LoginSignup
1
1

More than 1 year has passed since last update.

Dockerでなでしこ開発環境を整える

Last updated at Posted at 2021-12-19

なでしこ3の開発を始めようという方のために、Dockerを使った開発環境の構築方法を紹介します。もちろん、なでしこ3はWebブラウザさえあれば動くので、そもそもDockerを導入する必要はありません。

しかし、ここでは、「なでしこ3自体の開発」を含め、コマンドラインベースで「なでしこ3」を活用したいという方のために、リポジトリからなでしこPC版(Node.js)を使う方法を解説します。

手順(1) Dockerをインストール

Dockerとはコンテナ型の仮想環境を構築するツールです。Docker内で起きる諸々の事象は、Dockerのコンテナ内で完結するので、ローカルPCの環境内を汚すことなく、他とは独立した開発環境を構築できるので便利です。Win/Mac/Linuxと各OSで利用できます。そして、Dockerの中では仮想的に別のOSが動くので、ホストOSに関係なく同じ実行結果を得られます。

Dockerをこちらからインストールします。

手順(2) Dockerfileとdocker-compose.ymlを用意

以下のファイルを作成します。Dockerイメージを作成するのが「Dockerfile」です。以下のファイルを「Dockerfile」という名前で保存しましょう。

FROM ubuntu:20.04

RUN set -x && \
  apt update && \
  apt install -y tzdata && \
  apt install -y language-pack-ja-base language-pack-ja locales && \
  locale-gen ja_JP.UTF-8 && \
  apt install -y wget curl git vim && \
  apt install -y nodejs npm && \
  apt install -y build-essential libssl-dev

ENV LC_ALL ja_JP.UTF-8
ENV LANG ja_JP.UTF-8

RUN set -x && \
  cd /root && \
  git clone https://github.com/kujirahand/nadesiko3.git && \
  cd /root/nadesiko3 && \
  npm install --no-optional

ENV PATH $PATH:/root/nadesiko3/bin
CMD /bin/bash

手順(3) Dockerをビルドしてコンテナを起動しよう

コマンドライン(PowerShellやターミナル.app)を開いて以下のコマンドを実行すると、Dockerfileを元にDockerイメージがビルドできます。

cd (Dockerfilesを配置したフォルダパス)
docker build -t nadesiko3:latest .

上記で作成したのは、ただのDockerイメージなので、作成したイメージを元にしてコンテナを起動する必要があります。以下のコマンドを実行してコンテナを起動しましょう。

docker run --name nadesiko3dev -p 3000:3000 -p 3030:3030 -it nadesiko3:latest

すると以下のようにシェルが起動します。

root@8aa1b3b68c24:/#

以上で準備完了です。

cnako3コマンドで遊んでみる

シェルの「#」に続いて、以下のコマンドを実行して、cnako3コマンドが使えることを確認しましょう。

# cnako3 -e "3+4を表示"
7

なでしこサーバーを起動してみよう

次に、サーバーを起動してみましょう。

cd /root/nadesiko3
npm run build
npm run start

これで、なでしこ3のWEB版ローカルサーバーが起動しています。PCでブラウザを起動して「localhost:3000」へアクセスしてみましょう。以下のような、WEB版のなでしこ3が表示されます。

npm-run-start.png

しかし、これはあくまでも、なでしこ3のWEB版を動かすためのものです。コマンドラインで、[Ctrl]+[C]を押してサーバーを終了しましょう。

nako3edit --- PC版なでしこ3エディタサーバー

次に、PC版のなでしこ3エディタサーバーを実行するには、以下のようにコマンドを入力します。

npm run build
npm run nako3edit

すると、PC版のなでしこ3エディタが起動します。コンソールに表示された以下のようなURLにアクセスしましょう。(apikeyの後ろは毎回異なります。)

[URL] http://localhost:3030?appkey=47131_61446_41331

すると、「新規作成」というリンクが表示されるので、そのリンクをクリックします。すると、以下のようなエディタが表示されます。

スクリーンショット 2021-11-16 21.00.07.png

このエディタで実行するのは、cnako3コマンドで実行するプログラムとなります。
plugin_nodeの命令が利用できます。
例えば、圧縮や解凍、ファイル処理の命令が利用できます。

以下のプログラムを記入して「実行」ボタンを押してみましょう。Dockerの内側のOS(Ubuntu)側で実行されたものが表示されるので、「linux」と表示されます。

OS取得して表示。

同じく、コマンドラインで[Ctrl]+[C]キーを押すとでサーバーを終了できます。

なでしこ3PC版のプログラムを実行する

テキストエディタなどでプログラムを書いて、cnako3 (プログラム名).nako3としてプログラムを実行できます。

Win/Macのテキストエディタでプログラムを書きたい場合

なお、Win/Macのテキストエディタでプログラムを書きたい場合は、Dockerの中とDockerの外をつなげる必要があります。一度、先ほど実行したコンテナを削除して、デスクトップをDocker内にマウントしましょう。

Dockerのシェルから抜けるには、exitコマンドを打ち込みます。

Win/Macのコマンドラインに戻ったら以下のコマンドを実行しましょう。

# 既存のコンテナを削除
docker rm nadesiko3dev

# デスクトップをDockerにマウントしつつ、コンテナを起動
docker run --name nadesiko3dev \
  -p 3000:3000 -p 3030:3030 \
  -v ~/Desktop:/root/Desktop \
  -it nadesiko3:latest

上記のコマンドを実行すると、/root/Desktopに、Win/Macのデスクトップがマウントされます。Win/Macのテキストエディタでなでしこ3のプログラムを記述して、Dockerのシェルでプログラムの実行が可能です。

Dockerの再開

なお、exitコマンドで終了したDockerコンテナを再開するには、以下のコマンドを実行します。

docker start nadiesko3
docker attach nadesiko3

まとめ

以上、今回は、Dockerを利用して、なでしこの実行環境を作成する方法を紹介しました。Dockerを使う事で環境をローカルPCの環境に干渉することなく、クリーンになでしこ3を楽しめます。セキュリティに配慮したいため、cnako3コマンドにパスを通したくないという場合にも役立ちます。

なお、Windowsを使う場合、DockerでなくWSL(Windows Subsystem for Linux)を使うという手もあります。最近は、とても手軽に仮想環境を作れるので、OSに悪影響を与えることなく、自由にいろいろテストできるのが良いですね。

試してみてください!

1
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
1