昨日のヒストリーテック・アドベントカレンダー記事にて、CODHからアナウンスされた、『Joint Symposium of Linked Pasts 10 and Linked Pasts Japan 1』シンポジウムを紹介しました。
が、その主催である「Linked Pasts」コミュニティ自体を、私は知らなかったのでざっと調べてみました。
Linked Pasts
のちに紹介する Linked Pasts Japan による説明によると、Linked Pasts コミュニティとは
デジタル・ヒューマニティーズ分野において近年、セマンティックウェブ技術や Linked Data がますます広範に利用されるようになってきています。例えば欧州では、年に一度、Linked Pasts Symposium というイベントが各地で開催され、欧州各地から Linked Data を用いた歴史・考古学研究、あるいは文化財研究に携わる人々が集まり、意見を交わしています。
というものであるようで、欧州ではこのコミュニティは 10 年の歴史があるようです。
似たコミュニティ?として Pelagios Network という、研究者、科学者、キュレーターが、Linked Data の手法とツールを使って過去を調査するコミュニティがあるようで、両者の差は詳しくはわかりませんが、LP と Pelagious は綿密に連携しているようです。その Pelagios によって記されたこの記事「From Linking Places to a Linked Pasts Network」によると、これまでの成果である「Peripleo (歴史的データの地理的視覚化)」「PeriodO (時代区分の集約、標準化)」「SNAP (古代人物記録の統合、標準化)」などを分散連携させて目指す概念であるようです。
Linked Pasts Japan
日本では今年 3 月に「Linked Pasts Japan
Kick-off」というキックオフイベントが開かれ、現在 Linked Pasts Japan コミュニティが
Linked Pasts Japanは、こうした国際的なコミュニティ形成の動向を踏まえ、日本におけるLinked Dataを用いた人文学研究に関わる研究者・実務者が集い、それぞれが直面する課題や論点を議論し、成果を共有する場を提供します。また、国内の研究動向を対外的に発信する際のハブとして機能することで、当該分野の研究における日本の国際的プレゼンスを高めることにも貢献します。
という形で準備されているということのようです。日本ではまだできたばかりということのよう。CODH でも、Linked Pasts Japan の特設ページが作られています。
さすがにレイヤーが上過ぎて、私のような市井の活動者が取り組むには難しすぎる活動ですが、面白そうなので注意を向けたいと思います。