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PancakeSwapのコントラクトの全体像(PancakeSwap勉強会②)

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BlockBaseのエンジニアの@suhara_pontaです。

【PancakeSwap勉強会シリーズ】

前の記事ではAMMについて基本的な概念を説明しました。今回は実際にコントラクトのコードを見ていきます。
なぜUniswapではなくPancakeSwapなのかというと、PancakeSwapのほうがFarmやらPoolやら機能が多い部分があり、シリーズ化していく上でやりやすいと感じたためです。(あと実際に動かしてみるときに、gasが安いというのもあります)
LP作成とswapについては、完全にUniswap V2のコードをコピペしているだけなので、Uniswap V2の解説だと考えていただいても大丈夫です。

githubレポジトリとコントラクトの全体像

PancakeSwapのgithubにはいくつかのレポジトリがあります。今回は

が対象になります。

全体像

スクリーンショット 2021-05-12 13.37.45.png
ユーザーがフロントエンドから触るコントラクトはperipheryレポジトリのRouterコントラクトです。Routerコントラクトを経由してcoreレポジトリのPancakeFactory.solやPancakePair.solのロジックを利用します。

ペアの作成

スクリーンショット 2021-05-12 13.37.04.png
addLiquidityという関数内で、pairがない場合はPancakeFactoryコントラクトのcreatePairという関数をコールして、ペアのコントラクトをデプロイします。

流動性提供

スクリーンショット 2021-05-12 15.27.54.png

ペア作成時と同じくRouterコントラクトのaddLiquidityから、PancakeLibraryというperipheryレポジトリ内のコントラクトの関数を呼び出します。getReservesでPancakePair内に存在するreserveのamountを取得し、それを元にquoteという関数でLPトークンの数量の見積もりをします。pairForという関数でPancakePairのアドレスを取得し、そこにそれぞれのトークンをtransferします。PancakePairのmintが呼ばれ、userに対してLPトークンが発行されます。

流動性提供を止める(remove liquidity)

スクリーンショット 2021-05-12 15.25.54.png
LPトークンを返還してトークンを償還する場合はRouterコントラクトのremoveLiquidityという関数を実行します。pairForでアドレスを取得してユーザーからpairのコントラクトへLPトークンをtransferします。その後PancakePairコントラクトのburnを実行して、関数内でLPトークンがburnされ、提供していたペアのトークンがそれぞれユーザーにtransferされます。

Swap

スクリーンショット 2021-05-12 15.23.33.png
swapExactTokensForTokensという関数を実行します(ちなみに微妙に関数名が違うものは、ETHがERC20ではないのでETHとのペアを使うときに実行する関数です)。LibraryのgetAmountsでswapで得られるトークンの量を計算します。libsレポジトリのtransferHelperを利用してユーザーからLPへtokenAをtransferします。Routerコントラクト内のprivate関数である_swapからPancakePairコントラクトのswapを呼んで、tokenBがユーザーにtransferされます。

まとめ

  • coreとperipheryの2つのレポジトリからなる。
  • 基本機能はcreatePair、addLiquidity、removeLiquidity、swap

以上がコントラクトの概観になります。次は実際にコントラクトのコードの詳細を見ていきます。

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