はじめに
「壁打ち」という言葉の意味について、ちょっとした認識の齟齬がありました。
🗣️「もし暇だったら、壁打ちお願いしていいですか?」
👤「いいよ〜」
🗣️「やりたいことがいろいろあるんです。まずAをやりたいんですよね」
👤「うんうん」
🗣️「そのためにはBをやらなきゃいけなくて・・・あ、だからCもやらなきゃいけないのか・・・」
👤「・・・ちょっとまって、僕はどうしたらいいの?」
🗣️「???」
👤「???」
相手の反応を求めない「壁打ち」
= 「アドバイスを求めるのではなく、話して整理すること」
🗣️は「壁打ち」をお願いしました。
この時考えていたことは「壁打ちを通してやることを整理したい」です。
この時、相手の反応やアドバイスは重要ではありません。
むしろ求めていないことも多いです。
これは「テディベア効果」とも言われるものです。
※テディベア(人形)に心情を吐露することで、思考が整理される現象。
「壁打ち」の語源は「テニス等の、壁にボールを当てて行う練習」です。
語源からも、このニュアンスは妥当だと言えるでしょう。
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フィードバックを求める「壁打ち」
👤は「壁打ち」に付き合ってくれました。
この時考えていたことは「悩んでるみたいだから何かアドバイスしなきゃ」です。
「相手のフィードバックを求める」という解釈も存在します。
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すれ違わないために
「壁打ち」の認識の齟齬が、今回の問題点でした。
語源・組織文化的・個人の経験に依る「正しい」意味はあります。
しかし一方で、言葉の意味は変化するものです。
さりげなく、「壁打ち」の認識に齟齬がないか、確認すれば防げたことかなと思います。
私は「ただ聞いて欲しい派」なので
次からは「壁打ちなので、ただ聞いていてほしいです」とでも言おうかなと思います。
補足:「反応を求めない」壁打ち
これは「全く反応を求めない」というわけではありません。
あくまで前提としてある、ということです。
この種の壁打ちを頼む側・頼まれる側どちらも経験がありますが、
このときに意識すること・してもらえると助かることは
- 「アドバイスは求めていない」という前提を大事にする
- その上で「個人的に思ったことなんだけど」となるべくフラットに、見方のひとつとして伝える
この2つです。
「アドバイスは求めていない」という前提のうえで、それでも伝えたほうが良いことというのは当然あります。
その時は、相手のスタンスを尊重したうえで伝えてあげてください。