Watson Explorerをご存知でしょうか? Watsonについてお話があると出て来る定番の1つですが、如何せん有料で安くないのでハードルがあります。しかし実は無料版があります。ここでは無料版のインストール手順について確認していきます。Watson Explorer概要については日本語版のWatson ExplorerのWebサイトに資料があります。
日本語版のWatson ExplorerのWebサイトから無料版にはアクセスできません。
必要なPC
いろいろと試した結果、下記のスペックが必要です。今回はWindows環境で確認しました。
- Hyper-V を使用可能であること。Windows 10 Pro / Enterprise / Education
- Hyper-Vは、 「Windowsの機能の有効化」で、「Hyper-V」を有効化します。
- CPUが、4コア以上
- メモリ 8GB 以上
CPUは、Core i7であっても2コアのものがあるので、お使いのPCが対応しているか事前に確認してからWatson Explorerの導入に取り組みます。
インストール
https://www.ibm.com/us-en/marketplace/content-analytics にアクセスし、「Try free edition」をクリックします。画面内の言語設定を、「United States - English」にします。日本語を指定しますとダウンロード出来ませんのでご注意ください。インストール時は英語ですが、画面は日本語ですので安心してください。
ダウンロードは、再び「Try free edition」をクリックします。手持ちのIBM IDでログインします。IBM Cloud ライトプランをご使用の方であれば、ログインに使っているアカウントがIBM IDです。
Windows Version をダウンロードします。ダウンロードしましたら解凍しまして、「IBM-Watson-Explorer-CommunityEdition-1.0.0.exe」(2017年11月時点)をダブルクリックしてインストール画面を起動します。
「I agree」にチェックを入れ、「Continue」をクリックします。
上の表示が出ましたら、「Download Docker」をクリックし、Docker for Windowsを導入します。別画面でDocker for Windowsの導入が進みます。導入後は、PCのデスクトップ上に作成された「IBM Watson Explore」のショートカットをクリックしますとWatson Explorerのインストール画面に戻ります。
Docker for Windowsが導入されていると、上図のように表示されますので、「Continue」をクリックします。
画面指示に従って、Docker for Windowsに割り当てるCPUコア数とメモリ割り当てを変更します。**2コアしかないCPUの場合は、この時点でインストールが出来ません。**割り当てを変更しますと「Continue」をクリックできるようになりますので、クリックして先に進みます。
Watson ExplorerのDocker Image取得が始まります。ファイアウォール解除を求められた場合は解除します。
「アクセス許可」をクリックして解除します。
「100% completed」になりましたら「Continue」をクリックしますと最後のアンケート画面が表示されます。インストールについてのアンケートで★の数をクリックしますと、「Submit」が表示されますので、「Submit」をクリックすればインストールは終了です。
上図の画面になればOKです。この画面は、PCのデスクトップ上の「IBM Watson Explore」のショートカットをクリックしますと表示されます。これから何度か使うことになるでしょう。
動作確認
「Launch Content Miner」と「Launch Admin Console」を実行できるか確認します。それぞれアイコンをクリックしますとログインを求められますので、ユーザー名とパスワードにそれぞれ「admin」と入力し「サインイン」をクリックしますとアクセスすることができます。それぞれサンプルデータが入っていますので、動作を確認することができます。
Webブラウザで「この接続ではプライバシーが保護されません」が表示された場合は、「詳細設定」からアクセスします。
Content Minerは、https://localhost/miner です。localhostをPCに割り当てられたIPアドレスに置き換えてもアクセスできます。
Admin Consoleは、https://localhost/admin です。localhostをPCに割り当てられたIPアドレスに置き換えてもアクセスできます。
操作デモを確認してみましょう。
IBM Watson Explorer Community Edition Use Case Demonstration https://t.co/uZgMfmOTQJ @YouTubeさんから
操作はlocalhostとしてWebブラウザから操作しますので、社内限定であれば他の人が使用することもできるはずです。Windows 10のライセンスの範囲でご利用ください。
まとめ
Watson Explorerは普通に入れますと中小企業や個人事業主にとってはいい値段しますし手が届き難いですが、このWatson Explorer Community Editionであれば、5GBまでしかサポートしていませんが無料で使用することができます。これで収集したログデータを検索したり、分析することが容易にできます。