なでしこ開発者のクジラ飛行机です。今年も、なでしこの開発をたくさん行いました。一年の振り返りに、新機能やバージョンアップのハイライトを紹介したいと思います。
個人的に良かった機能は? --- 「ポケット設定」命令
「ポケット設定」「ポケット取得」命令も、今年のバージョンアップのハイライトの一つです。
これは、なでしこ3でエディタやボタンなどのGUI部品を利用する際に、GUI部品に任意のデータを保存しておくことができる機能です。
「ポケット設定」の簡単な利用例
「ポケット取得」「ポケット設定」の簡単な例は次の通りです。
OK=「OK」のボタン作成
OKに[1,2,3,4,5]をポケット設定。
OKをクリックした時には
OKのポケット取得してJSONエンコードして表示。
ここまで。
プログラムを実行して「OK」ボタンを押すと、次のように表示されます。
「ポケット設定」の何が便利なの?
「ポケット取得」「ポケット設定」が便利なのは、大量のボタンを作成した時などに、GUI部品ごとにデータを設定できる点にあります。
以下のプログラムは、九九の表を作って、クリックした時に九九の結果をダイアログで表示する例です。
# 大量のボタンを作る
ボタン一覧=[]
Yで1…9を繰り返す:
Xで1…9を繰り返す:
B=「{Y}×{X}」のボタン作成
Bに「{Y}×{X}={Y×X}」をポケット設定
Bをクリックした時には:
P=対象のポケット取得 # --- (※1)
Pを言う
ボタン一覧[Y*9+x]=B
改行作成
実行すると、下記のように表示されます。そして「3×5」のボタンを押すと、ポケットに設定してあった答えのデータを表示します。
ポイントは(※1)の部分で、クリックイベントが起きた時、対象にイベントが発生したGUI部品のオブジェクトが入ります。これを利用することで、GUIを便利に操作できます。
まとめ
「ポケット設定」や「ポケット取得」を使うと、GUI部品に個別のデータを与えることができるので、GUI部品の操作が簡単になります。ぜひ、活用してみてください!