Ubuntuにおけるネットワーク関連コマンド一覧
以下の表は、Ubuntuでよく使われるネットワーク関連コマンド(ping, arp -a, ifconfig, nmap, dmesg, ufwなど)の利用場面、具体的な使い方、得られる情報についてまとめたものです。
また、これらに関連する似たコマンドも合わせて記載しています。
コマンド | 利用場面 | 具体的な使い方 | 得られる情報 |
---|---|---|---|
ping | ネットワーク接続確認 | ping google.com |
対象ホストへの到達性、往復時間、パケットロス率 |
arp -a | ARPキャッシュの確認 | arp -a |
ローカルネットワーク内のIPアドレスとMACアドレスのマッピング |
ifconfig | ネットワークインターフェースの状態確認・設定 (現代では ip コマンドが推奨) |
ifconfig |
各インターフェースのIPアドレス、MACアドレス、状態、統計情報 |
nmap | ネットワークスキャン、セキュリティ調査 | nmap 192.168.1.0/24 |
ネットワーク上のホスト検出、開いているポート、稼働中のサービス |
dmesg | カーネルメッセージの確認 | `dmesg | less` |
ufw | ファイアウォール管理 |
ufw status ufw allow 22
|
現在のファイアウォールの状態、設定されたルール、許可・拒否のポート情報 |
netstat | ネットワーク接続やルーティングの確認 | netstat -tuln |
現在リッスンしているポート、接続状況、ルーティングテーブル |
ss | ネットワークソケットの状態確認 (netstatの代替) |
ss -tuln |
ソケットのリスニング状態、接続情報、統計情報 |
ip | ネットワーク管理の最新ツール (ifconfigの代替) |
ip addr ip route
|
ネットワークインターフェース情報、IPアドレス、ルーティング情報 |
補足
- ping は、ネットワーク上のホストが生存しているか、また応答速度など基本的な接続状況を確認するために使用します。
- arp -a は、ローカルネットワーク内でデバイス同士の通信に必要なIPとMACの対応関係を確認する際に便利です。
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ifconfig は古くから使われていますが、現代のUbuntuでは ip コマンド(例:
ip addr
やip link
)が推奨されています。 - nmap はセキュリティ監査やネットワーク探索に用いられ、対象ネットワークの詳細な情報を収集できます。
- dmesg はシステムの低レベルのログを表示するため、ハードウェア障害やドライバの問題を調査する際に役立ちます。
- ufw はUbuntuのファイアウォール設定を簡単に管理できるツールで、ネットワークの安全性を維持するために用いられます。
- netstat と ss はどちらもネットワーク接続の詳細情報を表示しますが、ss の方が高速で最新のカーネル機能を活用しています。