この記事は トラストバンク Advent Calendar 2021 の23日目の記事です。
トラストバンク ふるさとチョイス事業部の新米QA担当のkotsutaです。
今日の記事は運用チームから異動してきた非技術者視点で内部のおはなしができればと思います。
##はじめに
私はQAとしては1年目なのですが、トラストバンクでは今年で6年目になります。
コンテンツ制作や運用ディレクターとして2年ほど、その後、運用側のユーザー窓口・問い合わせ担当として3年別部署に所属しておりました。
入社当時は会社の規模も小さく、組織という枠組みがなかったのでいろいろやってきた結果、
- 提供しているサービスの仕様把握
- 年々複雑になっていったいくつものサービスの運用方法
- 実際にサービスを利用しているユーザーが求めていることを理解していること
などが身についていたので、「動く仕様ホルダー」として買っていただき4月よりQAチームに参画いたしました。
##このポジションで日々なにをしているか
以下のようなことをやっています。
-
リリース物の確認
1ヶ月周期で定期的に行われる大規模案件や、週次で行われる小規模な改修まで
QAのメイン業務として、各種案件の最終工程での確認を行います。 -
社内間の問い合わせの回答や中継
運用担当からの技術的なお問い合わせがあった際の二次対応として、開発宛に社内Slackに回ってきます。
仕様の問い合わせであったり、検証すればわかるものであれば自身で回答。
調査するにあたり先方側の情報が不完全なものであったり、開発側になにを求められているのかがわからないようなものは、内容を咀嚼して伝えたり、真ん中でお互いがボールを取りやすいように中継して投げかえすような仕事をしています。 -
仕様ホルダーとして開発前の各案件確認・進言
これはQA業務を理想的な立ち位置に変えるため、新しい仕組みとして作られました。
####そもそも、理想的なQAとは?
現在の開発部の上司にスカウトされてQAチームに入ったときに「これからあるべき理想のQA」の話を聞いたのですが、
これまでのQA
・多くの企業ではQAは立場上弱い存在
・決まってる仕様で開発がされて、最終段階での品質チェックだけをQAが行っている
・手元の仕様書が正義。運用側が本来望まない仕様であったとしてもそのまま通さざるを得ない
・海外の安い人件費でまわされてることもある
↓↓↓↓↓
結果、
・本来望まれてない状態のものが出来上がる
・あとから手直しが必要となるため見積もり工数が増える
・スキルが身につかないので日本人のQAの立場があやうい
誰も良い気持ちになれない…
これからのQA
・QAはもっと上流工程から案件に携わる位置付けに
・要件定義段階で仕様に詳しいQAの目を入れる
↓↓↓↓↓
結果、
・下流の工程で発生する考慮漏れをなくすことができる
・無駄な開発をしなくて済む
・QAは仕様のスペシャリストなので会社で重宝される
みんなハッピー!
実際に、海外の企業のQAはもうこのようなポジションに変わっているらしく、QA担当者の了承が降りないと案件が進められないとか。
同じように、日本のQAの人材価値を高めていきたい。それを今後はトラストバンクも行っていく!
といった内容のお話でした。
これを行うことにより
- 要件定義の段階で運用側としての意見をQAの立場から言えるため仕様を固めやすい
- 開発が始まってからの手戻りをなくすことでの開発工数削減
- 考慮漏れしたままリリースしてしまうことがないので、ユーザーへ迷惑をかけない
- 「考慮漏れしてた部分はフェーズ2で追って対応します」みたいな残念リリースとならない
- (あと、ついでに地位向上)
あー、これなら仕様知ってる自分にならできそう。自分だからやれそう。と、部署異動したことに対してすごく腑に落ちた。
とはいえ、QAメンバー全員が仕様を理解しているかというとそうでもないので、
これまで他部署で培ってきたいろいろな知識を他のメンバーにも仕様を落とし込むための勉強会も開催しています。
また、ほかにも今季のQAチームの取り組みとして、同じQA仲間のryry_qaさんがテストの自動化を進められてるのでこれと合わせてあたらしい編成として4月から進めてきました。
自動化して削れる工数は削減し、上流工程から仕様の漏れがないか人の目でしか見られないところに時間を割く。
この新しい運用は始まったばかりなので、より良い開発組織、より良いQAチームになるよう今後も努力していきます。
####今後やらないといけないこと
QAとしての技量を上げよう!!
「非技術者がなんたら」ってタイトルつけてますが、Qiitaに記事を上げてる時点で自分もエンジニアのくくりなんですよね。
仕様知ってるからと言ってもQAとしては1年目。テスト観点出しもチーム内で出してもらってから新しい気付きがあります。
幸いなことに当社のQAチームはいろんなことを学べる環境で、定期的にSQLの勉強会なども開いていただけているので、自身に足りないスキルをもっと吸収して精進していきたいと思います。