はじめに
SESで働いた経験からわかるいいとこ、悪いところを話したいと思います。
概ねネットにある通りではありますが、これからエンジニアを目指す方の参考になればと思います。
そもそもSESとは?
端的に言うと派遣です。
「これが作りたい!」と、ある会社が言ったとします。
しかし、エンジニアが不足、あるいはいないので、そのままでは作れません。
そう言った時に他の企業に属しているエンジニアの技術を借りる。
そういうエンジニアを派遣して、システムの開発を手伝わせる業種を
システムエンジニアリングサービス
SESと呼んでいます。
実際どうなの?
エンジニアを志している方ならもう大体わかっていると思いますが、
かなり煙たがられている業界です。
- そもそも開発経験が積めない案件に参画させられる
- 未経験者を経験者として参画させようとする
- 給与が低い
- レガシー技術にしか関われない
よく言われるのはこんなとこです。
開発経験が積めない案件への参画
いわゆるロースキル案件ってやつです。
これはマジです。
SESは案件に参画をする際、企業と契約を結びます。
月いくらかを支払ってこの時間からこの時間までは労働してもらうという契約を結びます。
sesの場合は準委任契約といい、労働時間を満たしていればOKなので、成果物に対する責任は負いません。(あくまで法律的にはです)
極端な話、労働時間さえ満たしていればクライアントは報酬を支払う義務がありますし、クソみたいなシステムを作成したとしても、これに対して支払いを拒否することはできません。
クライアントからすればヤバいやつと契約して、月に何十万を支払った結果、使い物にならないシステムが出来上がったなんてことは避けたいわけです。
なので、当然経験豊富なエンジニアと契約したいわけです。
そうなってくると未経験あがりのエンジニアでは中々開発案件に参画するのは難しく、開発じゃない案件に参画をしてもらうと言うことが往々としてあります。
これを回避するためにチームでの案件参画をすることで、未経験者をフォローする体制を整えて参画するという方法がまず考えられるでしょう。
これに関してはそう言う体制を整えている会社さんに所属するのが一番です。
(それが中々見つからないんですよね。。)
経験者を経験者として参画させようとする
いわゆる経歴詐称です。
以前も問題になっていましたね。
これは事実です。
sesは必ず案件にはいる際に面談を行います。
この面談で人となりと技術力を確認することになりますが、
そもそも経験が浅いとその面談すらできないことがあります。
そこで、経験を盛るわけです。
どれくらい盛るかはわかりませんが、よく聞くのは1年半〜3年です。
やってない開発をやったことにしたり、
研修を実務扱いにしたりと
よく見かけます。
普通に犯罪です。
ただ、客からすればやることやってくれればいいので、それなりのパフォーマンスを出せば良いのでしょう。昔からあることなのにあまり話題になりません。
知り合いは一度詰められたと言っておりました。
ぶっちゃけ時間削ってちゃんと勉強すれば、なんとかなるかもしれませんが普通に誰も幸せにならないんでやめた方がいいです。
給与が低い
これはケースバイケースです。
ses業界では出向先と契約を結んだ際、毎月いくら支払うかを決めます。
これを単価と呼び、一人のエンジニアを一ヶ月貸し出すレンタル料だと考えてください。
この単価から会社の利益や営業のインセンティヴを差し引いた額が給与になります。
単価に対していくらもらっているかの割合を還元率と呼びます。
この還元率は会社によって異なるので、一概に給与が低い高いとは言えません。
最近では高還元率SESというものが台頭しています。
こちらは真っ当な会社であれば実際に給与は高い印象を受けますね。
ちなみに僕は単価50万円で給与が額面26万円でした。
すっくねえ。
レガシー技術にしか関われない
これは嘘です。
全然新しい技術を使っているプロジェクトにはいることはできます。
Goを使っている案件に参画している友人がいたり、gitを使ってない案件に入った知り合いだったりと、そこは様々です。
ただ案件を選択できない、営業が希望を聞いてくれないようなses企業だとそう言った案件に入るのは運要素が強いでしょうね。
なので使ってみたい技術に関われる機会はあるかなと思います。
ただそれなら最初から自社開発とか受託開発に入った方がいいですけどね。
sesに向いてる人
エンジニアになろうと思った時、三つ候補があるでしょう。
プロダクトを自社が持っている自社開発企業
開発をまるまる請け負う受託開発
そしてses。
一番いいとされる自社開発ですが、全てのエンジニアにとってそれが良いとは限りません。
例えば、こういう技術が使いたいと考えてるのはいいものの、肝心のサービスに興味がないとなってくると中々厳しいでしょう。
単に技術があればいいというわけではなく、ユーザー目線を意識した開発が常に求められるため、サービスについてしっかり考えることが求められるからです。
技術を追いかけたい人ならsesはあっているでしょう。
仕事は技術提供なので、関われる工程が実装のみとか詳細設計からと限られているからです。
あとは飽き性な人。
会社にいながら転職を繰り返すみたいにいろんな案件を回れるので、技術の知見は広まっていくと思います。
一つのサービスについてしっかり向き合うというのができない人はあってるかも。
個人的なおすすめ
新卒であればわざわざsesに行く必要もないのかなと思います。
技術にこだわりがある場合でも、自社開発企業は技術スタックが固定しているはずなんで、使いたい技術を扱う案件に参画するのを狙うより、自社開発の会社に入社すればそこは確実なはずです。
何よりsesをやっていると、社会に役立ってることをしてるのかという虚無感に追われることもあるので、このサービスは社会に役立つ意義があるものだ。だからこの企業の開発に関わりたいと思える企業に属した方が少なくとも僕は幸せなんじゃないかと思うので、自社開発を勧めます。
結局は自分の方向性なので、どうしたいかを考えましょう。
じゃ、僕も転職頑張ります。