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ジョージア工科大学でコンピュータサイエンスを学び始める話

Last updated at Posted at 2023-08-20

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目次

はじめに

既に先人たちが書かれている記事も多々ありますが、2023年3月にジョージア工科大学のコンピュータサイエンス修士過程に出願して合格しました。8月から授業が始まるので忘れない内に何故出願したのか、どのように出願準備したのかについてまとめようと思います。働きながら米国のコンピュータサイエンス大学院進学を考えている方々の参考になりますと幸いです。

Acceptance Letter ー 合格証

Screenshot 2023-08-05 at 20.20.21.png

何故大学院に出願したか

ジョージア工科大学に出願した理由をざっくりまとめると、下記の3点です。

  • 「Data&AI周辺への理解を深めて顧客からの技術的信頼度を上げたい」
  • 「学問を続けられる環境に身を置きたい。加えて学位が欲しい」
  • 「世界中どこでも働けるポータブルスキルを持った人材になりたい」

詳細は下記にプロフィールや感じていた課題を記載しているので、良ければ見てください。ポエム要素が強いので興味がない場合は何故ジョージア工科大学かまでスキップください。

プロフィール

詳細なプロフィールはLinkedInこちらの紹介文を見ていただければと思いますが、文系学部の出身です。大学時代は主に経済学(ゲーム理論や計量経済学)を勉強していて、プログラミングは授業とインターンシップで多少齧った程度でした。

大学卒業後はデータエンジニアリング・データサイエンス領域でコンサルタントとエンジニアの間のような職業で7年ほど働いてきました。書籍やMOOC、勉強会に継続して参加して知識をキャッチアップしていました。業務では分析基盤の設計・開発や、データパイプラインの構築、機械学習モデルの構築・本番運用化などに携わってきました。

現在は Databricks Japan でソリューションアーキテクトとして働いており、お客様が弊社製品を導入する際の技術支援をしています。(パフォーマンスチューニング、ネットワーク設計など何でもやります)

会社の宣伝
Databricksのロゴは積み木(brick)が重なっていて可愛いですね
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背景と課題

不遜が許されれば、過去7年の経験・スキルに加えて普段から書籍やMOOCで勉強を継続することで、普段の業務で支障がない程度に働ける自負はありました。また社内にはデータサイエンス領域・データエンジニアリング領域のエキスパートが揃っているので彼らの知見を借りることもできます。

一方で、こんなことを同時に考えていました。

  • LLMの台頭を含めた機械学習周りやデータエンジニアリング領域の技術進歩を含めて、理論面での知識不足、より深い専門性のニーズを感じることが増えてきた
  • 自分のモチベーションとして学習自体が好きなので常に学問を続けられる環境に身をおきたい。過去に2回Strength Finderという自己分析テストを受けた際に、両方とも1位はLearner。Learnerの特徴は You love to learn らしいので学習すること自体が好きな性分
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  • 自分がお客さんだったらCS修士卒の方が技術的な信頼性が増すと考えられる

今までのキャリアで学位なしの方法(MOOCや書籍、勉強会)で勉強してきましたが、欲が満たされることはなかったので、自己満足かもしれないですが自分にとっては学位が重要なんだと思っています。将来的に「やっぱりとっておけば良かったなー」と後悔しないようにも修士号取っておきたいなと思いました。

家庭の事情もあり、会社を辞めて大学院に進学するという選択肢はなく、働きながら通える大学院を中心に探しました。

何故ジョージア工科大学か

自分は1校しか出願しなかったのですが、何故ジョージア工科大学に決めたのかをまとめておきます。一番コストパフォーマンス良く自分の目的満たせると感じました。

世界でも指折りの工科系大学である

U.S. News & World Report's Graduate School Rankingsのコンピュータサイエンス部門のランキングで2023年8月時点で8位です。折角自分の時間を投資するのであれば、世界でも有数のコンピュータサイエンスの授業を受けたいなと思いました。Wikipediaのページを見ると褒めちぎられています。

全米屈指の超名門校であり、工科系大学の最難関クラスに位置している。米国州立大学ランキングで総合5位、Times Higher Education 2023の世界大学総合ランキングでは世界で38位(東京大学が39位)、工学の分野では世界で7位で, コンピューターサインエンスでは、世界で8位(2018)米国の工学のほぼ全ての分野において常に5位以内にランクされている世界屈指のエリート名門大学の1つ[6]。南部のMIT (MIT of the South)と呼ばれ、米国工科大学の御三家 (北東のMIT,西のCalTech,南のGeorgia Tech) の1つとされている

また、Best Online Master’s in Computer Science Degree ProgramsTop 10 Best Online Masters Programs Computer Science Offersにも軒を連ねています。

自分の履修したいコースが揃っている

自分が勉強したいと考えていた学問はDataとAI周辺です。こちらのCurrent Coursesに現在提供されている講座一覧がありますが、自分の深めたい専門性に関連するコースが豊富にあると感じました。ジョージア工科大学のオンライン修士では5つの専門分野Specializationsから1つ選択するのですが、Specialization in Machine Learningに加えてデータエンジニアリングに関係する講座を複数履修するという自分の要件を満たすと感じました。下記のようなコースを履修したいと考えています。

必修講座

データエンジニアリング

データサイエンス / 機械学習

学費が100万円以下と安い

3年間で約7000ドル未満(100万円程度)で修了できます。料金体系は下記の2つに大きく分かれ、1セメスターあたり1講座を履修すると647ドル(94,000円程度)になります。

  • Tuition Fee: $180 per credit hour — 1 course represents 3 credit hours.
  • Technology Fee: $107 flat — this fee will remain.

例えばUC Berkeley School of Informationの
Online Master's in Data Scienceなどと比べると安価に取得することができます。

どうやって準備したか

必要なタスクの確認

必要なタスクとしては大きく下記が必要になってきます。

コンピュータサイエンス学位相当の経験

文系学部卒だったので、大変苦労しました。大学で辛うじて履修していたC言語の授業や計量経済学の授業で使ったプログラミング経験をアピールしました。加えてコンピュータサイエンスの学位を持たない方向けに大学が推奨しているedXの授業3つ(Preparing Yourself for OMSCS)の内下記2つを修了して、修了証を添付しました。Introduction to Python Programmingは7年間程度Pythonを書いてきたので不要ではと思い、受講しませんでした。

加えて以前取得していた資格試験(応用情報技術者、統計検定など)を可能なだけ添付しました。

英語試験証明書

全く参考にならないと思いますが、どこかで海外の大学院に行こうと思って勉強はしておりIELTS7.5を持っていたのでそちらで提出しました。他の方も勉強方法は書かれているので割愛しますが、ご質問があればTwitterやLinkedInまでご連絡ください。

大学以降の成績

最低限の条件GPA3.0は満たしていたのでそのまま提出しました。大学に英文の成績証明書を依頼しました。到着まで1週間ほどかかった記憶があるので出願まで時間に余裕を持って依頼すると良いです。加えて自分は学部時代に交換留学をしていたので、留学先の大学にも依頼をして当時の成績証明書を貰いました。

推薦状

3人の方から推薦状を書いてもらう必要があります。下記の3人に書いてもらいました。皆さん快諾してくださり、大変感謝しております。

  • 前々職のマネージャー
  • 現職のディレクター
  • 現職でお世話になっているマネージャー

最低1つはアカデミアの人からもらう必要があると書いてありますが、大学の教授は全くコンピュータサイエンスにゆかりがないかつ大学を異動していたので依頼しませんでした。依頼する際にはできるだけ先方の負荷を減らすために下記のようなサンプルを依頼に含めて送っていました。

おわりに

最後まで読んでいただきありがとうございます。
何故出願したのか、ジョージア工科大学への出願準備についてまとめましたがいかがでしたでしょうか。

働きながら米国大学院、特にジョージア工科大学への出願を考えられている方々にご参考になりましたら幸いです。もしご質問ありましたら、TwitterLinkedInでいつでもお気軽にご連絡ください。また、授業が始まりましたらそれぞれの講座で記事を書いていこうと思います。

補足:会社の宣伝2
Databricksでは大学院通学を含めて自己研鑽費用を補助してくれる制度があります。良い会社ですね。採用もしておりますので、お気軽にTwitterLinkedInまでご連絡ください。
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参照リンク

日本語

英語

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