はじめに
ゲノムグラフの可視化には、Bandageというソフトウェアが古くから用いられているようです。オリジナルのBandageはオーストラリアのメルボルン大学のRyan Wickさんによって開発されましたが、2018年頃から開発が停滞しています。それにかわってBandageNGがサンクトペテルブルク州立大学のAnton Korobeynikovさんによって開発されています。
ビルドとインストール
GUIのソフトウェアですが、非常に簡単にビルドすることができました。macOS, WSL, Linuxのいずれであっても問題なくビルドすることができます。Qtが必要なので、homebrewやAPTなどのパッケージマネージャーでインストールする必要があります。その後は
git clone https://github.com/asl/BandageNG
cd BandageNG
mkdir build
cd build
cmake ..
make # -j8
とするだけで簡単にビルドできます。面白いのは、上記のコマンドを押すだけで、macOS用のアプリケーションができあがることですね。
macOSの場合は、これをアプリケーションディレクトリに移動すればインストール完了です。
ファイルを開いてみる
ここでは minigraphによってPre-buildされたパンゲノムのグラフを閲覧してみることにしましょう。データはこちらからダウンロードできます。
余談ですが、Zenodoからのデータのダウンロードが遅くて多くの人が困っているという問題がありますが、Zenodo側で日本からのアクセスを制限しているわけではないそうです。
- chm13-90c.r518.gfa.gz
ダウンロードしたファイルを File
> Load graph
で開き、Draw graph
ボタンを押して、Zoom
や Node width
を調節すると次のような図が表示されます。
この記事は以上です。