シングルクォーテーション、ダブルクォーテーション、バッククォーテーションの違いをまとめた

はじめに

Linuxにおいてシングルクォーテーション、ダブルクォーテーション、バッククォーテーションとあるけど結局どれを使えばいいか悩んでしまいませんか？

ここでは、それぞれの違いを解説していきます。

シングルクォーテーション

• 囲んだ文字を文字としてそのまま解釈します
  • 変数だろうと、何だろうと関係ありません

name="Alice"
echo 'Hello $name'    # 出力: Hello $name
echo 'Current path: $PATH'    # 出力: Current path: $PATH

ダブルクォーテーション

• 基本は文字列として解釈します
• 変数があれば変数として解釈します
• エスケープは解釈してくれます
• コマンド置換($())は機能します
• その他の特殊文字（*、?など）は文字列として扱われます

name="Bob"
echo "Hello $name"    # 出力: Hello Bob
echo "Current directory: $(pwd)"    # 出力: Current directory: /home/user
echo "Price: \$100"    # 出力: Price: $100

バッククォーテーション

• コマンドの実行結果を取得したい時に使用します
• $(command)と同じ機能を持つ
• ネストすると可読性が悪くなるので$(command)の使用が推奨されています

current_date=`date`
echo "Today is: $current_date"    # 出力: Today is: Wed Feb 1 10:30:45 JST 2025

# 同じことを$(command)で書く場合：
current_date=$(date)
echo "Today is: $current_date"    # 出力: Today is: Wed Feb 1 10:30:45 JST 2025

# ネストの例
echo "Files in current directory: `ls \`pwd\``"    # バッククォーテーションでは読みにくい
echo "Files in current directory: $(ls $(pwd))"    # $()の方が読みやすい

変数だけで比べてみる

# nameに名前を入れる
name = "Alice"

# シングルクォーテーション
echo 'hello $name'
# そのまま出力される
hello $name

# ダブルクォーテーション
echo "hello $name"
# nameの中身を出力する
hello Alice

# バッククォーテーション
echo `hello $name`
# コマンドじゃないから怒られる
-bash: hello: command not found

まとめ

• 文字列として扱いたいときはシングルクォーテーション
• 変数を扱うときはダブルクォーテーション
• コマンドを扱うときはバッククォーテーション
  • $(command)を推奨