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PHPComplete: 複数のPHPバージョンを一括インストール

Last updated at Posted at 2024-06-21
brewworks logo

以前紹介した、Macで複数のバージョンのPHPを同時に使うのニューバージョンです。

複数のPHPバージョンを簡単に一度にインストールできる便利なHomebrewフォーミュラ「PHPComplete」を紹介します。

PHPCompleteとは?

PHPCompleteは、複数のPHPバージョンを一度にインストールできるHomebrewフォーミュラです。XDebugやその他のPECLパッケージも含まれています。

他との違い

phpenvと違いディレクトリ単位で切り替えたりすることや、`phpbrewのようなインストールツールではありません。

実体は単なるhomebrewフォーミュラです。shivammathur/phpで用意されている複数のPHPを一度にinstallします。グローバルなユーティリティなどなくクリーンです。

主な特徴

PHPだけでなく開発に必要なPECLも同時に複数バージョンのPHPにインストールされます。

  1. 複数のPHPバージョン: PHP 5.6から8.3まで一度にインストールされます。

  2. XDebugの自動インストール: 各PHPバージョンに適したXDebugが自動的にインストールされます。特に古いバージョンのPHPのXdebugはバージョン番号指定が必要ですがその面倒が軽減されます。

  3. 追加のPECLパッケージ: PHP 8.1、8.2、8.3向けには以下のパッケージが含まれています:

    • pcov (コードカバレッジドライバー)
    • apcu (APCユーザーキャッシュ)
    • redis (Redisクライアント)
    • xhprof (階層的プロファイラー)
    • imagick (画像処理ライブラリ)
    • memcached (Memcachedクライアント)
  4. 柔軟なカスタマイズ: 必要なPHPバージョンやエクステンションを簡単にコメントアウトできます。例えば上記のpeclをPHP5.6からでもインストールできます。

使い方

  1. タップしてフォーミュラをインストール:

    brew tap koriym/brewworks
    brew install phpcomplete
    
  2. インストール完了後、各PHPバージョンとエクステンションが使用可能になります。

カスタマイズと再インストール

PHPCompleteの素晴らしい点は、必要なPHPバージョンやPECLパッケージを柔軟に選択できることです。

  1. フォーミュラを編集:

    brew edit phpcomplete
    
  2. 必要なPHPバージョンやPECLパッケージを選択(または選択解除)します。

  3. 変更を反映するために再インストール:

    brew reinstall phpcomplete
    

このように開発環境をコントロールできます。

アンインストール

アンインストールを行うと、このパッケージのみに依存しているPHPは全てアンインストールされます。

brew uninstall phpcollection

クリーンなPHPスイッチ

切り替えユーティリティを使わずPATH環境変数の値を変えるだけでphpを切り替えます。

alias php56='export PATH="/opt/homebrew/opt/php@5.6/bin:$PATH" && export PATH="/opt/homebrew/opt/php@5.6/sbin:$PATH"'
alias php70='export PATH="/opt/homebrew/opt/php@7.0/bin:$PATH" && export PATH="/opt/homebrew/opt/php@7.0/sbin:$PATH"'
alias php71='export PATH="/opt/homebrew/opt/php@7.1/bin:$PATH" && export PATH="/opt/homebrew/opt/php@7.1/sbin:$PATH"'
alias php72='export PATH="/opt/homebrew/opt/php@7.2/bin:$PATH" && export PATH="/opt/homebrew/opt/php@7.2/sbin:$PATH"'
alias php73='export PATH="/opt/homebrew/opt/php@7.3/bin:$PATH" && export PATH="/opt/homebrew/opt/php@7.3/sbin:$PATH"'
alias php74='export PATH="/opt/homebrew/opt/php@7.4/bin:$PATH" && export PATH="/opt/homebrew/opt/php@7.4/sbin:$PATH"'
alias php80='export PATH="/opt/homebrew/opt/php@8.0/bin:$PATH" && export PATH="/opt/homebrew/opt/php@8.0/sbin:$PATH"'
alias php81='export PATH="/opt/homebrew/opt/php@8.1/bin:$PATH" && export PATH="/opt/homebrew/opt/php@8.1/sbin:$PATH"'
alias php82='export PATH="/opt/homebrew/opt/php@8.2/bin:$PATH" && export PATH="/opt/homebrew/opt/php@8.2/sbin:$PATH"'
alias php83='export PATH="/opt/homebrew/opt/php@8.3/bin:$PATH" && export PATH="/opt/homebrew/opt/php@8.3/sbin:$PATH"'

~/.zshrcなどに以上のaliasを追加すると簡単に切り替えられます。

php81  # Switch to PHP 8.1
php74  # Switch to PHP 7.4
  • シンプルで直感的: 簡単なコマンドでPHPのバージョンを素早く切り替えられます。
  • 追加ツール不要: シェルの機能のみを使用するため、追加のソフトウェアは必要ありません。(brew updateで壊れることもありません!)

他にはターミナルのスクリプトを設定して、Windows単位で指定する方法もあります。

前述の以下の記事の「ターミナルで選択」をご覧ください。

リソース使用量について

切り替え

PHPCompleteを使用する際、リソース使用量について心配する必要はあまりありません:

  • 各PHPバージョンは約80-100MBのディスク容量を使用します。
  • インストールしたが使用していないPHPバージョンは、ディスク容量を占有するだけで、メモリやCPUには影響しません。
  • そのため、使用頻度の低いバージョンをインストールしていても、システムパフォーマンスへの影響は最小限です。

あまり心配しないで、使わないバージョンがインストールされていてもまあいいのではないでしょうか。PHPコレクションとしてcompleteしましょう😃

まとめ

PHPCompleteは、複数のPHPバージョンを扱う開発者にとって便利なツールです。複数のPHP環境構築の時間を1コマンドでXdebug付きで(ここ重要)インストールする手間を大幅に削減し、異なるPHPバージョン間でのテストや開発を容易にします。カスタマイズが簡単で、リソース使用量も気にする必要がなく、ツールもインストールされません。

このフォーミュラでPHPを"コンプリート"してください!😆

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