IPカメラが映像をPCに送る仕組み(原理)
IPカメラ(例: iProなど)は、映像をデジタルデータとして処理し、ネットワークを通じてPCに送信します。その主な流れを以下に要点を絞って説明します。
1. 映像のキャプチャ
- イメージセンサー: CMOSまたはCCDセンサーが光を電気信号に変換。
- 信号処理: 電気信号をデジタルデータに変換し、リアルタイムで映像を生成。
2. 映像データの圧縮
- 映像データはサイズが大きいため、帯域幅を最適化するために圧縮されます。
- 主なコーデック:
- H.264/H.265: 高効率なビデオ圧縮方式。
- MJPEG: 静止画の連続フレームで構成。
3. データのパケット化
- 圧縮された映像データを小さなパケットに分割し、ネットワークプロトコルに準拠した形式に変換。
- 使用されるプロトコル:
- RTSP (Real-Time Streaming Protocol): ストリーミング用のプロトコル。
- HTTP/HTTPS: Webブラウザ経由で映像を配信。
- ONVIF: カメラ間の互換性を提供する業界標準プロトコル。
4. ネットワークを通じた送信
- IPプロトコル: TCP/IPまたはUDPを使用してデータを送信。
- ネットワーク方式: 有線LAN(Ethernet)または無線LAN(Wi-Fi)を利用。
5. PCでの受信と再生
- 接続方法: PCがIPカメラのIPアドレスとポートに接続してデータを受信。
- 再生ソフトウェア: 専用ビューアソフト(例: iPro Viewer)や汎用ソフト(例: VLC Media Player)。
- デコード: 圧縮されたデータをデコードし、映像を表示。
まとめ
IPカメラは、センサーでキャプチャした映像をデジタルデータに変換・圧縮し、RTSPやHTTPなどのプロトコルでパケット化してネットワークを通じてPCに送信します。PC側ではデータを受信・デコードし、リアルタイムで映像を再生します。