最初の心構え
顧客と伴走するようなプロジェクトの場合は、すでに存在するチームに途中参加することがあります。これは中途採用で入社するケースに状況として近いかもしれません。
このときに意識していることがいくつかあります。
感謝と尊敬の念を忘れない
新参者からすると、これまでの仕事とやり方が異なるかもしれません。
しかしやり方は違えど、これまでの仕事を進めてきたこと、今の仕組みを構築してきたことに尊敬を念をもつべきだと考えています。
様々な要因があっての現状と認識する
すぐに思いつく、「こうしたらいいのに」は既存のメンバーにとっては周知のことだったりします。様々な外的要因や制限において、それが難しかったり現状においては最適解でないことがあります。
既存のワークに悪影響を与えたり引っ掻き回すようなことがないように
エンジニアリングには「こうあるべき」という考え方や教科書的な考え方などがあります。
ただし、実務は様々な要素や複雑な条件、ビジネスとしてのミッションがあるため、とるべき選択肢が状況に応じて様々です。
実情を知らない立場から「こうあるべき」という強い押しつけによって引っ掻き回すようなことがないようにと意識しています。
過去の経験や知見が活かせる可能性があれば提案する
一方で、過去の経験や知見を活かせる可能性があれば、中長期的に取り組むべきことかもしれません。
やるべき価値があると考える場合はその道筋を立てると良いでしょう。
しかし新しいことを学んだり、取り入れたり、慣れた方法以外のやりかたで作業をするのは痛みや苦痛が伴うと理解しています。
また、これまでうまく不満なくやれていたことを変えて何かトラブルが起きるかもしれません。
例えば、
- GUI中心ではなく、CUIで作業を行う
- CI/CDで自動化を整備する
- 作業環境をコード化して作業者の環境を統一する
なぜ、それを実施するのか、どのようなメリットがあるのか、それを採用したあとの景色はどうなるか。
技術的なサポートが求められるプロジェクトにおいては、なるべく沢山の頻度で少しずつ、何度もお話するように心がけています。
誰も失敗したいとは思っていない。その行動をしたら、最後にばかを見ることなく成功できるだろうと、根拠を持って感じられる必要がある。自己効力感(self-efficacy)ともいう。
行動を変えるデザインより
人は万事うまくいっていることには簡単に参加できるのです。未来を少し垣間見せるだけで、みんな集まってくるのです
達人プログラマー(第2版)より
よき触媒になりたい
チームにおいて良い変化をもたらす触媒になりたいと考えています。
仕事はよい化学反応を観測できたときにやりがいや楽しさを感じられるものだと思います。