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Gemini for Google Workspaceについて概要整理

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業務における調べものの一環として、Gemini for Google Workspace についてキャッチアップした内容を残しておく。

"Gemini for Google Workspace" is 何?

Geminiは、Google が提供する生成 AI サービスのこと。

Google Workspaceは、ドライブや Gmail、スプレッドシート、ドキュメント、スライド、Meet など、Google が提供する各種オフィスツールを組織で管理・利用できるグループウェアのこと。

そして、Gemini for Google Workspaceは、「Google Workspace で Gemini を活用できるようになったよ!」というサービスのこと。

後述するサイドパネルの日本語対応は 9 月以降順次リリースされていくみたいです。

Google の生成 AI 系サービス

対象 個人 企業 企業
旧サービス名 Bard Duet AI Vertex.ai
有償/無償 両方 有償(複数プラン) 有償
新サービス名 Gemini Gemini for Google Workspace Vertex.ai
内容 対話型生成 AI Google Workspace 連携生成 AI 生成 AI 開発基盤・自社データ活用
メモ ChatGPT 的な位置 連携が強み RAG 的な使い方?

生成 AI サービス利用時によく注意点として挙がりますが、企業向けのほうはモデルの学習にデータが利用されないとのこと。(漏洩防止やセキュリティ対策として大事!)

どんなサービスと連携できるのか?

  • Gmail
    • ドラフトの本文生成
    • スレッドの要約
    • インボックスの整理
  • Meet
    • 自動翻訳、文字起こし
    • 議事録作成、タスクの割り振り
    • タスク割当と通知
  • ドライブ
    • ファイル検索
    • ファイルの内容を要約
  • Chat
    • ドラフト作成
    • 翻訳
    • 未読チャットの要約
  • ドキュメント
    • 目的に沿った文章の生成
    • 表現や文法の構成
    • 内容の要約
  • スプレッドシート
    • フォーマットの提案
    • データの自動分類と分析
    • 計算式やチャートの自動生成
  • スライド
    • テキストからイメージや動画を生成
    • リッチなライブラリ
    • オリジナル音楽の生成
  • サイドパネル
    • 各アプリの右側サイドパネルに Gemini のウインドウが出てきて指示に従っていろいろ生成してくれる

何がすごい?

共有ドライブ上のファイル、フォルダから情報を収集してアウトプットを生成してくれる

社内で管理されているドキュメントやデータを参照して回答してくれるので、外部の ChatGPT や Gemini、Claude に質問しても回答できないローカルな情報をインプットとして活用できるとのこと。

合ってるかわからないけど、RAG 的な活用方法ってことだよね?

生成 AI を内部に持つことの利点としてまず思い浮かぶことだけど、やっぱりこれはめちゃくちゃ便利だと思う。

ドライブのどこかにあの資料あってなーとか、サクッと質問すれば探しにいって持ってきてくれるのは嬉しい!業務効率化!

共有ドライブのルールに基づいた権限管理が可能

Google ドライブには権限が設定できて、このユーザーは閲覧できるけどこのユーザーには見えちゃダメ、みたいな設定をしてるケースも当然ある。

そんな中で、Gemini に「他の部署の秘密の文書の内容教えて」的なリクエスト投げて、「はい、わかりました」って素直に内容教えてもらっちゃ困るわけですね。

Gemini for Google Workspace では、この辺の管理もちゃんとできていて、リクエスト投げたユーザーに権限がないものは参照できないので、「お答えできません」と返してくれるらしい。優秀だ。

責任ある AI

これはどちらかというと Gemini 本体の話だけど、ChatGPT などの生成 AI を利用するにあたって気になるのが、ハルシネーションを起こしてないかという点。

「ハルシネーション」は日本語だと幻覚という意味で、AI がさまざまな情報を組み合わせて事実とは異なる情報を作り出してしまう現象のこと。

昔 ChatGPT が最初に話題になったとき、「現在の日本の総理大臣は?」という質問に対して、インターネット上の過去の情報から学習した結果として全然違う答えを返していたと聞いたことがあります。

Gemini はインターネット上のデータを参照した際など、参照元のリンクを提示しながら回答してくれるので、「変な回答してないかな」の判断材料になりますね。

Gems

2024/8/28 に Gems が登場したとリリースノートに記載があります。

ざっと説明を読んだ感じ、Gem は OpenAI 社の GPTs(事前にプロンプトを与えて、あるタスクに最適化したモデルを作っておく的な使い方)に似ている印象を受けました。

強みとしては、Google の各種アプリと連携することに特化してる点でしょうか。

例えば、Gmail と連携する設定の Gems を作成しておいて、「入力されたキーワードに該当するメールを取得・要約して出力」みたいにしておいて、何かのワードについてメールのどこかにある情報を調べたいときに、調べたいキーワードだけ入れて回答してもらう、みたいな。

できそうなことはわかったけど、回答精度とか諸々気になるポイントがあるので、そこは実際に試してみるしかなさそう。

料金プラン

前提として、Google Workspace の利用については別途料金が発生します。

Business プラン Enterprise プラン
料金 2,260 円/1 人あたり月額 3,400 円/1 人あたり月額
できること ・Gmail
・ドキュメント
・スプレッドシート
・スライド
・Meet
・Business で提供している全ての機能
・Meet(字幕翻訳のことだと思う)
・Gemini の完全アクセス権と利用(よくわからん)

Google One でお試し

あと、Google Oneというサービスで、月額 2,900 円でお試しすることもできるみたい。

利用できる機能

  • Gmail やドキュメントでの文書作成をサポート
  • スライドでオリジナル画像を生成
  • Gemini Advanced
  • 2TB の保存容量
  • その他 Google One プレミアムの特典

まとめ

オフィスツールとして Google Workspace を活用する企業も増えてきていると思うし、ちょっとした場面でクローズドな環境として生成 AI を活用できるのは、単純に調べものが効率的にできるとかそういう点で改善が見込めるレベルだなと思います。

あとは費用対効果を考えたときに、導入すべき or しなくていいの判断が分かれるんだろうなという感じ。

生成 AI 系の新サービス、新機能が出てきた!というニュースを見たときにどうしても「どうせ精度的にあまり使いものにならないんでしょ〜?」という色メガネで見てしまう自分がいる気がする。

もちろん生成された情報を疑ってみることも必要だとは思うけど、完璧でないにしてもどのくらいの精度なのか、このくらいの精度が出るんだったらこういう活用ができるな、だとするとこういう業務改善ができる可能性があるな、といったポジティブな思考もはたらくようにしたい。

Google Meet の連携機能として、「バーチャル背景をテキストに従って生成する」というのがあるみたいで、これはちょっと楽しそう(チーム MTG で背景大喜利的なことができそう?)。

参考

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