はじめに
Chrome拡張機能をご存知でしょうか。
Chrome Web Storeからインストールするだけで、Chromeがより便利になるものです。
具体的には、以下のようなものがあります。
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どんな技術スタックが使われているかわかる "Wappalyzer" |
タブの自動整理をしてくれる "TabTabTab" |
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選択するだけで翻訳してくれる "Google Translate 拡張機能" |
YoutubeやNetflixなどをPicture in Pictureで表示できる "Picture-in-Picture Extension by Google" |
このChrome拡張ですが、始めるのはめちゃくちゃ簡単です。
最も簡単なChrome 拡張
それでは、Chrome拡張開発を始めましょう。
「超ミニマムで、5分でできる」がテーマです。
ステップは以下のとおりです。
- ローカルのフォルダーを作成する
- フォルダーの中に以下のファイルを作る
manifest.json
popup.html
- ファイルを編集する
- Chromeの設定からフォルダーを読み込む
- ポップアップを確認する
1. フォルダーの作成
Finder・ターミナルなどなんでもいいので、自分のPCにフォルダーを作成します。
ターミナルで作成する場合
% mkdir kantan_chrome_ex
2. ファイルの作成
方法はなんでもいいので、先程のフォルダーの中にmanifest.json
とpopup.html
を作成します。
ターミナルで作成する場合
% cd kantan_chrome_ex
% touch manifest.json
% touch popup.html
3. ファイルの編集
先程のフォルダーをエディタで開きます。
今回はターミナルからVS Code を呼び出しますが、この他の方法・エディタでも大丈夫です。
% code .
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このような画面になればOKです。 |
manifest.json
を編集
以下を貼り付けてください。
{
"manifest_version": 3,
"name": "かんたんChrome拡張",
"version": "1.0",
"action": {
"default_popup": "popup.html"
}
}
コードの解説
-
"manifest_version": 3
最新(version 3)のマニフェストに準拠します、という宣言 -
"name": "かんたんChrome拡張"
拡張機能の名前 -
"version": "1.0"
この拡張機能のバージョン。特に気にせず1.0
で良いです -
"action"
この拡張機能の、ツールバーでの外観・機能を定義します - "default_popup": "popup.html"
「デフォルトのポップアップ表示に、popup.html
を使用します」という定義
popup.html
を編集
以下を貼り付けてください。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head></head>
<body>
Hello, world!
</body>
</html>
4. フォルダーを読み込む
Chrome の 拡張機能 管理画面 を開きます。
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1.「拡張機能を管理」をクリック | 2.このような画面(chrome://extensions/)が開けばOK |
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3.デベロッパーモードをONにする | 4.「パッケージ化されていない拡張機能を読み込む」→先程のフォルダーを選択 |
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|
5.「かんたんChrome拡張機能」が表示されていればOK |
5. ポップアップを確認する
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1.「詳細」をクリック | 2.「ツールバーに固定する」をON |
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3.右上に表示されているのを確認し、クリック | 4."Hello, world!"と表示されているのを確認 |
うまく表示されましたか?
これにて(超ミニマム)Chrome拡張機能 作成完了です!
【応用】JavaScript / CSS / 日本語表示
最後に、拡張機能を発展させるための簡単なガイドを紹介します。
JavaScriptを導入する場合
- jsファイルを作る(仮に
popup.js
とする) -
popup.html
でpopup.js
を読み込み
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
</head>
<body>
Hello, world!
+ <script src="popup.js"></script>
</body>
</html>
CSSを導入する場合
- cssファイルを作る(仮に
style.css
とする) -
popup.html
でstyle.css
を読み込み
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
+ <link rel="stylesheet" href="style.css" />
</head>
<body>
Hello, world!
</body>
</html>
日本語表示に対応する
文字化けを防ぐコードを追加します。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
+ <meta charset="UTF-8">
</head>
<body>
Hello, world!
</body>
</html>
おわりに
以上、超ミニマムでしたが、Chtome拡張機能の作り方でした。
自分のための便利ツールを作れるようになるので、ぜひやってみてください。