この記事はニッセイ情報テクノロジーPS事業推進室 アドベントカレンダー2024の最終日の記事になります。
私たちの初めての組織アドベントカレンダーが、こうして無事に完走できたことを本当に嬉しく思います。参加された皆さん、自分以外の記事を読んで新たな発見があったり、他の組織のアドベントカレンダーに興味を持たれたりしたのではないでしょうか?
運営サポートしてくれた方や記事をチェックをしてくれた方皆さま、本当にありがとうございました。
最終日の本記事では、今回のアドベントカレンダーのまとめとして「仕事における発信の重要性」について掘り下げてみたいと思います。発信は、単なるアウトプットの一つに留まりません。それは、個人や組織の成長を促し、未来への扉を開く大きな力を持っています。
1.発信で広がる知識の世界
システムエンジニアにとって学習は日常の一部です。新しい技術を学ぶために本を読んだり、研修を受けたりすることは重要ですが、インプットに留まらない「アウトプット主体の学習」がより効果的であると言われています。
アウトプットから始める学習
ただ情報を受け取るだけではなく、ブログを書く、勉強会で発表する、といったアウトプットをゴールに設定することで、学びが一層深まります。アウトプットを前提にインプットを行うと、自然と学ぶ内容が自分に関連する興味深いものになり、生きた知識として定着します。
私自身も「発信する」という目標を設定することで、日々の生活や仕事の中で「この内容なら発信できそうだな」と思える瞬間が増えました。そうした発信のネタ探しは、単なる知識習得以上に、自分の探究を進めるきっかけとなります。
2.探究の根に目を向ける
発信を始める時に、多くの人が「周囲の評価」を気にしてしまいます。「誰も読んでくれないのでは」「もっと良いものを書かなければ」というプレッシャーは、筆を重くしがちです。
自分でも、ちょっと自意識過剰では?と思うのですが、その気持ちはどうしようもありません。そんな時に思い出したいのが、「花よりも根に注目する」という視点です。
これは、13歳のアート思考という本で紹介されているメタファーですが、花(評価)を気にするのではなく、根(探究のプロセス)を大切にすることが重要と書かれています。発信を通じて、自分の中にある「探究の根」をどれだけ伸ばせたか、という点に目を向け事が大事なのです。
私自身は、現在は「組織学習」や「プロジェクトマネジメント」、「アジャイル開発」に強い興味を持っています。日々これらの事を発信する中で(大した内容ではないですが・・・)、興味がつながり、そのことでより深い学びを得られたと思っています。
かつては異なるものと考えていた「ウォーターフォール型のプロジェクト管理」と「アジャイル型のプロダクト管理」も、結びつきを感じるようになり、より前向きにプロジェクトマネジメントについて考えられるようになりました。
3.発信でのつながり
今回、アドベントカレンダーに参加された方の中には、他の組織のアドベントカレンダーに目を向けた方もいるのではないでしょうか?発信は、それまで気にしていなかった周囲とのつながりを作る大きなきっかけになります。
集団学習の可能性
『個人を超えて学習がつながっていく感覚』これを感じられることは大きな幸せです。
学習と言えば孤独な作業というイメージがありましたが、これからの学習観は学習が仲間をつなぎ、新たな創発を産んでいく非常にクリエイティブな営みになると思っています。情報を占有していた時代は終わり、情報を共有し、共同で進化させていく時代が到来しています。
MIMIGURIさんが提唱している新しい学習観のように、学習はもはや個人で完結するものではありません。特にエンジニアの分野では、実践を通じた共同学習や新たな価値の創出が他の分野よりも速いスピードで進んでいます。これからもこうした発信活動を通じて、学習の枠組みを広げていくことが求められます。
まとめ.来年に向けて
とはいえ、発信には個人ごとの重さやハードルがあることも事実です。全員がブログを書いたり登壇したりする必要はありません。発信とは、大きな行動だけを指すものではなく、小さな行動から始めることができます。
「誰かのチャットにいいねのスタンプを押すだけ」でも良いですし、「勉強会等に参加してみる」みたいな行動だけでも発信活動であり、非常に尊い活動だと思っています。
このような「発信していく事が大事で尊い」という文化を作れるように、色々と工夫をしてきました。
工夫の例
- 「発信大事!」と事あるごとに話す
- チームでslack導入、チャットで分報を作り自由な記載を勧奨
- 毎日勉強会を実施
- 外部イベント/コミュニティーにメンバーと参加
- 3カ月に1回リレーブログ企画を実施
- 社内のコラムなど発信媒体で発信を繰り返す
- 社内での発信イベントを企画。社外向けイベントを企画
- 各種カンファレンス登壇を繰り返す
まだ発信活動は小さな波ですが、これが連鎖していくことで、いつか大きな波となり、組織全体に広がることを信じています。このアドベントカレンダーもその一環であり、関わってくださった全ての方に心から感謝申し上げます。
読んでくださった皆さん、書いてくださった皆さん、本当にありがとうございました!