概要
今回は3.JavaScriptの文法と構文について、の項目にはありませんが、
コールバック関数の中で出てきた、【非同期処理】について確認していきます。
パフォーマンス向上やユーザーインターフェースにも直結するので、
どういうものか、どういう場面で使用するか等、確認していきます。
※無料版なので、誤っている情報もあると思いますが、アウトプットできれば良しとします。
非同期処理
非同期処理はどのようなもので、どういう場面で使用するのかを聞いてみます。
【質問】
JavaScriptの非同期処理の概念、実際に使用する場面を教えてください。
【回答】
JavaScriptにおける非同期処理とは、処理の完了を待たずに次の処理を進めることができる方法のことを指します。
非同期処理は、時間のかかるタスクや、外部リソースにアクセスする必要があるタスクなどに適しています。
JavaScriptで非同期処理を実現する方法は、主にコールバック関数、Promise、そして最近ではasync/await構文が利用されます。
コールバック関数
非同期処理の初期の実現方法で、コールバック関数を引数に取る関数を呼び出すことで、
処理が完了したときに呼び出される関数を指定することができます。
Promise
非同期処理の完了や失敗を表すオブジェクトで、thenメソッドやcatchメソッドを用いて処理の完了や失敗時のコールバックを指定できます。
async/await構文
Promiseをより簡潔に扱えるようにするために導入された構文で、
async関数内でawaitキーワードを用いることで、Promiseの処理完了を待つことができます。
使用場面
非同期処理を使用する場面は多数あります。
例えば、HTTPリクエストを送信して、そのレスポンスを受け取る場合、
処理が完了するまで待つ必要がないため、非同期処理が必要になります。
また、ファイルを読み込んで、その内容を表示する場合や、長時間かかる処理を実行する場合などでも非同期処理が必要になります。
非同期処理を上手に活用することで、アプリケーションのパフォーマンスを向上させることができます。
処理の完了を待たずに次の処理を進めることができるため、時間のかかる処理でもその他の処理を止めずに実行させることができるようです。
次に、非同期処理を実装する上での注意点を聞いてみます。
【質問】
JavaScriptの非同期処理を使用する上で、注意点を教えてください。
【回答】
JavaScriptにおける非同期処理には、以下のような注意点があります。
コールバック地獄に陥らないようにする
非同期処理を行う際に、コールバック地獄に陥ることがあります。
これは、コールバック関数をネストしすぎることによって、コードが読みにくくなり、
デバッグや保守性が低下してしまう現象です。
この問題を回避するために、Promiseやasync/awaitを使用することができます。
エラーハンドリングを適切に行う
非同期処理を行う場合、エラーが発生することがあります。
そのため、エラーハンドリングを適切に行うことが重要です。
Promiseを使用する場合は、then()メソッドの代わりにcatch()メソッドを使用し、
async/awaitを使用する場合はtry/catch文を使用することができます。
コードの実行順序を理解する
非同期処理を行う場合、コードの実行順序が非同期処理の完了によって変わることがあります。
そのため、コードの実行順序を理解して、意図した動作が行われるようにする必要があります。
メモリリークに注意する
非同期処理を行う際には、メモリリークに注意する必要があります。
コールバック関数やPromiseを使用する場合、関数内で変数を定義する際に、
必要のない変数を定義してしまうと、メモリリークが発生する可能性があります。
そのため、必要のない変数は削除するようにしましょう。
タイムアウトを設定する
非同期処理が長時間実行される場合、ブラウザやサーバーが応答しなくなることがあります。
そのため、タイムアウトを設定することで、処理が長時間実行された場合に強制的に処理を停止することができます。
ただし、タイムアウトの設定値は適切に調整する必要があります。
実際に使用する際は、様々な想定をした上で、適切な処理を組み込むことが大切ですね。
学習時は自分がわかればいいですが、実業務のときは読みやすいコードにする必要もありますし、
ユーザーが使うことを想定した動きにしなければいけないです。
コールバック関数以外に、Promiseやasync/await構文というものがあるようですので、
こちらも確認していきます。
【質問】
JavaScriptのPromiseについて、記述方法や注意点を教えてください。
【回答】
JavaScriptのPromiseは、非同期処理を扱うための機能の一つで、
コールバック関数に比べてコードが読みやすくなるというメリットがあります。
以下に、Promiseの記述方法や注意点を説明します。
【Promiseの記述方法】
Promiseの生成 Promiseは、newキーワードを使って生成します。
const promise = new Promise((resolve, reject) => {
// 非同期処理の実行
// 成功した場合は resolve() を呼び出す
// 失敗した場合は reject() を呼び出す
});
成功時と失敗時の処理を定義
Promiseの非同期処理が成功した場合と失敗した場合の処理を、
then()メソッドとcatch()メソッドで定義します。
promise.then((result) => {
// 成功時の処理
}).catch((error) => {
// 失敗時の処理
});
Promiseの状態を確認する
Promiseの状態は、pending(処理中)、fulfilled(成功)、rejected(失敗)のいずれかです。
Promiseの状態を確認するためには、Promiseオブジェクトのthen()メソッドやcatch()メソッドを使用します。
promise.then((result) => {
// 成功時の処理
}).catch((error) => {
// 失敗時の処理
}).finally(() => {
// 成功・失敗に関わらず必ず実行する処理
});
【Promiseの注意点】
コールバック関数をネストしすぎない
Promiseを使うことで、コールバック地獄を避けることができますが、
then()メソッドやcatch()メソッドをネストしすぎると、可読性が悪化してしまいます。
そうならないように、必要ならばPromiseチェーンを使用することで、
then()メソッドやcatch()メソッドを繋げることができます。
catch()メソッドを必ず書く
Promiseで非同期処理を実行する場合、エラーが発生する可能性があるため、
catch()メソッドでエラー処理を必ず書くようにしましょう。
catch()メソッドがない場合、エラーが発生してもそのままスルーされてしまいます。
Promiseの内部でのエラーハンドリング
Promiseの内部で発生したエラーは、try-catch文ではキャッチできません。
そのため、Promise内で発生したエラーは、必ずreject()メソッドを使ってPromiseオブジェクトを
reject状態にして、エラー処理を行う必要があります。
reject()メソッドに渡す引数には、エラーに関する情報を含めることができます。
また、Promiseチェーンの中でcatch()メソッドを使うことで、
Promise内部で発生したエラーも適切に処理することができます。
例えば、以下のようになります。
const promise = new Promise((resolve, reject) => {
try {
// 非同期処理の実行
// 成功した場合は resolve() を呼び出す
// 失敗した場合は reject() を呼び出す
} catch (error) {
// 内部で発生したエラーをreject()メソッドで処理する
reject(error);
}
});
promise
.then((result) => {
// 成功時の処理
})
.catch((error) => {
// 失敗時の処理
});
このように、Promise内部で発生したエラーを適切に処理することで、
プログラムの安定性を高めることができます。
コールバック関数をネストしていくと可読性が低くなりますが、
Promiseを使用すれば読みやすい非同期処理が記述できるようです。
しかし、Promiseでもネストしないようにしたり、適切なエラーハンドリングが必要です。
次に、async/await構文を確認していきます。
【質問】
JavaScriptのasync/await構文について、記述方法や注意点を教えてください。
【回答】
async/awaitは、ES2017から導入された非同期処理の記述方法であり、
Promiseをより簡潔にかつ読みやすくすることができます。
以下に、async/awaitの基本的な使い方と注意点を示します。
async/awaitの使い方
非同期処理を行う関数の前に async キーワードをつけます。
async function fetchUser() {
// 非同期処理を行う
}
非同期処理を行う部分を await キーワードで囲み、その結果を変数に代入します。
awaitキーワードを使用する関数はPromiseを返す必要があります。
async function fetchUser() {
const response = await fetch('https://example.com/api/user');
const json = await response.json();
return json;
}
非同期処理を行う関数を呼び出す際には、関数名の前に await キーワードをつけます。
async function printUserName() {
const user = await fetchUser();
console.log(user.name);
}
printUserName();
async/awaitの注意点
-
async/awaitを使う場合、必ずPromiseを返す必要があります。]
Promiseを返さないと、awaitキーワードを使うことができません。 -
awaitキーワードは、必ずasync関数内で使用する必要があります。
awaitキーワードを使う関数は、必ずasync関数で定義する必要があります。 -
async/awaitを使う場合、try-catch文で例外処理を行うことが推奨されます。
awaitキーワードを使った非同期処理が例外を投げた場合、try-catch文で補足することができます。 -
awaitキーワードを使うことで、非同期処理が完了するまで実行を一時停止するため、
処理が遅くなる場合があります。
また、非同期処理を直列で実行するため、並列処理と比べて効率が悪くなる場合があります。
以上が、JavaScriptのasync/await構文の使い方と注意点です。
async/awaitをうまく活用して、効率的かつ安全な非同期処理を実現しましょう。
async/await構文はPromiseをよりわかりやすくしたものですね。
これから学習を始める場合は、async/await構文を基本に非同期処理を実装していくことになるかと思います。
ただ、ベテランさんとお仕事をする場合は、コールバック関数やPrimiseについても理解していないと
それぞれが作ったものを修正できなくなってしまうので、知識としては必要です。