こんにちは、普段はGCPメインのku-sukeです。表題の通りChatGPTはAzure版を使っているのですが、本家に比べるとバージョンによっては日本リージョンもあるし、海外リージョンも安定していて快適なんですよね。
ところが、Azure使ったことがないひとはそのとっつきにくさに忌避感を抱いてしまうことがありますので、そのあたりを乗り越えられるよう最低限の用語と概念をGoogleと比較しながらお話ししようと思います。なお私もAzure歴は短いので間違っていることはコメントいただければ幸いです。
アカウントという概念
Azureを使うにはサインアップする必要がありますが、個人で使うのか組織で使うのか考える必要があります。この辺は実はGoogleとだいたい同じです。
- 個人で使う
- フリーのアカウント(gmailを取得する vs outlookを取得する)
- 組織で使う
- 有料のアカウント(Google Workspace vs Office 365)
- 無料のアカウント(Cloud Identity vs Azure AD無料版)
ようは、どちらも、ID体系が「個人用」「組織用」にわかれており、受信可能なメールを使うかどうかでまた選択肢が変わります。もちろん一人だけど組織を作成することもできます。
無料で組織を作成する
一番楽なのは、Office 365の法人プランを無料トライアルすると各種ウィザードでいいかんじにアカウントが作成される。ということのようです。
今回はAzure ADが目的ではないのでE5じゃなくもう少し下のプランでもいいかもしれないですね。
無料版の場合、独自ドメインでマイクロソフトのアカウントができないので、user@example.comというメールの方は、user@example.onmicrosoft.comというアカウントが割り当てられます。
Azure Portalにとびこむ
そうしたら、Google Cloud Consoleと同様に、Azure Portalにも入れるようになっています。
OpenAIを使い始める前に、若干の用語を理解しておいた方がいいです。
- サブスクリプション
- GCPでいう「支払いアカウント」
- リソースグループ
- GCPでいうプロジェクト
この2つは、あらゆるAzureの機能を使うときに必須ですので、デフォルト支払いプラン、default-resource-groupなどと名前を付けてもいいし、プロジェクトごとに分けるなどその他お使いのクラウドと同じように管理しましょう。
Open AIを作成する
ここまで来たらもう大丈夫。
Qiita上にいくつか解説記事があるのでそちらを参照しましょう!概念としては、ChatGPTは1個しかありませんが、Azure OpenAIは以下の通りとなっています。
- 複数のリージョンが利用できる、リージョンごとに利用可能なモデルが異なる
- ここから確認できる。日々変動する。ちなみにQuotaも違う。
- 1つのリージョンに名称を変えて複数のインスタンスという概念を立ち上げできる(ここは課金されない、rate limitを決める)
- 1つのインスタンスに、1つのdeploymentを立ち上げられる、ようはChatGPTのエンジンの事。gpt-4-0603とかそういうかんじ
- 立ち上げ終わると、インスタンスに対しAPIキーが発行される
- URLエンドポイントは、プレイグラウンドの「コードを見る」から取得するとよい
- 認証ヘッダがAuthorization: Bearer からapi-key:に変わるの注意
その他
無料トライアルしたOffice 365の管理はこちらです。GoogleでいうとGoogle Workspaceの管理画面だと思ってください。ユーザー管理などはAzure PortalのAzure ADと連動しています。
また、社内でChatGPTっぽい画面を使いたい場合LibreChatが便利です。
さらに、Azure版ならではの使い方として、Azure API Gatewayを使うと、複数のインスタンスを束ねたり、ログをとったりできるので、便利です。
エンジョイ!