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Chatbot 考察まとめ

Last updated at Posted at 2018-06-04

今や、”チャットボット”は中小企業から大企業まで幅広く導入事例があります。さらに、導入コスト的にも幅広い選択肢があり、業務効率化やサービス向上に大いに役立ちます。
そんな企業での”チャットボット”の導入事例から考察して雑ですが

  • 導入事例
  • 事例から見るメリットデメリット
  • 導入する際のポイント
  • 個人的な考え

を色々まとめてみました

導入事例

LOHACO

chat_lohaco.png

アスクル株式会社が運営するインターネット通販サービス「LOHACO」のマナミさんです。(Bot界隈ではかなり有名です)

なんとお問い合わせの3分の1をマナミさんが対応していて、6.5人分の人件費削減を実現しているらしいです...
(ざっと見積もって 30 * 6.5 = 約200万ほどの削減...! 年間2400万... なんて生産的...)
現在は、「IBM Watson」をベースとした対話システム「バーチャルエージェント」が会話エンジンに導入されています。
ホームページのFAQって、実はほとんど見られておらず、電話で問い合わせるユーザーがいるのがほとんだと思います。(実際自分もそのような経験があります...)
そこでチャットボットを活用できると24時間いつでも正しい回答がすぐに返ってくるなど、双方にとっていいことだらけですね。

(マナミさんこちら)
https://lohaco.jp/support/index.html

株式会社大京

株式会社大京は不動産業界では初めてAIチャットボットサービス「hitTO」を導入しました。
「前も同じようなことあったし……」という状況はかなり頻繁に起きることは予想できるので、そこを機械に置き換えることでかなりの工数削減が期待できます。

また株式会社大京が導入しているhitTOは外部サービスとの連携が可能なので、自社専用に自由にカスタマイズできるので幅広く対応できそうです。

ライフネット生命

large (1).jpg

ライフネット生命はreply.aiを使って、LINEおよびFacebook Messengerでのチャットボットを運用しています。

チャットによる自動応答と、有人対応をうまく切り替えるといったハイブリッド型でより効率的にサービスを提供しているとのことです。
人間が必要ない簡単なFAQや決まりきった業務の部分はチャットボットに任せて、ユーザーがより詳細なサポートを必要とした時にオペレーターに切り替わる。とすることでより効率的かつ柔軟に対応が可能になっています。
システムだけだとパターンにない時など不安なところもうまく解消できるコンビネーションです。ユーザーは、自動応答によって待たされることなく満足度の高いコミュニケーションを受けることが可能となっています。

スターバックス株式会社

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コーヒーチェーン最大手のスターバックスは、AIを利用したチャットボット機能の「マイ・スターバックス・バリスタ(My Starbucks Barista)」のテストを開始しました。

マイ・スターバックス・バリスタでは、音声認識またはテキスト入力によるチャットで注文ができるようになっています。
ドリンクの種類、エスプレッソのショットの数、シロップの種類など複雑になる注文に対するエラーを減らし、サービス向上を図っています。
スタバには裏メニューなるものもあるので、さらなるユーザーの獲得などにも効果的かなと感じました

事例から見るメリットデメリット

上記4社の導入事例から紐解いてメリットデメリットをまとめました。
記事的にはいいことを書いてますがやはり課題があるのが現状です。しっかり見極めた上で活用していきたいですね。

メリット

①24時間365日即レス

言うまでもないですね。電話対応と違ってプログラムが組まれていますので問い合わせが来たらすぐにいつでも対応できます
「あ、カスタマーサポートの時間終わっちゃってるな...明日にしよう。」で、そのまま忘れてしまうとか、混み合っててなかなか繋がらないなんてことが解消されるのでユーザーへの体験はかなり改善されます。

②人件費の削減

先ほども書きましたが、カスタマーサポートをする中で「以前も同じような対応したな...」といった場面はプログラムに置き換えることで無駄を省くことができたりします。さらに全てチャットボットで対応できるようになればサポートのための人件費や採用工数など大幅な費用削減が見込めます。

③データマイニングが可能

電話対応などでもデータマイニングはできるとは思うのですが、無駄な工数が多い気がします(会話を文字に起こしたり...)。
そこであらかじめチャットボットを活用し、会話データをとっておくことで、

デメリット

①パーソナライズされた質問に対応できない

「私はこのアイテムを身につけるとどう周りから見られますか?」というような顧客の人格などに深く根ざした質問には、現在のチャットボットは回答できません。
こうした質問は、経験豊富な接客員だけが対応できるのが現状です。
人工知能を用いれば解決可能かもしれませんが精度を上げるために膨大な量の接客データが必要になるので、難点の1つです。

②データにない場合の対応ができない

「AとBどちらが私似合いますか?」と質問されても、AとBのデータを用意していないとチャットボットが適切な回答を返すことは困難です。
こうしたデータにない質問にチャットボットが対応するためには、回答時に参照するデータと連携することで解決することが期待できます。(顧客情報や、商品情報などなど)
逆にチャットボットが商品情報を参照できるようにすることで、カスタマーサポートへのお問い合わせから購買につなげることが可能となるかもしれません!

導入する際のポイント

どんなものにもメリットデメリットは存在するので、導入を考える際のポイントです。

①導入目的の決定
各会社で様々だとは思うのですが、チャットボットに任せる部分をはっきりと決めておくことが大事です。
なんとなく導入するよりは、顧客対応など「システムに置き換えたほうが効率的かつ、生産的」などを分析することが重要です

②チャットへの導線の決定
せっかくチャットボットを導入したのに全然活用されない...なんて状況になってしまってはもったいないので
「ユーザーがチャットボットを活用するまでの導線」をしっかり設計する必要があります。

例:HPから電話番号をみて問い合わせが来るのでその前に気づかせるようにしよう などなど

④運用形式を決定する
チャットボットといっても様々な形式があるので正しく選ばなければいけません。
人工知能を活用して段々と精度上げていき、ゆくゆくは完全にチャットボットに任せる計画を引いたり、何度も同じような対応している部分があるのでそこをシステム化して後は有人で対応するなど。
おそらく現実的なのは、「何度も同じような対応している部分があるのでそこをシステム化して後は有人で対応する」が効率的かなと思います。

後は、キャラクター設定やデザインがかなり重要だったりします。(企業に対しての印象が変わりやすい...と思います)

⑤データの持ち方を検討しておく
主に対話データからの分析のためにデータ構造を分析しやすい形にしておくとかシナリオ構造を管理しやすくしておくとかですね。
後々ごそっと変えるなんて状況にならないようにしっかり設計したいですね。(専門家にスポットで入ってもらうとかの方がいいかもです)

個人的感想

導入事例からメリットなどをまとめてきましたが、やはりチャットボットの持つ可能性は幅広いなと感じました。
児童お悩み相談所などでLINEでの対応を始めたところ相談件数が急増したとか...

やはり人間にとってコミュニケーションは切り離せない存在であり、コミュニケーションツールである「チャット」が持つ力は相当だなと思う限りです。
今のうちに人工知能を活用したチャットボットを導入して精度を上げ続ければ将来的にかなり助けてくれる存在になるので先行投資という形で導入してみても面白いのでは?

参考にさせていただいた記事

チャットボット企業導入事例まとめ!企業でチャットボットはどう活用されている? | Ledge.ai(レッジエーアイ)
賢く活用したい!チャットボットの導入事例4選と検討すべきポイント - LISKUL
チャットボット導入事例6選 | 国内・海外メッセージアプリ活用のポイント - チャットボット | ボクシルマガジン
「チャットボット導入のメリットと課題、そして進化の方向性」 | 空色OK SKY chatbot

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