はじめに
LPIC Level1に 約1ヶ月で合格しました。
前半101について、後半102について書いています
LPIC101について
LPIC level1 試験概要
- 点数範囲: 200-800点
- 合格点: 500点
試験結果
- 101: 570合格
私のスペック
文系からフルスタックエンジニア。キャリア4年。サーバーは弱い。
私の学習目的
- インフラ含めたアプリケーション全体の設計判断の不安をなくすため。
- 全く知らない分野を作らないようにしておくため
学習期間
約 3週間
101試験学習方法
利用書籍
いわゆる小豆本とping-tを利用しました。
- 小豆本: 王道の一冊。模擬試験つきの参考書。
- ping-t: web問題集、豊富な解説付き。101は無料で102は有料。101のみ利用。
学習戦略
1.試験の概要を確認
まずは試験の合格基準を確認。
- 200-800点
- 60問
- 1問の配点は不明
- 噂では6割取ればいいらしい(試験終わってから50%の500点取ればいいと知る)
- 90分
- 試験場でWeb受験
- 検索不可
- 持ち物は全て会場のロッカーにあずけて受験
- 顔写真つきの身分証と直筆つきの身分証の合計2枚必要
- 101,102それぞれ15,000円
2.試験の傾向を確認
まず小豆本の模擬試験でのをさらっと眺めて以下の内容を確認
- コマンドを記述する問題が出る
- コマンドのオプションを選択する問題が出る
- 設定ファイルの場所を選択する問題が出る
- BIOSの説明などの理解を問う問題がでる
- 重箱の隅を突くような問題もあるが基本的な問題が多数
- 試験時間はすごく余る
3.方針立てる
- 4割間(実際は5割だった)違えても多数を占める基本的な問題を解ければ受かるので重箱の隅を突くような問題はそこまで気にしないことに
- 問題集を解いたところで理解は深まらないので小豆本を読みこむ方針に
- ping-tは到達度の確認にたまに利用
4. 具体的な学習方法
- 設定ファイル・オプション・正確なコマンドを覚えるように意識して小豆本を読み込んだ
- オプションは何の英語の省略形なのかを確認して一発で覚えるようにした
- コマンドは勘違いを防ぐために実際に打って結果をたしかめた
- 設定ファイルは単に場所を知るだけでなく実際にその中身を読んで理解するなどすることで記憶に残した
- BIOS, BUS, PCI, GRUBなど知らなかった単語が出たら必ず調べて理解した
- 忘れそうなところは全てメモにとって、直前の見直しノートを作成した
- 関連する用語・似たような概念・別の概念をカテゴライズしたり関連づけたり区別したり類似点を見つけたり連想したりして記憶に定着させた
- 十分に理解したと思った段階で小豆本の模擬試験を利用し、勘違いや理解不足の部分を補強した
試験受ける直前
試験の3日前くらいには、どうやったら落ちるんだろうって思うくらい自信ありました。そのせいでちょっとだれたのですが、本番は想定とかなり違いました。本番の本当の難易度を知るのはとても重要ですね。
事後振り返り
出題された問題
出題範囲のテーマの隅々から出たように思います。覚えているものを羅列します。
- GRUB2のインストールコマンド
- GRUBの設定ファイル一式
- GRUBの説明
- mkfs
- BIOS
- XFS (問題多かった)
- tarのtzvオプション
- vimのコマンド(問題多かった)
- ファイルストリーム: cat, cut, tr, wc etc
- dmesg --clean
- リダイレクトの構文(問題多かった)
- yum, rpm, agt-get, rpkg (問題多かった)
- /etc/ld.so.conf
- mount関連(問題多かった)
- 複数選択は2個の選択のみで、3個以上はなかった
- 記述問題はオプション無しのものみであった
- 複数行にまたがる記述はなかった
- 設定ファイルに書くべき文を記述する問題はなかった
などなど。
知らない問題が沢山出た
大きな誤算として、小豆本に載ってない問題がが沢山でました。マニアックな問題が出たというよりは、書籍に載っていないけれどちゃんと利用しそうなオプションが沢山出たという印象です。
しかし、試験後LPICの試験のホームページを見たら、学習教材がありそちらに解説が書いてあるようでした。(https://learning.lpi.org/en/learning-materials/102-500/108/108.2/)
こちらを読んでいたら素直に点数が取れそうです。
重要度が低いところからも複数問題が出た
試験の項目ごとに重要度が公式に出ているのですが、重要度5段階中の2の分野や1の分野から3問以上問題がでるなどします。(GRUB関係など)。またvimのコマンドから多数の問題が出ました。山を貼るより穴がないように網羅的にやるのが良いと思います。
受けている時は落ちたと思った
あっているか確信がもてない問題が28問(40%以上)ありました。合格ボーダーが60%程度だと勘違いしていたのでやらかしたと思ったのですが、570点(61%)で合格でした。
合格基準がゆるいので大丈夫
90%以上とって合格とかは相当対策しないと難しいと思いますが、30問近く自信のない問題があっても合格できるので合格自体は簡単かと思います。あくまで完璧を目ざすのでなく合格基準をゴールに見据えることが重要だと思います。
ちなみに小豆本の模擬試験では90%以上軽くとれていたので、小豆本の模擬試験で60%を目指すだと思っていると死ぬと思います。その点はご注意を。
101の反省
LPIC-102に向けて
小豆本を完璧に理解していたとしてもどうしようもないような問題を取りこぼさなければもっと安定するので、公式の学習教材を追加で利用して勉強してみます。
やり直すなら
- 101と102は完全に分けて学習する。
- 学習期間は片方最大2週間にし、試験直前に記憶とモチベがピークになるように調整する。
- 公式の教材をちゃんとみる
- 他は同じことを繰り返す
結果受けてよかったと思うか?
受けてよかったです。
まず設定ファイルやオプションの暗記など無駄も多いのですが、理解して覚えたおかげでどこの何のファイルを見れば、何が設定されていてどういうログが見れるのかがわかったのが非常によいです。
またハードウェア関連の用語がしれたのもとてもよかったです。BIOS, カーネルモジュール, BUS, PCIデバイス, マザーボード, ATA などなど。
LEVEL2は受ける?
受けないと思います。Linuxを沢山触るエンジニアではないので、LEVEL2以降の内容は軽く概要を理解しておく程度で十分かなと思っています。
最後に
102も取りこぼさ無いようにがんばります。結果がでたら追記します。
102の試験について
102もおえたので、102について描きます。
LPIC level1 試験概要
- 点数範囲: 200-800点
- 合格点: 500点
試験結果
- 102: 590合格
学習期間
102: 1週間
102試験学習方法
101の試験で公式の学習ページ(https://learning.lpi.org/en/learning-materials/102-500/109/109.2/109.2_02/) から問題がでていることが知りました。
引き続き軽く小豆本を利用するとともに、ほぼ全て公式ページだけで勉強しました。
試してみた結果、間違いなく公式ページを読むのが正解です。
101ではたくさんあった聞いたこともない問題が、102では全くありませんでした。
結果1週間で101より高得点を取り合格することができました。
問題の傾向は101とそんなに変わらなかったです。公式をちゃんと読んでいればでてくる素直な問題ばかりで、マニアックなオプションなどもなかったです。
記述式問題はオプションは単一オプション、コマンドは単一コマンド、ファイルは絶対パスだけなど。空白などを含むパースが必要になりそうな記述問題は一個も出ませんでした。
102終わって気がついたのは、正解率が平均で明らかに70%以上あるのに得点率は7割以下。5割正解だと落ちるのかも。
振り返り
「正しい試験範囲」を「正しく理解する」さえできていれば問題ないですね。