由の利用をやめて、Windowsから今は利用しています
1-1. Node.jsを導入する
もしまだNode.jsを入れていない方は、以下から入手してWindows用の最新バージョンを入れてください(導入は道なりでOK)
1-2. codex-cliの導入
cmdを開いて、以下を実行
npm install -g @openai/codex
1-3. codex-cliが動くか?を確認する
その後、以下のコマンドを実行し、「codex-cli 0.27.0」のようにバージョンが出れば導入OK
codex --version
もしここで万が一何も出力されない場合は、Visual C++ 再頒布可能パッケージ(vcruntime140.dll系)が入ってない可能性がありますので以下を実施してみてください
まずは以下のコマンドをcmdで打って何かPathが出るか?を確認し、もし出ない場合は以下のURL「Latest Microsoft Visual C++ Redistributable version」からダウンロード+インストールしてください。
その後、今一度codex --version
でバージョンが出るか確認してください
※Windos serverで試したらここでハマりました
where vcruntime140.dll
where msvcp140.dll
2. codex-cli(OpenAI)へのログイン
これには2種類ありますが、全パターンで動かした経験がありますので解説します
2-1.OpenAIアカウントでサインインするケース
これは正直難しいことはない。
codexを実行したいプロジェクト(path)までcdで移動した後、codex
コマンドでcodexを起動する。
初めて起動する際に、以下の様にauth経由でのログインを促されるので、使用しているOpenAIのログインをブラウザ経由で実施するだけである。
無事にサインインできると、以下の様に出るので、エンターキーを押せばOKです
2-2.APIで利用するケース
こちらはOpenAIのAPIキーかAzure OpenAI経由でCodexを利用するケースを想定している。
正直お勧めしないが、こちらしか利用できない場合もあるので記載する
何もしないままcodex
と打ち込んでも永遠にサインイン画面が出るだけで一向に使用できないので、少し準備が必要である。
2-2-1.APIキーを環境変数へ登録する
発行したAPIキーをcmdからの場合は以下のコマンドで環境変数に登録しておく(Azureも同様にkeyを設定)
setx OPENAI_API_KEY "sk-XXXXXXXXXXXXXXXX"
2-2-2.config.tomlの記載
まずすでに下図のUsersフォルダの中に.codex
というフォルダができているはずであるので、その中にconfig.toml
というtomlファイルを新規作成する
で、それをエディタで開いて以下の様に記述する(中はAPIとAzureで書き方が異なるので注意)
## 以下は必須(API/Azureで内容を変更すること)
model_provider = "openai" # OpenAI を利用(Azure OpenAIなら azure)
model = "gpt-5" # 使いたいモデル(Azure OpenAIならAI Foundryのモデルデプロイ名)
preferred_auth_method = "apikey" # API キー認証のみを優先(これでログイン画面を回避できる)
## 以下はAzureのみ必要でAPIでは記載不要
[model_providers.azure]
name = "Azure"
# base_url ※AI Foundryに記載があります
base_url = "https://<RESOURCE名>.openai.azure.com/openai/deployments/gpt-5(デプロイ名)"
wire_api = "chat" # responceでないと動かないという噂もあるが私はchatで動いた
requires_openai_auth = false
# APIバージョン
query_params = { "api-version" = "2025-04-01-preview" }
# 以下は必要なケースもある($AZURE_OPENAI_API_KEYがNGならkeyベタ打ち)
env_http_headers = { "api-key" = "$AZURE_OPENAI_API_KEY","Ocp-Apim-Subscription-Key" = "$AZURE_OPENAI_API_KEY" }
2-2-3.codexの起動
後は使用したいpathへ移動してからcodex
で起動すればOK。
ログイン画面が出ないでいきなりチャットが打てるはずである。
3. codex-cliのスラッシュコマンド集
スラッシュコマンドとは、よく使うコマンドをcodex側が事前に準備してくれたものである。
3-1. codex-cliのスラッシュコマンド集
codexは日々進化しているので、私も自分用のメモとして気づいたら更新するが、古い可能性もあります
※コマンド一覧は以下に記載されている
https://github.com/openai/codex/blob/c6a52d611cd50fa2031e1ff89c81076a46e193dd/codex-rs/tui/src/slash_command.rs
コマンド | 効果 |
---|---|
/init | Codex 用の AGENTS.md 雛形を作成 |
/model | モデルと reasoning effort を選択 |
/status | 現在のセッション設定やトークン使用状況 |
/diff | git diff(未追跡ファイル含む)を表示 |
/approvals | ユーザーの承認なしに行える操作を選択 |
/compact | 会話を要約してコンテキスト制限に達するのを防ぐ |
/mention | 特定のファイルを会話に明示的に言及 |
/new | 会話中に新しいチャットを開始する |
/mcp | 設定されている MCP ツールを一覧表示 |
/logout | Codex からログアウト |
/quit | Codex を終了 |
なお、/model
は以下の様にgpt-5の場合はreasoningを選べるが、デフォルトはmedium
となっている※ver0.36.0から選択すればgpt-5-codex mediumがデフォルトに変更
これがいちいち面倒なら以下の様にデフォルトでhighにもできる
①codexの起動時にcodex -m gpt-5 -c model_reasoning_effort="high"
で実行
※gpt-5-codexを使用する場合はcodex -m gpt-5-codex -c model_reasoning_effort="high"
②config.tomlの共通部にmodel_reasoning_effort="high"
と記載する(これはアカウントログインでも有効)
3-2. カスタムスラッシュコマンドの実装と実行
最新バージョンでは自分でよく使うスラッシュコマンドを作成できるようになった。
.codexフォルダの中にprompts
フォルダを作成し、その中に/で呼び出したい名前の.mdファイルを作成すれよい。~/.codex/prompts/<command>.md
今回はgreet.mdを作成してみた
こんにちは!元気ですか?
こんな感じでよく使うパターンを/で指定できるようになるので、自分だけのスラッシュコマンドを作ってみればいいと思う
4. VSCodeでもcodexを使用する(IDE拡張)
ここでは、この便利なcodexをVSCodeで使うための設定を解説する
(VSCode以外のエディタもおおむね同じだと思う)
4-1. codex拡張機能の導入
拡張機能から探して入れるだけ。紛らわしいのもあるが、公式アイコンが目印
4-2. ケース別の利用方法
4-2-1. サインインでの利用
このまま拡張機能をクリックして、普通にサインインすればOK。何も難しくはない
4-2-2. API(/Azure)での利用
こちらは少し設定が必要。
拡張機能のインストールした部分からCodexをクリックし、Settingをクリック、Configの場所のsetting.jsonを編集するを押す。
すると、jsonが開くのでchatgpt.config
の部分を以下の様に設定すればいい
※以下のコメント部分はjsonでエラーになるので消してください
"chatgpt.config": {
"model_provider": "openai", # Azureなら"azure"と記載
"model": "gpt-5", # Azureならデプロイ名
"preferred_auth_method": "apikey"
}
設定後、一度VSCodeを立ち上げなおしてからCodexの拡張機能をクリックすると、サインインの画面をバイパスしてチャット画面が出てくるはずである
4-3. その他Tipsや事例
ここら辺も頻繁に変化すると思うので簡単にしか書かない
4-3-1. 承認モード
以下の3種類から選べます
バージョン0.30以降で、ついにAgent(full access)を指定することで、承認なしで最後まで作業してくれることを確認できました!
モード | 効果 |
---|---|
Chat | ただチャットしたいだけの場合、または始める前に計画を立てたい場合 |
Agent | 作業ディレクトリ内でファイルの読み取り、編集、コマンドの実行を自動的に行う ※作業ディレクトリ外での作業やネットワークへのアクセスには、Codex の承認が必要 |
Agent(full access) | ファイルの読み取り、編集、ネットワークアクセスによるコマンド実行を承認なしで実行する |
4-3-2. 拡張機能の表示場所の変更
デフォルトでは左側だが、拡張機能を右クリックして設定すればセカンダリーサイドバーに移動できる
(これでClaude Code拡張機能と同じような感じになる)
4-3-3. (事例)Excelの中身を読ませてみた
uv環境のプロジェクトにExcelを配置し、中を読ませてみたが、uv環境にあるpandasとopenpyxlを自動で使用して図の様に中身を読むことができた。
※@で対象のファイルを指定することもできる
5. さいごに
codexが発表された時の感想は「全く使い物にならない」というものだったが、GPT-5が出てから急激に発展してきているので、Claudecode等と使い分けながらいいVibe生活を送っていきましょう!