これは何
- CMYKとRGBを機械的に変換すると大変なことになるかもしれません
- データの不備に気づけるかもしれないTipsを書いた記事です
#000000
だと思ったら#231815
だったら
クライアントからデータをもらってサイトに載せてリリース……みたいなフローはよくあると思います。
そしてロゴなどのデータにおいて、純粋な黒(=#000000
)に見える黒が使われている可能性は割と高いのではないでしょうか。
もらったデータの形式がSVGまたはPNG1で、#000000
だと思った箇所が実は#231815
だった場合、本来CMYKのデータなのに書き出し設定だけをRGBにしているデータな可能性があります。
試しにロゴっぽい画像を作ってみましょう。
文字を打つだけ打ちました。
真っ黒のデータを作成したので、CMYKとして確認するとK=100になっています。
これを単にRGBでの色選択に変えると、こうなってしまいます。
rgb(35, 24, 21)
でHexで言うと#231815
。
計算式としては正しいのでしょうが、若干赤みがかかってしまうなど、人間が意図した変換ではないような気がしますね。
少なくとも昔の私はK=100
= #000000
だと思っていました。
具体的にどう問題になるのか
正直な話、パッと見て#000000
と#231815
の違いに気づける人はほとんどいないと思います。
そのためもしRGB用に作られたデータではなくCMYKを機械的にRGBに変換したデータを使ってサイトを公開しても、そう大問題になる可能性は低いはずです。
……しかし、本当は違う色なのにそのまま世に出してしまうの、なんだか嫌じゃないですか?
とくに他社様のデータを扱うときは私は敏感になります。
もし気付くことができて「本来の色と少し違うみたいですが、これこれこういうデータはありますか?」と聞くだけで解決するならその方がお互い嬉しいと思うため、あえてこういう記事を書いてみました。
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JPGは不可逆圧縮な都合上ノイズが乗ってしまうので、スポイトしても正しい色を得られない可能性が高いです。「モスキートノイズ」でググると良い感じの事例が色々出てくると思います。 ↩