なぜこの記事を書くに至ったのか
Noteにて,以下のような記事を書かせていただきました.
こちらの記事を使用してくれている方はたくさんいらっしゃって非常に嬉しいのですが,「連続投稿の1ページ」という性質上,「$\LaTeX$の導入だけ行いたい」という方には向いていなかったようです.
そこで,導入方法だけをもう少し詳し目に書いた記事を用意することにしました.
この記事の対象者
- $\LaTeX$についてよく知らない人
- pLaTeXを使いたい人
この記事が対象とするOS
- Windows
- Mac
- Ubuntu
1. TexLiveのインストール
TexLiveと呼ばれるソフトウェアをインストールします.非常に時間がかかるので,時間があるときに行ってください.
1.1 Windowsの人
こちらのサイトより,「install-tl-windows.exe」をクリックしてください
ダウンロードされたファイルを開き,指示通りにボタンを押せばインストールが完了します.
「WindowsによってPCが保護されました」と表示される場合は,「詳細情報」をクリックしてから「実行」をクリックしましょう.
1.2 Macの人
こちらのサイトより,「MacTeX.pkg」をクリックしてください
指示通りにボタンを押せばインストールが完了します.
1.3 Ubuntuの人
sudo apt update
を行ってから
sudo apt install texlive
を行ってください.
2. VSCodeの設定
VSCodeをこのサイトからダウンロードしてください
ダウンロードが終わったら,VSCodeを開き,左端にある拡張機能のボタンをクリックしましょう.こいつです.
「LaTeX Workshop」を拡張機能検索欄から検索し,次のような拡張機能をインストールしましょう.
次に,Ctrl
キーと,
キーを同時押し(Macの場合は⌘
キーと,
キー)を同時に押し,Settings画面を開きます.右上にある,この画像の真ん中のボタンをクリックしてください(📄みたいなやつ).
出てきたファイルの中身を一旦すべて削除し,次のものに書き換えてください.
(ここでは,学校で習う「platex」をさらに使いやすくするために「ptex2pdf」というものを用いています).
{
// ---------- Language ----------
"[tex]": {
// スニペット補完中にも補完を使えるようにする
"editor.suggest.snippetsPreventQuickSuggestions": false,
// インデント幅を2にする
"editor.tabSize": 2
},
"[latex]": {
// スニペット補完中にも補完を使えるようにする
"editor.suggest.snippetsPreventQuickSuggestions": false,
// インデント幅を2にする
"editor.tabSize": 2
},
"[bibtex]": {
// インデント幅を2にする
"editor.tabSize": 2
},
// ---------- LaTeX Workshop ----------
// 使用パッケージのコマンドや環境の補完を有効にする
"latex-workshop.intellisense.package.enabled": true,
// 生成ファイルを削除するときに対象とするファイル
// デフォルト値に "*.synctex.gz" を追加
"latex-workshop.latex.clean.fileTypes": [
"*.aux",
"*.bbl",
"*.blg",
"*.idx",
"*.ind",
"*.lof",
"*.lot",
"*.out",
"*.toc",
"*.acn",
"*.acr",
"*.alg",
"*.glg",
"*.glo",
"*.gls",
"*.ist",
"*.fls",
"*.log",
"*.fdb_latexmk",
"*.snm",
"*.nav",
"*.dvi"
//"*.synctex.gz"
],
"latex-workshop.latex.recipes": [
{
"name": "ptex2pdf",
"tools": ["ptex2pdf", "ptex2pdf"]
}
],
"latex-workshop.latex.tools": [
{
"name": "ptex2pdf",
"command": "ptex2pdf",
"args": [
"-l",
"-synctex=1",
"-interaction=nonstopmode",
"-file-line-error",
"-kanji=utf8",
//"-shell-escape",
"%DOC%"
]
},
{
"name": "dvipdfmx",
"command": "dvipdfmx",
"args": ["%DOCFILE%.dvi"]
},
{
"name": "pbibtex",
"command": "pbibtex",
"args": ["-kanji=utf8", "%DOCFILE%"]
}
],
"latex-workshop.latex.autoClean.run": "onBuilt", // ビルド時に一時ファイル(.auxなど)を削除
}
3. テスト
これで設定はおしまいです.試しにファイルをつくってみましょう.
あらかじめlatex用のフォルダを作った後,VSCodeを開き,「Open Folder」をクリックしてからフォルダを開きます.
開けたら,⌘
(Windows: Ctrl
) とn
を同時に押します.すると新しいファイルができるので,開けたら,⌘
(Windows: Ctrl
) とs
を同時に押してセーブしましょう.ファイル名は「test.tex」としてください.
次のlatexコードがコンパイル出来ればOKです.
\documentclass[a4paper, 9pt]{jarticle}
%このようにパーセントを打つと,その行はコメントになります.メモ書きに使えますよ!
\title{私と\LaTeX}
\author{自分の名前}
\date{\today}
\begin{document}
\maketitle
こんにちは!
\end{document}