Windows10でjupyterlab環境を構築した際の設定についての備忘
#起動時のデフォルトディレクトリ変更
configファイル生成のため、コマンドプロンプトを起動して下記を実行する。
jupyter lab -–generate-config
すると、C:\Users\USERNAME\.jupyter
にjupyter_lab_config.py
が作成される。
生成されたファイルの900行手前付近の、下記のパラメータを編集すればよい。
文字列の先頭のr
はraw文字列の利用を宣言するものである。Windowsパス特有の円マークを、エスケープ文字でなく単なる文字として扱うために必要となる。
c.ServerApp.root_dir = r'C:\Users\YOUR\DEVELOP\FOLDER\PATH'
#jupyterlab起動ショートカットアイコンの作成
###やりたいこと
これまではjupyterlabを起動するために、毎回コマンドプロンプトを起動してjupyter lab
と打ち込んで起動していた。まずこれが面倒になってきたので何とかしたいと思った。
また通常だとブラウザの1つのタブとして起動するが、独立したウィンドウで開くことはできないかと考えた。
特に、Chrome独自のショートカット機能「ウィンドウとして開く」が非常に利便性が高く、画面表示をすっきりさせることができるため、うまく連携する方法を考えた。
まとめると、
デスクトップ上のjupyterlabショートカットをクリックすると、Chrome「ウィンドウとして開く」版のUIで起動できるようにする
ことを実現したい。
###設定
- まず通常通りコマンドプロンプト経由で
jupyter lab
コマンドを実行し、jupyterlabを起動する。 - Chromeの画面右上の3点ボタン設定マークを選択し
その他のツール
->ウィンドウに名前を付ける
を選択。名前は適当にjupyterlabとする。 - デスクトップにjupyterlabのショートカットアイコンが作成されたことを確認する。
- 下記のように
jupyter_lab_config.py
設定ファイルを編集し、jupyter lab
コマンド実行後にブラウザを表示しない設定をする。(コメントアウトを外す)
c.LabApp.open_browser = False
- ショートカットアイコンを右クリックし、プロパティを表示する。そしてリンク先を次のように設定する。
C:\Windows\System32\cmd.exe /k mode 50, 20 | jupyter lab | "C:\Program Files\Google\Chrome\Application\chrome_proxy.exe" --profile-directory=Default --app-id=xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
このうち、
"C:\Program Files\Google\Chrome\Application\chrome_proxy.exe" --profile-directory=Default --app-id=xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
の部分は元から設定されているリンク先の記述であり、
C:\Windows\System32\cmd.exe /k mode 50, 20 | jupyter lab |
の部分を先頭に追記してあげればよい。
コマンドの意味合いとしては、
-
cmd.exe
を利用しコマンドを実行する。/k
は起動元のコマンドプロンプトの画面を閉じないためのオプションである(jupyterlabがエラーを吐いた時等のデバッグ用に念のため表示させておく)。 -
50, 20
はコマンドプロンプトのウィンドウサイズなのでお好みで。 - パイプして、
jupyter lab
コマンドを実行。先述のconfig設定のため、この段階ではブラウザ画面は表示されない。 - ここまででバックグラウンドでjupyterlabが起動した状態となり、最後のパイプでchrome特有の「ウィンドウとして開く」モードで開く形となる
以上の設定で、ショートカットをクリックするだけで簡単に起動するようになった。