はじめに
MyCobot 280は、Elephant Robotics社が提供するコンパクトでパワフルな6軸ロボットアームです。このチュートリアルでは、Pythonを使用してMyCobot 280を制御する方法を紹介します。Windows環境でのセットアップから基本的なAPIの使用例までを詳しく解説します。
次回の記事です。
前提条件
- Windows PC
- MyCobot 280ロボットアーム
- Python 3.xがインストールされていること
- USB Type-Cケーブル
ステップ1: Python環境のセットアップ
1.1 Pythonのインストール
Pythonがインストールされていない場合は、公式サイトからダウンロードしてインストールしてください。
1.2 仮想環境の作成
仮想環境を作成することをお勧めします。以下のコマンドを使用して仮想環境を作成し、有効化します。
python -m venv mycobot_env
cd mycobot_env
Scripts\activate
1.3 必要なパッケージのインストール
pymycobot
パッケージをインストールします。
pip install pymycobot
ステップ2: MyCobot 280のセットアップ
2.1 ドライバのインストール
MyCobot 280をPCに接続するためのドライバをインストールします。以下のリンクからドライバをダウンロードしてインストールしてください。
2.2 MyCobot 280の接続
MyCobot 280をUSB Type-CケーブルでPCに接続し、電源を入れます。
ステップ3: Pythonコードの作成
3.1 MyCobotオブジェクトの初期化
以下のコードを使用して、MyCobotオブジェクトを初期化します。
from pymycobot.mycobot import MyCobot
from pymycobot import PI_PORT, PI_BAUD
# Windows環境でのポートとボーレートを指定
PORT = "COM3" # ポート番号はデバイスマネージャーで確認
BAUD = 115200
# MyCobotオブジェクトの初期化
mc = MyCobot(PORT, BAUD)
3.2 基本的な制御
ロボットアームの電源をオンにし、基本的な動作をさせてみましょう。
import time
# ロボットアームの電源をオンにする
mc.power_on()
# 各ジョイントの角度を取得
angles = mc.get_angles()
print("Current Angles:", angles)
# ジョイント1を90度に移動
mc.send_angle(1, 90, 50)
time.sleep(2)
# ロボットアームの電源をオフにする
mc.power_off()
3.3 複数のジョイントを同時に制御
# 複数のジョイントを同時に制御
angles = [0, 45, 90, -45, 0, 0] # 各ジョイントの目標角度
speed = 50 # 移動速度
mc.send_angles(angles, speed)
time.sleep(3)
# ロボットアームの電源をオフにする
mc.power_off()
まとめ
このチュートリアルでは、Windows環境でMyCobot 280をPythonで制御するための基本的な手順を説明しました。Python APIを使用することで、さまざまな制御が可能です。さらに詳細なAPIや高度な使用方法については、公式のドキュメントを参照してください。
参考資料