この記事では、pip3(pip for Python 3)を使ってvirtualenvwrapperをセットアップする方法を紹介します。
このチュートリアルを成功させるには、Ubuntu 20.04がインストールされたコンピュータと、インターネット接続が必要です。また、ターミナルとnanoエディタについての知識があると便利です。システムのアップデートやアップグレードは済ませているものとします。
#仮想環境のセットアップ
ホームディレクトリで、右クリックして「ターミナルで開く」を選択し、ターミナルを開きます。また、キーボードのCTRL、ALT、Tキーを同時に押すと、ターミナルアプリケーションが自動的に開きます。
まず、すべての仮想環境を格納するための特別なディレクトリを作成する必要があります。virtualenv」という新しい隠しディレクトリの作成を進めます。
mkdir .virtualenv
次に、Python3用のpipをインストールします。
sudo apt install python3-pip
pip3のインストールを確認します。
pip3 --version
virtualenvをpip3でインストールします。
pip3 install virtualenv
virtualenvがどこにインストールされたかは、次のように入力します。
which virtualenv
virtualenvwrapperをpip3でインストールします。
pip3 install virtualenvwrapper
これから .bashrc ファイルを修正して、すべての新しい仮想環境が Python 3 を使用するように調整する行を追加します。仮想環境には上で作成したディレクトリ(.virtualenv)を指定し、virtualenvとvirtualenvwrapperの場所も指定します。
では、nanoエディタで.bashrcファイルを開いてみましょう。
nano .bashrc
nanoエディタをまだ使ったことがない、あるいはコンピュータにインストールしていない場合は、今すぐインストールしてください。nanoは Linux のエディタとして広く使われていますが、それには理由があります。
sudo apt install nano
nano をインストールしたら、ターミナルで nano .bashrc コマンドを入力して、.bashrc ファイルを開きます。.bashrc ファイルの一番下に移動し、以下の行を追加します。
#Virtualenvwrapperの設定。
export WORKON_HOME=$HOME/.virtualenvs
export VIRTUALENVWRAPPER_PYTHON=/usr/bin/python3
export VIRTUALENVWRAPPER_VIRTUALENV_ARGS=' -p /usr/bin/python3 '
export PROJECT_HOME=$HOME/Devel
source /usr/local/bin/virtualenvwrapper.sh
完了したら、ctrl-oキーを押します。次に「yes」と入力してエンターキーを押します。このコマンドはnanoエディタを保存します。ctrl-xを押して終了したらターミナルを閉じて、再度開いてください。
Python3で仮想環境を作成し、すぐに有効にするには、ターミナルで次のコマンドを使います。
mkvirtualenv name_of_your_env
この環境がPython3用に設定されていることを確認してください。
Python -V
環境を無効にするにはdeactivateコマンドを使用します。
deactivate
利用可能なすべての仮想環境をリストアップするには、ターミナルで workon または lsvirtualenv コマンドを使用します(workon と同じ結果になりますが、格好良く表示されます)。
workon
lsvirtualenv
特定の環境をアクティブにするには、workon + 環境の名前を入力します。
workon name_of_your_env
この他にも便利なコマンドがいくつかありますので、いつか使ってみてください。
Rmvirtualenv は .virtualenv ディレクトリにある特定の仮想環境を削除します。
rmvirtualenv name_of_your_env
Cpvirtualenv」は既存の仮想環境を新しい仮想環境にコピーして起動します。
cpvirtualenv old_virtual_env new_virtual_env
#エイリアスの登録
.bashrcファイルにエイリアスを登録することによって、毎回起動時に面倒な仮想環境に起動やディレクトリの移動などを簡単にすることができます。
nano .bashrc
で、ファイルを開き、以下のエイリアスを挿入する。
alias your_aliasname='workon name_of_your_env;cd /name_of_your_directory'
次回、ターミナル起動時に、
your_aliasname
を入力するだけで、name_of_your_envが起動し、name_of_your_directoryに移動してくれます。
お疲れ様でした。これで最初の孤立したPython 3環境ができあがりました。