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DevRel/Japan CONFERENCE 2022 で発信活動をオススメしました

Last updated at Posted at 2022-08-06

はじめに

DevRel/Japan CONFERENCE 2022 のセッションで私が話した内容を書きます。
「SIerだからこそDevRel活動をしよう」というテーマのセッションです。
ちなみに、私の会社はSIerじゃないです。ただ、顧客が自分の会社でなく別の会社であり、顧客の会社から要求をもらってなんらかの開発をするという点でSIerと同じなので、SIerの人たちとパネルディスカッションをさせてもらいました。

自己紹介

株式会社デンソークリエイトに所属しています。
子会社のため多くのプロジェクトの顧客は親会社です。
その中で自社製品を開発するプロジェクトのプレイングマネージャーをしています。
その自社製品の社内ユーザーと社外ユーザーに対してDevRel的な活動も実施しています。

活動のきっかけと内容、継続のモチベーションは?

私の場合は、活動の出発点が、DevRelじゃなくて、自分の発信活動でした。
発信活動を始めたきっかけとして、以下の記事の「2.2 娘(1歳)を見て涙」の章に書いてある話をしました。

人生の中で仕事が最も大変でめちゃめちゃ忙しい時期がありました。
その頃は、娘が1歳で、家庭においても育児でなかなか大変な時期でした。
この時期は、1年以上、友人と会う機会もすべて断っていて、それほど心の余裕を無くしていました

正直、娘とあまり遊べていませんでした。
そんなある日、娘が雑に折られた折り紙で一人で遊んでいるのを見かけました。

よく見ると、それは数ヶ月前に、私が心の余裕がない中で、雑に折ったペンギンの折り紙でした。
そんなものを娘がずっと大事にして、一人でそれで遊んでいるのを見て、自分は何をしているんだと思って泣きました

その時、私は自分にとって大切な事は何なのか、働く理由を考え直しました。
家族との時間を大切にして、家族と幸せになる事が一番大切だと思いました。

だから、上司に相談してプロジェクトの計画を変更してもらい、自分の業務量も減らしてもらい、家族との時間が確保できるようにしてもらいました(ホワイトな会社で良かったです)。

その頃に、家族との幸せを維持する上で、自分はとても危うい状態である事を痛感しました。
今のままの自分では、今のチームでしか役に立たない人材であり、会社に依存し過ぎていました。
当時の職場環境はホワイトだったから良かったものの、常にそうである保証はありません。
そもそも、この変革の時代において、定年まで1つの会社で働ける保証はどこにもありません。
家族との幸せを安定して維持するためには、成長して自分の市場価値を高める事が必要だと思いました。

一言でまとめると、安定して働けるよう自分の市場価値を高めるために、発信活動を始めました。

苦労話や克服したポイントは?

会社の名前を出して個人レベルで社外発信することにハードルがありました。
もちろん私の会社は、業務としてプロジェクトの活動をカンファレンスで発表することはよくあります。
でもそれは、業務として業務時間で作ってレビューしてもらった資料を発表しています。

そうでなく、会社の名前を出して個人レベルで技術情報を発信している人は、私がやるまでおそらく他にいなかったんじゃないかと思います。
会社の名前を出して個人で発信する前例がないので、私も最初は本名も顔写真も会社名も全部隠して記事を投稿していました。

それを変えるためには、会社側に、私が会社名を出して活動するメリットを提示する必要がありました。
なので、1ヶ月くらいかけて推敲に推敲を重ねてバズる事を狙った記事を書きました。

それで狙い通り、バズり始めた直後に、そのタイミングで上司と打ち合わせを設定して、その記事に会社の自社製品のリンクを付けたらプロモーションになるので、会社名を公開して活動してもいいですかと相談しました。

これなら会社側にメリットもあるので、会社名を公開して自由に発信活動しても良いよという事になりました。
(実際、記事に自社製品のリンクを付けたことで、その月のPV数や評価版のダウンロード件数は増えました)

一言でまとめると、会社名を出して自由に社外発信する事にハードルがある場合、バズる記事でプロモーションするメリットを提示すればいけました。

社内で、社外発信する仲間を増やすには?

前提として、プロジェクトの業務としてカンファレンスで発表する活動は、私の会社はやれています。
なので、私が増やしたいと思っているのは、業務としての発表でなく、個人の責任で個人が学んだ事を記事に書いて発信するような活動です。

そのために、大事なのは、自分が社外発信を始めたことで、どれだけ自分にメリットがあったのかを伝える事だと思います。
発信活動をすることが会社への貢献になるというだけじゃ、何年も続けるには、ぶっちゃけつらいと思うので、自分の今後の人生にメリットがあった方がやる気になるんじゃないかと思います。

だから、私は3年前から発信活動を始めたことで、たくさんの人と楽しく交流したり、たくさんの人から感謝されたりで、人生がめちゃめちゃ楽しくなったという話を、社内ブログで繰り返し投稿しています。
自分の身近な人として、チームメンバーにも繰り返し伝えています。

私のチームメンバー(7人)は、全員社外に記事を書いたり発表したりしています。
ただ、それでも、身近な人以外は、なかなか社外発信に踏み出せないというのが、現実だと思います。
そこは、長期計画で考えています。

私のチームのメンバーは、自分以外は若手なので、その若手が数年後に各プロジェクトのリーダーになった時に、それぞれのプロジェクトで発信活動をする文化を作ってくれると思います。
そうやって、発信活動をする事で成長が加速してプロジェクトがうまくいくという事例を何件も作れば、社内の中でも、やってみようと思う人がもっと増えていくんじゃないかなと考えます。

一言でまとめると、まず自分が発信活動をして、そのメリットを繰り返し伝えて、身近に自分と同じ価値観の人を増やします。数年後、その人たちがリーダーになった時に期待します。

これから始めたい人へのアドバイス

私としては、会社のためのDevRelという前に、個人の発信活動を始めるのが、ハードルも低いし、今日からできるので、オススメです。

DevRelの対象のサービスを、自分の会社のサービスだけと捉えるよりも、自分自身を1つサービスと捉えて、それのDevRelをしようって考えもモチベーションが上がりやすいと思います。

私が交流しているフリーランスの人たちは、その辺り、うまいなと感じます。
記事を書いたりライブラリを作って公開したりすることで、自分が持っているスキルを見える化して、自分というサービスが多くの開発者に貢献できることを示して、次々に仕事をもらうという事に活かしています。

そうやって自分自身を1つのサービスにとらえて、世の中の開発者たちと相互に交流しながら、多くの人たちに役立つ情報を発信し続けていけば、それは今の会社に限らず、今後の人生でずっと役に立つ資産になります。
それに、発信活動を通してどんどん成長できます。

発信活動を続ければ、発信スキルが高まるので、会社の製品のDevRelにも貢献できます。
だから、自分自身を1つのサービスと捉えて、それのDevRelをしようって考えで、まず個人で学んだ事を記事に書いたりして発信する事から始めることをオススメします。

ちなみに私の場合は、自分自身を1つのサービスと捉えた場合、世の中に広めたい自分の考えがあります。
「ハピネスチームビルディング」と名付けたもので、皆が自分の幸せのために頑張る事が組織への貢献になるようなチームビルディングができれば皆が幸せになれると考えていて、その考えを広めていきたいと思っています。
そのために、記事を書いたり発表したりイベント参加を通して、多くの開発者と交流しながら、自分の考えを広めています。

一言でまとめると、自分自身を1つサービスと捉えて、それのDevRelをすると考えれば、モチベーションが上がりやすいです。

まとめ

上記の各設問に対して、SIerの 木澤 朋隆さん片野 潤一さん のお話が聞けて楽しかったです。

ちなみに私は、エンジニアリングマネージャーとして「ハピネスチームビルディング」と名付けたチームの皆で主体的に楽しく成長する活動を実施しています。
ITエンジニア向け情報誌「Software Design」で連載している内容を以下で公開していますので、よろしければ、そちらも参照ください。

Twitterでも開発に役立つ情報を発信しています → @kojimadev

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