はじめに
この記事はUiPath AdventCalenderの記事です。
https://note.com/shumpei_w/n/n19383ce5abb1
2022/12/18
文字サイズが変更できていなかったので修正しました。。
本記事に関して
Orchestrator(以下OC)構築後の検証では検証用のURLを使用し、本番運用開始後に本番用のURLに変更するケースがあるかと思います。
ネットやドキュメントで手順が公開されているものの、注意点などを含めて纏めます。
前提条件
・OCシングル構成
・OC 20.10
・Windows Server 2012 R2
・SQL Server 2012 Express
・証明書をOC, Robot, Studio端末にインポート済み
・変更前URL:https://oc03.uenodom.local
・変更後URL:https://oc01.uenodom.local
概要
OCのURL変更は以下の順序で行います。
[事前準備]
・OCサイトの停止
・DBバックアップ
・OC設定ファイルのバックアップ
[URL変更手順]
・DBテーブルの修正
・OC設定ファイルの修正
・OCサイトの開始
・Studio/Robot接続先変更
本記事では[URL変更手順]の【DBテーブルの修正】【OC設定ファイルの修正】に関して、手順の詳細を述べていきます。
手順
1. DBテーブルの修正
1.1 SSMSにて、【UiPath】 DBへの変更権限を持っているユーザーで接続
1.2 【UiPath】DBを展開し、テーブル>identity.ClientRedirectUrisを右クリックし、「上位200行の編集」を押下
1.3 変更前のOC URLを含む以下レコードを移行先で使用するものに修正し、Enterを押下
対象レコード:https://[変更前OC FQDN]/signinsystemopenidconnect
※ httpから始まるレコード(例: http://oc03.uenodom.local/signinsystemopenidconnect )やホスト名のみのレコード(例: https://oc03/signinsystemopenidconnect) は変更する必要なし
※ 全て小文字で入力
1.4 【UiPath】DBを展開し、テーブル>identity. ClientPostLogoutRedirectUrisを右クリックし、「上位200行の編集」を押下
1.5 移行元のOCURLを含む以下レコードを移行先で使用するものに修正し、Enterを押下
対象レコード:"https://[変更前OC FQDN]"が含まれるもの
例:上記の場合、以下の様に修正
●https://oc03.uenodom.local/ → https://oc01.uenodom.local
●https://oc03.uenodom.local/account/login → https://oc01.uenodom.local/account/login
●https://oc03.uenodom.local → https://oc01.uenodom.local
※複数レコードが存在する場合、全て書き換える
※ httpから始まるレコード(例: http://oc03.uenodom.local/ )やホスト名のみのレコード(例: https://oc03/) は変更する必要なし
※ 全て小文字で入力
以上でDBテーブルの修正は完了です。
2. OC設定ファイルの修正
2.1 C:\Program Files (x86)\UiPath\Orchestrator\UiPath.Orchestrator.dll.configを開き、以下キーに含まれる変更前のOCのURLを変更後URLに書き換え
●IdentityServer.Integration.Authority
●Auth.OAuth.SharedRobotOAuthAuthority
●ExternalAuth.System.OpenIdConnect.Authority
●ExternalAuth.System.OpenIdConnect.RedirectUri
●ExternalAuth.System.OpenIdConnect.PostLogoutRedirectUri
例:上記の場合、以下の様に修正
●https://oc03.uenodom.local/identity → https://oc01.uenodom.local/identity
●https://oc03.uenodom.local/signinsystemopenidconnect → https://oc01.uenodom.local/signinsystemopenidconnect
●https://oc03.uenodom.local → https://oc01.uenodom.local
※ OCのFQDNは全て小文字で入力
2.2 Powershellを起動し、以下コマンドより証明書の拇印を取得
dir Cert:\LocalMachine\My
次の手順で使用するため、拇印を手元にコピー
2.3 C:\Program Files (x86)\UiPath\Orchestrator\Identity\appsettings.Production.jsonの以下キーに含まれる変更前URL,拇印を変更後のものに修正
●AppSettings → IdentityServerAddress
●AppSettings → OrchestratorUrl
●AppSettings → SigningCredentialSettings → StoreLocation → Name
※ OCのFQDNは全て小文字で入力
以上で設定ファイルの修正は完了です。
この後、OCサイトの開始を行い、変更後のURLで接続可能か確認します。
またRobot, Studio端末のOC URL設定も忘れずに変更しましょう。
#まとめ
OCのURL変更手順は以下にも詳細が記載されております。
https://docs.uipath.com/installation-and-upgrade/lang-ja/docs/changing-the-orchestrator-identity-server-url
https://www.uipath.com/ja/resources/knowledge-base/orchestrator-installation-guide
気を付ける点としては、以下2点になります。
・各ファイルのURL変更箇所が正しいか(特にDBテーブル)
・URL設定箇所に大文字がはいっていないこと
大文字を含むURLが設定されている場合、Robotが実行できない等の障害が発生する可能性があるので、注意しましょう。