PythonのUvicorn（ユビコーン）とは？
uvicornはPythonで書かれた高速で軽量なASGI（Asynchronous Server Gateway Interface）サーバーです。主に非同期Webアプリケーションを実行するために使用され、特にFastAPIやStarletteなどの非同期フレームワークと組み合わせて利用されます。
🔹 Uvicornの特徴
Uvicornの主な特徴は次の通りです。
- 非同期処理：Pythonのasyncioを活用し、高速な処理が可能
- 軽量かつ高速：オーバーヘッドが少なく、高パフォーマンス
- 対応プロトコルの幅広さ：HTTP/1.1、HTTP/2、WebSocketに対応
- 使いやすさ：シンプルでわかりやすいインターフェース
🔹 Uvicornのインストール方法
pipを使用して簡単にインストールできます。
pip install uvicorn
🔹 Uvicornの使い方（FastAPIとの例）
FastAPIアプリの例
# main.py
from fastapi import FastAPI
app = FastAPI()
@app.get("/")
async def read_root():
return {"message": "Hello, World!"}
サーバー起動方法
次のコマンドを実行し、サーバーを起動します。
uvicorn main:app --reload
-
mainは作成したPythonファイル名（main.py） -
appはFastAPIインスタンス -
--reloadオプションは、コード変更時の自動リロードを有効化します（開発時に便利）
サーバー起動後、ブラウザでhttp://127.0.0.1:8000にアクセスすると動作確認できます。
🔹 他のWSGIサーバー（Gunicorn）との比較
| 項目 | Uvicorn | Gunicorn |
|---|---|---|
| プロトコル | ASGI（非同期） | WSGI（同期） |
| パフォーマンス | 高速（非同期処理に適している） | 安定的だが非同期処理に不向き |
| 主な用途 | FastAPI、Starletteなど非同期フレームワーク | Django、Flaskなど同期フレームワーク |
UvicornとGunicornの併用例
Gunicornを使用してUvicornを動作させる場合は以下のようにします。
gunicorn main:app -w 4 -k uvicorn.workers.UvicornWorker
-
-w 4：4つのワーカープロセスを作成 -
-k uvicorn.workers.UvicornWorker：GunicornのワーカーにUvicornを指定
この組み合わせで、負荷分散と高速処理を同時に実現できます。
🔹 まとめ
UvicornはPythonの非同期処理能力を活用し、高性能なWebアプリケーションを実行するためのASGIサーバーです。FastAPIやStarletteなどのフレームワークと相性が良く、リアルタイム通信（WebSocket）や高速API開発に適しています。