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JSConfに登壇しよう!

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2017年12月19日更新

今年でJavaScript系のカンファレンスに応募・登壇しだしてから4年目になります。未だに海外カンファレンスで日本人登壇者と会うことが無いので、応募の参考になれば!

海外JavaScriptカンファレンス事情

ウェブ系やJavaScriptにフオーカスしたカンファレンスは大まかにコミュニティカンファレンスと商業カンファレンスの2種類にわかれている。

商業カンファレンスはその名の通りイベントを行って利益を出すことをビジネスモデルとしているイベント。オライリーのカンファレンス、Smashing Conference, beyond tellerrand, Future of Web Design(運営が消えてしまった…倒産?), White October Events等々。呼ぶのに費用がかかる(登壇を仕事としてやっている)スピーカーに会えたり、トレーニングコースがついていたるする反面、基本的にチケットは高めで数十万位する場合もある。(カンファレンスビジネスは全く別物なのでここでは触れません)

コミュニティカンファレンスはボランティア実行委員会が実質的に主催するイベントで、お金や税金の取り扱いのため主催者がLLCを作ったり、企業がバックボーンとして支援する場合もあるけれど、基本的に売上を上げることは目的としていない。イベントによってはスタッフに活動費を支払う場合もあれば、基本全員無給ボランティアの場合もある。もし黒字になった場合は全額寄付、もしくは次年度に持ち越し(会場の手付金等でチケット販売前にまとまったお金が要る場合があるため)、または売上を年間のコミュニティイベントの活動費(勉強会のピザ代等)に回したりする。

JSConfとそのファミリー

コミュニティカンファレンスと言ってもピンからキリまで物凄くいっぱい開催されていて、参加・応募するにもどこから手を付けてよいのか解らない場合、まず手始めにJSConfファミリーから参加してみるのがオススメ。(というか個人的に、カンファレンス登壇し始めた頃JSConfファミリーから入ってとても良かったと思っている。)

JSConfの成り立ち

元々はJSConfを初めたChris Williams が、「何で他の言語は楽しそうなカンファレンスあるのに、JSは無いの?」と言い出したことがきっかけ。初回開催の資金繰りに自宅を抵当に入れたとか(ホテル開催の場合物凄く頭金がかかる)、チケットの売れ行きが良くないので思い切ってチケットサイトを「完売御礼」にしてみたところ(人気イベントだと匂わせた)「あともう一枚だけチケット残ってない?」という問い合わせが相次いで本当に完売したとか、いろいろなエピソード有り。ちなみにJSConf EUは当時Chrisとチャット友達だったJan Lehnardt(JSConfEUのメインオーガナイザー)があんまりチケットの売上が芳しくなかったころ「JSConfUSを無事開催できたら、俺がEU開催してやんよ!」と景気付けに言ったのがキッカケ。この辺のエピソードはJSConfLastCallのプレゼンで詳しく紹介されています。

今や10以上のJSConfがある

JSConf系列のカンファレンスはこのサイトに一覧がある。みんなJSConfと名乗っているけれど、運営自体は各イベントごとに別々。誰か1人がJSConfというイベントをまとめているわけではない。ただしJSConfと名乗るには

  1. オーガナイザーが他のJSConfに参加したことがある(JSConfの雰囲気をわかっている)
  2. 他のJSConfから1人メンターとして付く
  3. すでに大きなイベント開催の経験がある

などの条件を満たさないといけない。JSConfAsiaは初めの年主催するThomasがJSConfに参加経験がなかったのでJSCampとして開催、翌年ThomasがJSConfEUに参加したことで晴れてJSConfと名乗れるようになったらしい。

JSConfの独特な雰囲気

「JSConfの雰囲気をわかっている」が開催の条件であるように、JSConfにはうまく言葉で言い合わせない独特な雰囲気がある。しいて言うなら「とりあえずぶっ飛んでる」かな。今まで4つのJSConfに参加したことがあるけれど、例えばゴルフカートをリアルマリオカートの如く乗り回してあそんだり、オープニングが物凄いプロジェクションマッピングだったり、いきなりクイズショーが始まったり、スーパー銭湯がクロージングParty会場だったり、それぞれ面白い経験をさせてもらった。

カンファレンスの中心であるプレゼンについても「なんかぶっ飛んでる」ものが多くて、正直なところあまり「お勉強」なるプレゼンは多くない。JSConfでは「◯◯社のリードエンジニアがどうやってフレームワークを乗り換えたかを語る」とか「人気ライブラリの作者が次バージョンに入るメソッドについて詳しく」とかはあまり見ない(そういうプレゼンもあるにはあります、例えばRyan DahlがNodeの話したりとか、Jake Archibaldがサービスワーカーの話したりとか)。でもそんな話よりも「私はコレが好きすぎてしょうが無いんです聞いてください」系のプレゼンが多い。(ファミコンハックしてみたりとかダイアルアップモデム作ってみたりとかUnicodeについて深く語ったりとか) たまーにJSConfに参加して「何も勉強にならなかった」とか「技術的レベルが低い話しかなかった」とかいうフィードバックを見ることがあるけれど、そもそも主催者たちはそういうところまったく狙ってないと思う。

JSConf参加者が「良いカンファレンスだった」と言った場合、「ためになるカンファレンスだった」と訳すよりは「なんか物凄く-細かい・ニッチな・おかしな・目新しい-話が聞けて面白かった、自分も何かやってみようと思った。」と訳したほうが正確だと思う。(個人的にはこの「自分も何かやってみようと思った」っていう感覚、カンファレンス参加以外で感じることが少ないので、参加する価値は物凄くあると思います。)

その他のJSConfファミリー

ちなみにJSConfと名乗るイベント以外にもJSConfファミリーと呼ばれるイベントもあって、これはJSConfにインスパイアされたイベントたち(このページの下半分にThe JSConf Family Of Eventsとして記載されている)。ローカルな地域に分かれたイベントであることが多く、JSConfほどのぶっ飛んだ(予算のかかる)イベントではなくとも同じ雰囲気を味わえるイベントであることが多い。

JSConfに登壇しよう!

JSConfと一口に言っても、前述したように運営団体は全く異なるので、登壇者の選び方・登壇者の種類が少しづつ違う。いくつか登壇したり、オーガナイザーに聞いた話から簡単に説明すると...

JSConf US

残念ながら2015年をもって開催休止中。後述するCFP選出のスピーカー枠と参加チケットさえあれば誰でも登録出来る枠と半分半分。CFP選出の登壇者については有名か無名かにかぎらず、とりあえず「ぶっ飛んだ」トークが好き(だと思う)。参加者が誰でも登録出来る枠は個人プロジェクトの発表から企業の実践報告までピンきり。

JSConf EU

ほぼ全枠CFPから選出(公式には誰が招待でだれがCFP選出か解らない、でも直々に招待を受けたという話はたまに聞く)。バイアスがかかって偏ったスピーカー選出にならないように、1ラウンド目の選考は名前や地域を伏せた目隠し選出を行っている(後に詳しく記述)。同じトピックの応募が複数あった場合(かつ他の選定項目で差が無い場合)はEU圏からの応募を優先するらしい。

JSConf Asia

招待スピーカーとCFP選出のミックス(割合はよくわからない)。地元アジア人の登壇に積極的。

JSConf Colombia

毎年3〜4名の招待スピーカーとCFP選出のミックス。南アメリカ以外からのスピーカー枠には限度を設けている。(招待スピーカーは南アメリカ外の場合が多いので、海外からの応募は競争率が高くなる)。英語発表にはスペイン語同時通訳が、スペイン語発表には英語同時通訳が付く。

JSConf Budapest, JSConf Iceland

数名の招待スピーカー + CFP選出。 どちらも地元制限枠等は無いっぽい(未確認)。

JSConfAU

JSConfEUと同じく目隠し選出を謳っている。特に地元枠制限等は無いっぽい(未確認)。

比較的新しいカンファレンス(1・2年目)の場合はチケット販売に先立ってちょっと有名な招待スピーカーのアナウンスがある場合が多い(客寄せ)。JSConfEUのようにラインアップが未確定でもチケットが飛ぶように売れるイベントもある。

CFPとは

登壇者公募のこと。(Call for Papers, Call for Participation, Call for Proposalとかイベントによって呼び方は異なる)。基本的には、したいプレゼンの概要と簡単な自己紹介を送るのみ(たまにプレゼンの詳細やそのトピックについての実績、過去の登壇経験、プレゼンのビデオを求められる場合もある)。

JSConf EUに応募しよう! (2018年の締め切りは1/1まで!)

JSConf EUをオススメする理由

前述のように、ラインアップの発表前でも飛ぶようにチケットの売れる人気イベント。主催者側はチケットの売れ行きを気にしなくて良いので、無名スピーカーを選ぶという冒険が可能(=登壇にあたって有名人である必要はない)。選出の1ラウンド目は目隠し選出なので、有名ライブラリの作者か昨日JS書き始めた新人かは全く関係無い。選出された場合は渡航チケット・ホテル・カンファレンス参加チケット・朝昼晩の食事を主催者がカバーしてくれるので、有給が取れるかどうかくらいしか悩まなくていい。(いや、というか社内の誰かがJSConf受かったら、むしろ業務時間内として送り出すくらい価値があると思う。)
要するに、初心者にも平等にチャンスがある選考システムで、運営も初心者の起用に積極的。CFPを通って招待に至った場合は、スライド作成の手伝いやプレゼン練習へのフィードバックなども(聞けば)行ってくれる。

JSConfEU CFP選出方法

  1. GoogleフォームからCFPに応募
  2. 1ラウンド目は目隠し審査(名前や自己紹介枠を伏せて、プレゼン概要のみが審査対象となる。複数の選考員が応募を一通一通読んで点数付け(採点項目は非公開)する。)ここで2割くらいまで絞られる 80通くらいまで絞られるらしい。選考側は数百の応募(2017年は約600通)を一つ一つ読まないといけないので、プレゼン概要が完結に書かれているかとか、読みやすい文章かとかそういう一見些細なことが合否の分かれ目になったりする。
  3. 名前や自己紹介を明かして2ラウンド目(最終審査)。人気ライブラリの作者がそのライブラリを語るにあたって最適では無いことも多いので、作者よりもユーザー側からのプレゼンを優先することがある(らしい)。予算に限りがあるので、インドとドイツから同じ内容の応募が合った場合はドイツ側を優先したりする。どんなに応募の内容が良くても、良くない評判がある人(他人に攻撃的な発言をすることで知られていたり、Code of Conduct破りとして知られていたり)の場合は最終選考で落とすらしい。(最終的なスピーカー枠は約40枠)
  4. 審査が終わるとメールで当落が送られてくる。 CFPを受かって招待となった場合、「◯日以内に参加出来るかどうか返信して」というメールが来る。同じメール内に渡航費の予算はいくらまでとか、何日分のホテル滞在がカバーされるかとか書かれているので、オファーに納得出来たら参加する旨を返信する。

落選の場合

なぜ落ちたのかについては一律で教えてくれない(応募がものすごい数あるので、個別対応出来ない。)落選してもあまり自分のプレゼン内容が面白くなかったとか、英語がダメだからとかネガティブには捉えないほうが良いと思う(個人的にはネガティブに取らないようにしている)。そもそも倍率が物凄く高いし、前述のように予算の都合で遠方からは呼べないとか、自分のプレゼン内容とは全く関係ないところで落とされたりもする。
ちなみに最終ラウンドまで残って、プレゼン概要を審査員が気に入ってくれた(でも予算やスケジュールの都合で招待にはいたらなかった)場合、他のカンファレンス主催者に応募内容を紹介してくれて、思わぬところから招待が来たりすることがある。落ちても損することは無いので、どんどん応募したほうが良いと思う。

トピックアイデア

(おことわり)私はCFP選考にもイベント主催にも全く関わっていません、個人的に「こんなトピックは海外でもウケそう」というのをあげてみました。我ぞと思う方はぜひぜひもっていってください。

  • 何でJSでやったのと聞かれても…だってJavaScriptでつくってみたかったから・ブラウザでやってみたから(普段JS使わないところでJSを無理やり使う系のプレゼンは毎年結構あります)
  • 欧米人にわかってほしい!英語で最新ドキュメントを読む苦労/こういうふうにドキュメント書いて・もっと簡単に説明してよっていうお願い(JSConf EUは多様なバックグランドからの意見を並べるのが好きなので良いんじゃないかと)
  • 日本人が語る絵文字苦労話(サービスの絵文字対応は結構人気トピックなので、実装経験のある人からの話はウケると思う)
  • 文字コードあるある(unicodeで楽になったけど昔はこんな苦労があった等)
  • かな・アルファベット混じりのフォントファミリー指定の奥深さ(これはCSSConf EUのほうが合っているかも、同時期開催で同じく1/1にCFP締め切りです)

ちなみに個人的な感覚で言うとJSConfに出す場合、フレームワーク縛りのプレゼン概要はあまりウケが良くない気がします(「Angularでやる◯◯」とかそういう系)。 やっぱりフレームワーク系のプレゼンは選ばないそうです("JSConf EUの応募読んでるけど8割はフレームワークの話、でもめったに選ばないよ。コツ?もっとクリエイティブじゃないとね!")。デモはフレームワークを使って行う予定でも、CFPのプレゼン概要はあまりフレームワークに特化しないほうが良いと思います。(フレームワークに特化した話はそのフレームワークに特化したカンファレンスへどうぞ。)

ちなみに2017年の応募は約600通くらいだそうで、プレゼン枠40か50くらいだったと思うので倍率は12~15倍ですね。

kosamari
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