はじめに
私は現在、エイチームライフデザインの社内システムの開発を担当しています。
エイチームに来るまでも、いろんな現場で社内システム屋として生きてきました。
今回の記事は、どんな現場でも見てきた社内のシステム化で起きる課題について説明します。
エンジニア以外の方でも「社内システム」を「エクセル」に置き換えて読んでいただくとハッとすることがあるかもしれません。
社内システムの光
基本的には大体この3つかと
- スピードアップ:マニュアル作業よ、さようなら!
- 作業者のマルチ化:職人技・属人化を一掃せよ!
- ミスの減少:ヒューマンエラーを駆逐!
つまり複雑でわかりにくく、作業量や注意すべき点が多い作業をシステムの力で簡単にする
それが社内システムの力であり光です。
しかし、光あるところに影はあり・・・
社内システムが落とす影
上記のようにシステム化が一定の作業を担うことで、多くの利点を享受できますが、同時にいくつかの課題も引き起こします。
1. まず、”根本”が見えなくなる
自動化すると、作業がどのように行われ、結果がどう出るのかという背景や、
この数字は何と何を使って、どう作られているのかなどの成り立ちが見えにくくなります。つまり、作業の背景やデータの意味がブラックボックス化するのです。
2. 根本が見えないから変化に耐えられなくなる
背景や成り立ちといった根本の部分がブラックボックスの状態で、何か変更を強いられると・・・。
蓋を開けられるのはエンジニアだけです。
結果として、その変化に対応するための修正が、既存のシステムの上に重ねて行われることになります。
このような上塗りの修正は、システムに新たな手順を加え、本来の目的から乖離していく原因にも・・・・
3.上塗り修正の果て〜手順の煩雑化と目的の乖離
上塗り修正が繰り返されると、システムは肥大化し、手順が煩雑になっていきます。
システムの目的が本来何であったのかが見えにくくなり、更には作業の効率性を損なうことにも繋がります。
うん。煩雑な手順を簡単にスピーディーに誰にでもできるようにするためにやってたのにね・・・・
まとめ
社内システムの導入は、多くのメリットをもたらしますが、一方で作業の透明性を失い、修正の積み重ねによって手順が煩雑化し、システムの本来の目的から逸脱してしまうリスクもあります。
システム化の進行に伴い、定期的な見直しと、その目的を常にクリアに保つことが大切だと思います。
そして、透明性を確保し持続可能なシステムを維持するためには、数値のメトリクスやタスクのフロー図など適切なドキュメントと知識の共有が不可欠です。
以上、社内システム屋の心構えでした!