2024/10/30
NW用語の確認
目的
- 2024年時点での、基礎的なネットワークに関して理解を深める。
- 目的に応じたプロトコルがあることを認識する。
想定状況
- WindowsやLinuxを利用したことはあるがネットワークに苦手意識がある。
- 書類に色々な用語があるのは認識しているが、特に気にしていない、理解していない。
- プロトコルとかいっぱいありすぎて分からん。
概要
公開されている設計書を見て、用語を確認してみましょう。
今回は例えば以下を見てみます。
ネットワークシステム業務委託 設計書
ピックアップするワード
- VLAN (p21) #仮想化、柔軟性、セキュリティ
- SNMP (p21) #監視
- MACアドレス (p24) #通信基礎、セキュリティ
- リンクアグリゲーション (p24) #冗長化、性能
- スパニングツリー (p24) #通信基礎、冗長化
- スタティックルーティング (p24) #通信基礎
- NTP (p24) #インフラ
- スタック (p24) #物理構成、冗長化
- セッション (p28) #文脈要注意(L4、L7)、通信基礎
- ICMP (p29) #監視、通信基礎
- VRRP (p29) #冗長化
- https (p29) #セキュリティ
カテゴリ整理
上記で#で書いたのが私の認識するカテゴリです。
ピックアップしていない単語も多数あります。
この設計書は大まかには
- 通信の基礎的なところ
- 監視などに必要なプロトコル、冗長化
など、エンタープライズな、社会インフラな業務要件を満たすために必要な機能が整理され、
それを実現するため、
- 物理的な機器の選定
- 物理的な配線など収容可能とする情報
など、論理的にも物理的にも、詳細に記載されているな、と思います。
実現したい業務要件が明確で、
選定対象の機器が見えていて、
それで記載している資料に見えますね。
さて、不明なことを整理していく場合、
応用的なことは後回し、というのは納得してもらえると思うので、
独断のカテゴリですが、
基礎的なことから初めて、
冗長化といった応用的なところへ話を進めて行ければと思います。
用語確認の前に
先ず、私は文系学部卒で、OS何それおいしいの?状態から始まって、
10年以上ggrksでggtksです。
- 文系学部卒、特別なプログラミング経験やソフト、ハードなどの知識、経験なし。
- 社会人から勉強して、基本情報FE取得済、セスペSC、ネスペNW取得済。OSSDB gold、LPIC1取得済、デスペ1敗して保留中。CCNA取得済。
とにかく知らない言葉だらけでした。
今でもまだまだ知らない言葉だらけです。
取り敢えず、目に付いたものからひたすらググり続けました。
芋づる式に、分からない単語が出て、止まらない日々でした。
そのうち、3階層までで諦める、という整理をしてました。
今は良い時代だと思います。
取り敢えず分からない単語は、先ずはgptrksで良いと思います。
取り敢えずchatGPTに投げてみましょう。
その上でggrksで良いと思います。
3年くらい継続すれば、
かなり自分の語彙力が上がっていると感じるはずです。
私は現状でNW関係ではネスぺとCCNAを取ってみており、
取り敢えずはNW基礎は入門できたと思っています。
業務がNW専門の担当ではないので、専門家を名乗ることはありません。
用語確認 通信基礎関係
では確認していきましょう。
- MACアドレス (p24) #通信基礎、セキュリティ
- スパニングツリー (p24) #通信基礎、冗長化
- スタティックルーティング (p24) #通信基礎
- セッション (p28) #文脈要注意(L4、L7)、通信基礎
- ICMP (p29) #監視、通信基礎
先ずは通信基礎に関する用語ついて確認していきましょう。
先ずは、そもそも「通信」とは何でしょうか?
端的には情報の伝達、とします。
では「NW」とは何でしょうか?
広義には、ここではシンプルに、
ノードとノードが何らかのリンクで接続されていて、
互いに情報をやり取りする状態と定義します。
ここでは特にコンピュータネットワークとするので、以下と思ってください。
- ノード : パソコン、サーバ、ルータ、スイッチ、プリンター、冷蔵庫など
- リンク : LANケーブル、光ファイバー、WIFI、Bluetoothなど
#「広義には」ということは「狭義」があるのか?
#→後ほど出てきます。
では、「インターネット」とは何でしょうか?
- inter : 何かの間
- network : コンピュータネットワーク
ということで、
何らかのコンピュータネットワークを更に繋いだもの、と理解してください。
何らかの、に関しては、
現代の人間がどのようにコンピュータを利用しているか、
という物理的な配置を確認する必要があります。
ここで、「LAN」と「WAN」という用語が出てきます。
- Local Area Network
- Wide Area Network
ということで、
大まかには、各ご家庭や、オフィスのフロア内、建物内や、会社や大学などの敷地内がLAN。
そこの管理者が好きに構築、管理できるネットワーク。
そして、本社のLANと支社のLAN、或いは別キャンパスのLAN同士を繋ぐのがWAN。
そんな理解で良いと思います。
公道にLANケーブル引く訳にはいかないと思うので、
そこは回線業者を利用することになりますね。
ここで、LANとLANを直接結べば、
無関係な他者は入れません。
一方で、全世界へ公開する、ということも可能で、
それがインターネットになります。
#MANとかPANとかラストワンマイルとかFTTHとか色々関連しそうな用語はあるので良ければ調べてみてください。
一般に、もう「インターネット=ブラウザでYouTubeとか見たり通販したりする」
になっている感じがしますが、
NWを学習する上では、一応用語を正しく整理しておきましょう。
httpで、webブラウザで世界中のコンテンツにアクセスするのは、
インターネット上の仕組みの一つで、WWWという仕組みを利用していることになります。
電子メールなら、httpじゃないので、インターネット上を通ってますが、WWWじゃないという感じです。
WWW=HTML+URL+HTTP
くらいに思っておいてください。
- HTMLという形式で文書を書いて、
- URLというルールで配置してアクセス可能にしておいて、
- HTTPというプロトコルで送受信する。
インターネット全般に関しては以下の参考情報を確認してみてください。
上記で、ネットワークとは?という、大枠の理解をしてみました。
次に、それとは別の文脈で、もう一つ「ネットワーク」を定義する必要があります。
「同一ネットワーク」「別ネットワーク」とかで言及されるもので、
端的にはルータなく通信可能なら同一ネットワーク、とされているものです。
これが、狭義の方のネットワークです。
セグメントと呼ばれることもあります。
先ほどはネットワークに関して、
ノード、リンク、ノードというように、縦に分割して説明しましたが、
今度はネットワークに関して、
その構成要素を、水平に、階層構造として、レイヤーとして分割して説明します。
ノードとノードが通信する、
これは、
日本人ありすと、アメリカ人ボブが会話すること、或いは手紙をやり取りすることと同じように考えられます。
通信では良く「会話ができていない」「そのプロトコルはしゃべれない」とか、
擬人的な表現を聞くことがあります。
ありすとボブは初対面でいきなり普通に会話可能でしょうか?
大昔に異なる国の人と出会った人たちは、
一体どうやって意思疎通を図ったのでしょうか?
端的にはルールが必要です。
それも、ありすとボブだけでなく、まりあとかジョンとかも会話に加わることになるでしょう。
特定個人間だけで通じるルールでは、現代の通信は成り立たない、ということで、
「標準化団体」とされる組織が、
現代で世界的に必要なルールの策定を行っている、という感じです。
インターネットのルールであれば、RFCを確認しましょう。
先ずはコンピュータ通信のルールをISOが7階層に提唱しました。
#「7498」で検索。
実際はTCP/IPの4階層がデファクトスタンダードとなっているとされています。
This RFC covers the communications protocol layers: link layer, IP layer, and transport layer; its companion RFC-1123 covers the application and support protocols.
1.1.3 Internet Protocol Suite
- Application Layer
- Telnet (remote login)
- FTP (file transfer)
- SMTP (electronic mail delivery)
- Transport Layer
- Transmission Control Protocol (TCP)
- User Datagram Protocol (UDP)
- Internet Layer
- IP
- ICMP
- IGMP
- Link Layer
上記が、レイヤーで分割する説明のための準備でした。
階層に関しては、とても大雑把には以下の喩えで良いかと思います。
- L1 物理。LANケーブル。配送業者の方。
- L2 物理。MAC。配送業者の方が意識する地番。
- L3 論理。IP。ゴールの住所。
- L4 論理。TCP/UDP。建物内の誰宛か。
- L5 論理。HTTPなど。メールなのか動画なのかネトゲなのか、届いたデータに対応するアプリ。
では改めて、「同一ネットワーク」「別ネットワーク」とは何でしょうか?
上記のレイヤーで言うと、
- Internet Layer
について、IPアドレスのサブネットが同一か別かということを言っています。
デファクトスタンダードがTCPIPの4階層と言っても、
命名にはosi reference modelの方を利用しているようで、
L2スイッチとかL3スイッチとか聞いたことあるかも知れません。
レイヤー2のスイッチとかそういう意味です。
レイヤー分割に関して、一つ把握してほしいこととしては、
それぞれレイヤー、それぞれのプロトコルで、
パケット(小包)に、宛先、送信者の情報をラベル貼っていく、ということです。
ラベルをレイヤーごとに貼っていくイメージ
通販などで届いたダンボールに、自分の住所書かれたラベルもあれば、
多分途中の配送センターとかで使ったんだろうな、というラベルがあるのを見たことあるかなと思います。
自分的には最終的に届けば、
途中の経路とか別に気にしないですよね。
#ただ、大阪発の荷物が、北海道経由して東京に着いていたとかだったら、
#何があった?とかって思いますけどね。それは何か経路上迂回しないといけない事由があったのかもですね。
ここまで通信の基礎になる説明をしてきて、
ようやく一つ目の用語の整理ができます。
MACアドレス
- MACアドレス (p24) #通信基礎、セキュリティ
MACアドレスとは、
Media Access Control address
メディア : 媒介。ここではLANケーブルと思ってください。
アクセス : 接続。ここではLANケーブルを利用することと思ってください。
コントロール : 制御。何故制御が必要?
簡潔な説明
詳細な歴史
公式のフォーマット資料
ARPというプロトコル
CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)というメディアアクセスコントロール方式。
IEEE 802.3x flow control in full-duplex Ethernet LANs
上記のような参考情報を確認した上で、
現代で先ずざっと理解しておくとしたら、
- デファクトスタンダードとして、OSI参照モデルのL2はイーサネットという仕様、プロトコルフォーマットで通信している。
- OSI参照モデルのL2で、通信の際に利用するアドレス。48ビット(6バイト)で、上位の24ビットがベンダーコード。
- 歴史的には物理的に一意になる仕様だったが、
仮想化が進んでいることと、
セキュリティ観点での対応が進んでいることから、
現在では機器の特定には利用できないと認識しておく方が良い。 - ARPというプロトコルで通信したいIPアドレスを持っているか確認している。
パケットキャプチャすると、「Who has 192.168.1.2? Tell 192.168.1.3」「192.168.1.2 is at 01:23:45:67:89:0a」と言った通信を行っているので見てみましょう。 - 何も考えずにありすとボブが一緒にしゃべり始めたら音が混ざって会話成立しないよね、という感じで、制御のルールが必要。歴史的には衝突回避してたけど現在は送受信で通路分けてる。
詰まり、二つのパソコンを用意して、
LANケーブルで直接接続すれば、
イーサネットレベルの通信は行われるはず、となります。
参考にしている仕様書にも「ポート機能」として
- Auto Negotiationに対応し、速度、全半二重の固定設定が可能なこと。
- Auto MDI・MDIXに対応し、MDIX固定設定が可能なこと。
という記載があり、細かくは前提があったりはしますが、現在売っているパソコンなら多分大丈夫です。
IPアドレスがなくても通信はできる、というのは個人的には結構驚きだったりしました。
ただ、L2、イーサネットの通信ができても、
人間的には余り嬉しくないので、
目的はその一番上の、メールとか通販できるとかなので、
そこまでレイヤーを上がっていく必要があります。
正直余り意識しないようなL2ですらここまで確認すべきことがあるんですね。
MACアドレス関係でも、
ARPテーブルとか、MACアドレステーブルとか、
掘り下げるべき情報は色々あったりしますが、一旦次へ進みましょう。
このあとMACアドレスには、冗長化に際して戻ってくることになります。
スパニングツリー
- スパニングツリー (p24) #通信基礎、冗長化
STP(Spanning Tree Protocol)
簡潔な説明
そもそもスパニングツリーとはグラフ理論の用語
- ループ状レイヤー2ネットワークでパケット無限ループを防止するプロトコル
- STP IEEE802.1D
- RSTP IEEE802.1W。高速化
- 他にもvlanごとに設定するプロトコルもある。CSTに対してPVST+
- 全域木(ぜんいきぎ、英: Spanning tree)
- 最短経路木を構成することによって通信経路を決定している
端的には、LANケーブルで色々繋いだ時に、何も考えずにループさせるとみんな通信継続できなくなるよ。
ちゃんとSTP機能のあるスイッチとかで経路の冗長化を担保した上で結線しようね。
STP自体は、スイッチごと、ポートごとにメトリクス設定して、優先順位算出して、どこか一つを論理的にブロックして通信不可とすることで、
L2ループを解消させることと、その後通信断を監視して検知したらブロック解除して通信を維持する仕組み、
という感じです。
たまにフロア中で通信ができない!って騒ぎになることがあって、
みんなでバタバタと探すと、誰かがLANケーブルの両端を同じスイッチに刺していた、
という感じの事件があったりしませんかね?
特に何も明示的な通信していない時で良いのでパケットキャプチャを取って眺めてみましょう。
恐らく想像以上に、目の前のLANケーブルの中はうるさいと思います。何もしてないはずなのに。
キャプチャされたパケットの中には、ARPなどで同一ネットワーク上へのブロードキャストがあるはずです。
詰まり、色んな人がそれぞれでフロア中に向かって、「IPアドレス~~の人いますか!!????」って大声で叫んでいて、
答える人が返事していて。
もしそれをループさせると、大声での全体への呼びかけが永遠にLANケーブルを駆け回り続けることになり、
タスクマネージャでイーサネットの状況見ると凄い張り付いている感じになるかなと思います。
スイッチという、NW機器の設定の話になりますが、縁遠い話と思ってしまうと勿体ないので、
数千円で中古のスイッチは買えますので、
是非買って動かしてみましょう。
スタティックルーティング
- スタティックルーティング (p24) #通信基礎
簡潔な説明
IPv4の歴史
グローバルIPアドレスは国ごとに割り当てられている
プライベートIPアドレスが定義されている
いよいよIPアドレス、L3が出てきました。
ネットワークと言えばルーティング、という感じがあるかも知れません。
IPv6とか各種ルーティングプロトコルとか、
これまた関連する説明必要な用語はありますが、
ここでは先ずはスタティックルーティングについて、
簡潔に進めていきましょう。
取り敢えずは具体的に、コマンドを見た方が分かりやすいと思います。
192.168.0.0/24 192.168.1.0/24 192.168.2.0/24
PC1------------RTA--------------RTB---------------PC2
.100 .1 .1 .2 .2 .100
上記構成で、PC1がPC2へ通信する場合。
「192.168.2.0/24」宛のパケットを「192.168.1.2」に転送。
RouterA(config)#ip route 192.168.2.0 255.255.255.0 192.168.1.2
PC1の立場に立って考えてみましょう。
取り敢えずはPC2が「192.168.2.100」だということは知っているとしましょう。
自分の属するネットワークが何であるか、
windowsであればipconfigなどで理解できるはずです。
今自分は192.168.0.0/24にいるみたいなので、
192.168.0.1~192.168.0.254にPC2がいれば、
ARPで叫べばMACアドレスが分かって会話できるはずなのですが、
今回は「違うネットワーク」にいるみたいです。
この場合、ルーティングという機能が必要になってきます。
隣町のことは良く知らないから、声(ARP)も届かないから、
道を知っている配送業者にパケット(小包)を届けてもらう、ということですね。
で、パソコンなどのルーティングという機能を持たないノードは、
「デフォルトゲートウェイ」という設定をしておかないと、
別のネットワークと通信ができないということになります。
このネットワークじゃないところへ行きたい場合に
パケットを投げる先、今回ではRTAとなります。
PC1はRTAのIPアドレスを、デフォルトゲートウェイとして知っているので、
ARPで、「Who has 192.168.0.1? Tell 192.168.0.100」と叫んで、
RTAは「192.168.0.1 is at 01:23:45:67:89:0a」と言った感じで、
自分のNICのMACアドレスを連携します。
これで、「01:23:45:67:89:0a」という地番へ、パケットを送れました。
この時、パケットの宛先は何と書いておきますか?
PC2のIPアドレスにしておくべきですね。
パケットがRTAに到着しました。
では今度はRTAの立場に立って考えましょう。
宛先がPC2の荷物が配送センターに届いた感じなので、
その宛先の町のことを知っていれば、
そこの配送センターへ転送すれば良い感じです。
取り敢えずは、到着したら自分宛のMACアドレス伝票を剝がします。
自分の知っているNWはどこでしょうか?
- 192.168.0.0/24
- 192.168.1.0/24
この二つのネットワークには属しているのですが、
「192.168.2.0/24」に関しては知らない感じですね。
ここで、
RouterA(config)#ip route 192.168.2.0 255.255.255.0 192.168.1.2
という、スタティックルーティングが設定されていましたので、
もうこれ以上考えることなく、
RTBへ転送すれば良いと分かりました。
もしここで、動的なルーティングプロトコルが動作していて、
経路情報を交換していた場合は、
それはそれでルーティングが成立しているはずです。
今回は小規模なネットワークなので、スタティックに管理していると思ってください。
RTAはRTBのIPアドレスを知っていますので、
またARPして、相手へとパケットを届けられますね。
この時、宛先は変更しますか?
PC2宛というIPアドレスの伝票の情報を書き換えてはいけませんね。
MACアドレスの伝票は、自分宛となっていたRTA宛はもう剝がして捨てたので、
RTB宛を貼り直して転送ですね。
パケットがRTBに到着しました。
RTBは「192.168.2.0/24」に属していますので、
ARPで宛先のIPアドレスを呼びかけて、
応答のあったMACアドレスへパケットを運んで業務完了です。
でもこれって、
ルーティングは片道で良いんでしょうかね?
双方向通信したいなら、
RTBにもルーティングの設定は必要、ということですね。
以上で、簡単にルーティングの確認をしました。
セッション
- セッション (p28) #文脈要注意(L4、L7)、通信基礎
これはまた、文脈によって用語の定義、理解を気を付けないといけないものなので、先ずは例としている設計書の記載から確認していきましょう。
ルータ>性能
新規TCPセッション/秒は10000以上であること。
ここでは明示的に、L4のセッションと記載がありますね。
TCPの簡潔な説明
UDPの簡潔な説明。コネクションレスという説明
アプライアンスやプロトコルで用語の揺れやすいところなので注意ですが、
TCPでは「コネクション」が定義されています。
TCP 3way Handshake から TCP Fin、もしくは TCP Reset までが 1 コネクションです。
TCP A TCP B
1. CLOSED LISTEN
2. SYN-SENT --> <SEQ=100><CTL=SYN> --> SYN-RECEIVED
3. ESTABLISHED <-- <SEQ=300><ACK=101><CTL=SYN,ACK> <-- SYN-RECEIVED
4. ESTABLISHED --> <SEQ=101><ACK=301><CTL=ACK> --> ESTABLISHED
5. ESTABLISHED --> <SEQ=101><ACK=301><CTL=ACK><DATA> --> ESTABLISHED
Basic 3-Way Handshake for Connection Synchronization
TCP A TCP B
1. ESTABLISHED ESTABLISHED
2. (Close)
FIN-WAIT-1 --> <SEQ=100><ACK=300><CTL=FIN,ACK> --> CLOSE-WAIT
3. FIN-WAIT-2 <-- <SEQ=300><ACK=101><CTL=ACK> <-- CLOSE-WAIT
4. (Close)
TIME-WAIT <-- <SEQ=300><ACK=101><CTL=FIN,ACK> <-- LAST-ACK
5. TIME-WAIT --> <SEQ=101><ACK=301><CTL=ACK> --> CLOSED
6. (2 MSL)
CLOSED
Normal Close Sequence
セッションという用語は先ずは、OSI参照モデルでの、セッション層に出てきます。
TCPIPの定義ではアプリケーション層に含まれているものです。
他には日常では通販とかで「セッションタイムアウト」とかを見かけるかも知れません。
これは、webブラウザ、詰まりHTTPでの話のはずです。
コネクションはTCPで確立される、論理的データ送受信経路と思えば良いと思います。
セッションは、経路上で行われるアプリケーションの一連のやり取り、と思えば良いと思います。
通販の例での「セッションタイムアウト」は、
厳密にはHTTPというプロトコル自体はステートレスであるという仕様、特徴があるので、クッキーなど別の仕組みを組み合わせて、連続性や時限の管理を実装している、となります。
ICMP
- ICMP (p29) #監視、通信基礎
これは以前の記事を参考にしてください。
今回参考にしている例の設計書では、IPを利用して、L3としての生死監視を行っているようです。
用語確認 応用関係
*運用関係
- VLAN (p21) #仮想化、柔軟性、セキュリティ
- SNMP (p21) #監視
- NTP (p24) #インフラ
- https (p29) #セキュリティ
*高可用性関係
- スタック (p24) #物理構成、冗長化
- リンクアグリゲーション (p24) #冗長化、性能
- VRRP (p29) #冗長化
VLAN
- VLAN (p21) #仮想化、柔軟性、セキュリティ
Virtual LAN
簡潔な説明
vlanのプロトコルフォーマット。IEEE802.1Q
比較的良く耳にする単語かも知れません。
でも、自分で操作することはないかも知れません。
メリットの説明は参考記事の記載のとおりで、
フロア跨いでの通信制御など、
物理的な配線に囚われないNW構築が可能という点、
セキュリティの向上などがあります。
LANとは事前に簡単には何か確認しているので、
理解はしやすくなっているのではないでしょうか。
vlan関係も、アクセスポート、トランクポート、QinQなど、
整理すべきことがありますので、gpt確認してみてください。
SNMP
- SNMP (p21) #監視
Simple Network Management Protocol
簡潔な説明
RFC
- バージョンが複数あるので、自分の関わるシステムでは何を利用しているかから把握しましょう
- ネットワーク経由で監視、制御するためのアプリケーション層プロトコル
- SNMPエージェントがUDPポート番号161を使用
- SNMPマネージャがUDPポート番号162を使用
- CPU、メモリ使用率、IFのリンクアップ状態、トラフィック量などが確認可能
- MIB ( ミブ、Management Information Base) というツリー構造の機器情報を報告
- ツリーの一つ一つをオブジェクトと言い、OIDを1.2.3.4....と言った形式で指定
- マネージャからの要求への応答以外に、状態変化通知はSNMP TRAPとして通知
NTP
- NTP (p24) #インフラ
Network Time Protocol
簡潔な説明
RFC
- UDPポート番号123を利用
- ノードの時刻を別のノードと同期させるプロトコル
- 認証や正しいログ出力に必要
- Stratumという正確さの階層構造がある
https
- https (p29) #セキュリティ
以前の記事を参照してください。
スタック
- スタック (p24) #物理構成、冗長化
動画での説明
簡潔な説明
- 機器の冗長化について、効率的な方法。機能がある同じ機種で実現可能
リンクアグリゲーション
- リンクアグリゲーション (p24) #冗長化、性能
簡潔な説明
- Link Aggregation Control Protocol : IEEE802.3ad
- 複数の物理リンクを束ねて1つの論理リンクとして扱うことのできる技術
VRRP
- VRRP (p29) #冗長化
前提としてのデフォルトゲートウェイの冗長化の説明
簡潔な説明
- デフォルトゲートウェイとなる Layer3 デバイスにIPアドレスとMACアドレスを共有させる
- 物理的には2台あるルータが論理的(仮想的)には、1台のルータに見える
→PCなどのARPテーブルにキャッシュされるIPアドレスが、仮想IPアドレスとなる。
→ルータが異常発生とかすると、PCなどのARPテーブルにキャッシュされているMACアドレスが、ルータAからルータBに変わったりしている。利用者はそれを意識せずに利用継続できる。
全体を通して
前半で少し丁寧に、ネットワークのレイヤーを意識した説明をしました。
後半の応用的な用語は、軽く概要を説明するに留めました。
ピックアップされなかった色々な用語についても、各自の状況に合わせて確認しながら進んでみてください。
おすすめはやはり手を動かしてみることです。
中古でパソコン、スイッチを複数台買って、実際に通信させてみてください。
受験しなくても、用語の確認になるため以下の本はおすすめです。
https://gihyo.jp/book/2017/978-4-7741-8986-4
補足 用語整理のおすすめ:樹形図
学習全般について、知らない言葉に出会った時は、
階層構造、樹形図に収めていくと理解しやすい、運用しやすいかと思います。
今は良い時代ですね。
「作って」と言えば一瞬でまとめてくれますもんね、、ほんと凄いな、、
ということで、3人の相談役へ、
ネットワークに関する用語を樹形図でまとめてもらいました。
用語自体を深追いすることも勿論必要で重要ですが、
切り口、階層構造の意識を持ち続けることも同じく重要だと思っています。
階層構造の整理ができていて、その階層にエントリが複数あれば、
例えばいざという時の代替手段の検討、手札の増強になる、という感じです。
Copilot
Gemini
ChatGPT
以上