運用保守に限らず、ヒューマンエラーのオペミスを完全に防ぐことは難しく、どうやったら極限まで可能性を下げれるかを考える機会が多いので、備忘やアイデア共有のために書いてみます。
自身の経験をベースで、どうしたら無くせるかなという観点で書いてみるので、少しでも何かの改善のきっかけになれば幸いです。
事例)メールでBCCに入れるべきところをCCで送付してしまった
何が起こったか?
お客さんからメールの発出依頼を対応した際に、BCCで送らないといけないところを、CCで送付してしまいました。
時折ニュースでも見かける事例ですね。この時は幸いにもメーリングリストで送付していたので、個人が特定できない&メーリングリスト自体も周知されているものでCCでも問題はなかったものでした。
当時、新人だった私は指摘されて血の気が引いたことを今でもよく覚えています。
(社会人で最初のオペミス)
なぜオペミスは起こったのか?
- 普段ダブルチェックする先輩社員が不在で一人で対応していた(客先で二人体制だった)
- お客さんからすぐに送付して!と急かされた
どうすればよかった?
- 先輩社員に遠慮してしまったが、電話で口頭確認しながら実施するべきだった
- 数分遅れても影響のないメールで、ただお客さんが帰りたいだけだったので焦る必要がそもそもなかった(ただ、新入社員にはそこまではわからなかった)
根本から問題を考える
この記事で伝えたいのはここからです。
上で書いたような要因も確かに事実なのですが、「どうすればよかった?」のところは暫定対処レベルでしかないと思っています。
この問題の根本原因はメーラーソフト側のUIデザインだと思っています。
MSのOutlookを使っており当時のVerとは違いますが、今もここは変わっていないと思います。
で、何が問題かというと、「CCとBCCという言葉が似すぎている」ことと、「宛先・CC・BCCが直列に並んでいる」ことがです。
なぜ、「宛先」は日本語なのに、CCとBCCはアルファベットで書くのだろう??
見栄えはいいかもしれませんが、入力欄が近いのはヒューマンエラーの大好物・・・。
じゃあどうする?
- デフォルトの入力欄はBCCで強調
- なんなら宛先とCCは非活性にしておき、別操作で一々開かないと設定できない
※極端だけど、これくら大袈裟だと誤送信の確率はかなり減ると思う
(見栄え?ヒューマンエラーがなくなるなら大歓迎)
結論
商用システムなどお客様向けのものは、ここまで大袈裟なデザインは難しいかもしれません。
でも、作業手順書や、内部のツールなど運用保守の現場で使うツールについては、見栄えよりも事故防止のほうが大事だと思っています。
何かを作成したとき、「これなら出来るかな?」よりも「これで間違えるとしたらどういうときか?」の視点でなるべく考えるといいと思います(それでも予想の斜め上の動きをする人もいますが)
ということで・・・
ヒューマンエラーを防止したいなら、大袈裟よりもさらに大袈裟くらいがちょうどいい