Google Cloud Platform には AWSのBlackbeltのようなGCPの理解度を試す資格試験がある。
試験に合格するとGoogle Cloud資格持ってますよと名乗ることもできるし、今回自分は会社で取得が必要になったため、受けてみることにした。
すでに色んな方が試験の記録を残しているので、自分も試験勉強の方法などを備忘録として残す。
試験概要
概要は公式ページを見たほうが早い(丸投げ)
https://cloud.google.com/certification/cloud-architect
認定試験ガイド(資格取得に求められる能力)の項目が18/11/9以降変更になったとのこと。
要求項目が変わったことで試験内容も変更になっている可能性があるのでちょっと注意。
おそらくGCPも色んなサービスを出しているので、それによって試験内容をアップデートしていく必要があるのだろう。
学習の流れ
基本的には試験概要に書いてある項目に従う。
ただ、ある程度GCPを仕事で使っていたので、模擬試験をまず受けて出来なかったところを重点的に学習する方針で、以下の流れで進める。
- 模擬試験
- トレーニングコースまたはオンデマンド学習
- 実践演習(Qwiklabs)
模擬試験
無料で受験可能
自分が受けたときは45分で20数問出た。
まずは力試しをして、どのへんが弱いか把握する。
初回やったときは正答率6割程度。
DataFlowなどETL/データウェアハウス周りがちょっと弱めだった。
トレーニングコースまたはオンデマンド学習
基本的には同じ内容を学習する。
トレーニングコースはGoogle Cloud認定の講師がレクチャーしてくれる。
オンデマンド学習はCourseraというコースを使って学習する。
当然ながらトレーニングコースは人がつきっきりでやってくれるため高い(30万とか)
普通の人はCourseraのオンデマンド学習がおすすめ。
Coursera上で提供される講座は
- Architecting with Google Cloud Platform専門講座
- Architecting with Google Cloud Platform 日本語版 Specialization
の二種類があるが内容は全く同じ。
日本語版は日本語版といいつつ話す人は英語で字幕で日本語が選択できる。クイズだけ日本語になっている。
英語版は英語版で字幕でほとんど日本語も選択できるので、本当にクイズが違うくらい。
講座は全部で6コースに分かれている。
- Google Cloud Platform Fundamentals: Core Infrastructure
- Essential Cloud Infrastructure: Foundation
- Essential Cloud Infrastructure: Core Services
- Elastic Cloud Infrastructure: Scaling and Automation
- Elastic Cloud Infrastructure: Containers and Services
- Reliable Cloud Infrastructure: Design and Process
なぜか英語版と日本語版の2つのコースは独立して無料期間が使えるので、どちらかを進めて7日経ったら次に乗り換えるのもありかも(グレーだけど)
それぞれ7日間の無料期間があり、それをすぎると1コース約5500円程度かかる。
1コースはだいたい10時間弱で学習できるように設計されているので、もし7日間フルで時間が取れるなら無料期間でやりきれるかも。
結局時間を取れなかったのでお金を払ったが、個人的にはコンテンツの充実度を考えるとお金を払う価値はあったので余裕がある人はぜひ。
コースによっては購入期間を終えると動画閲覧できなくなるものもある。
それぞれのコースの概要はこちら。
| コース | 概要 |
|:-----------------|:------------------|:------------------|
| Core Infrastructure | GCPの色んなサービスを俯瞰的に見れる。ただ以降のコースで詳しく見るので触ったことない人向け。 |
| Foundation | GCEの基本概念を学ぶ |
| Core Services | GCPの色んなサービスをより詳細に学ぶ。コース1の詳細版というか上位互換? |
| Scaling and Automation | VPNやLBなどネットワークにまつわる関連する話が中心。 |
| Containers and Services | コンテナ系のフルマネージドサービスの概要を学ぶ。Kubernetesなどもここで。 |
| Design and Process | 12factorなどのサービス設計方針に従いつつ、具体的なサービスを作ることを考えながらGCPの使い方を学ぶ |
自分はサーバーエンジニアなのでVM系(GCE/GAE)やストレージ系(GCS/Cloud SQL)などには馴染みがあった一方、ネットワーク系(VPN/LB)やデータ分析系(DataProc/DataFlow)などは理解に時間がかかった。
あとコース6は設計の仕方など、GCPサービスだけでない部分も含まれていたのでそこもちょっと時間がかかった。
コース1,2,3,5は6~8時間、4,6は8~10時間程度だったと思うので、全体としては45~50時間程度かかった。
ただし、平日仕事終わってからが基本で、週末は空いてればという感じのゆるい学習ペースだったので、終わるまで2ヶ月ほどかかってしまった。
実践演習: Qwiklabs
Qwiklabsというサービスで学習を進められる模様。
CourseraでもQwiklabsを使うが、用意されている問題はこちらの実践演習の方が複雑そう。
ただ、Courseraで十分学習できたので、今回はこちらを試さなかった。
模擬試験ふたたび
一通り学習を進めてからもう一度模擬試験を実施。
今度は6割5分程度。あんまり成長が見られなかった笑
Courseraをやって知識面は増えたが、試験は割と実践形式を聞かれるので試験対策的なことも必要そう。
試験本番
試験場所/日程
試験はテストセンターで実施。
東京だと日本橋、三田、池袋、秋葉原の4箇所。自分が受けたのは日本橋。
平日休日とも色んな時間帯で開催されているので、割といつでも受験できる。
試験中
テストの公平性から会場の写真などは取れないが、部屋にはいったら仕切られたブースで画面に向かってひたすら答えていくだけ。
120分で50問とかなので時間は割と余る。1問2分強とかなので全部見直すくらいの時間はありそう。
試験傾向
試験の内容は試験利用規約的に言えないが、GCPの知識というよりもエンジニアとしてGCPを使ってどう問題を解決するのかを聞かれることが多い。これは模擬試験も同じ。
あとは、オンプレとGCPの連携や移行に際しての判断も問われる。これはケーススタディに関する問題に多い。
合否
時間が来たら問題提出して、画面を進めれば結果が出る。
合否はかなり小さく書いてあったので、最初どこに書いてあるか見逃した。
無事合格。
他の方も言っているように、点数などは公開されない。
点数の大小で資格にふさわしいか判断してるのではないということだが、おそらく配点も問題によって異なると思われる。
というか、今後の参考に使われるダミー問題がいくつか混じってますよと書いてあったので、それもあるのかも。
今回は一発で合格できたが、一定時間経過後再受験もできるのでそれほどプレッシャーを感じずに受験すれば良さそう
認定証
試験後7~10日後認定証が届くとあったが、実際には2日ほどで到着。
