前回の[ExpressLRS受信機をUSBドングルにする]という記事で、いまいち速度の違いが実感できない、と書きました。
そもそも、プロポからはどんな信号がELRS送信機に送られてきているのか調べてみたら、驚愕の事実が判明してしまいました。
今回調べたプロポは
①Frsky X-Lite Pro
②Jumper T-LITE
③Futaba T16IZ
の3つです。
外部送信機に接続する端子の信号線をオシロスコープで見てみました。以下がそれです。
Frsky X-Lite Pro
Jumper T-LITE
FUTABA T16IZ
Open-TXのFrskyとJumperはほぼ同じ周期でパッケトデータが出ています。
約4ms間隔なので大体250Hzぐらいです。
一方のFutaba送信機は、約6.8ms間隔なので大体150Hzでした。
なんと天下のFutabaさんの方がリフレッシュレートが遅いことが、判明してしまいました。
これは、外部送信機だけの話なのか、内部送信機もこの周期なのかは判りません。
で、本題のELRS送受信機の最高リフレッシュレートは500Hzなのですが、
ご覧のようにプロポのリフレッシュレートが遅いことが、ボトルネックになっています。
ELRS送信機のリフレッシュレートを500Hzに設定すると、その周期でパケットデータは送信されるのですが、
そもそも、プロポからデータが来ないので、同じデータを送って来ていました。
250Hzのプロポだと2回ずつ同じデータが送られてきます。
150HZのプロポだと約3回ずつ同じデータが送られてきます。
なので、ELRS送信機のリフレッシュレートはプロポの周波数以上に設定しても意味がないように思えます。
今後500Hz対応のプロポが出て来るまで本領発揮できないのでは無いでしょうか?
もしかして、私が知らないだけでもう既に存在してるのでしょうか?
追記(2022.2.14時点)
ネットを検索していたら、OpenTXに代わるEdgeTXと言うものが、ジンバルポーリングを500Hzでしている。という記事をみつけたので、
期待を膨らませ早速、Frsky X-Lite ProにEdgeTXのファームウェアを書き込んで、外部出力信号をオシロスコープで見てみました。
な、なんと! 返ってめちゃくちゃ遅くなっています。
パケットの間隔は16msぐらい、周期でいうと62Hz ぐらいでしょうか。
しかもパケットのボーレートは420000bpsではなく多分115200bpsです。
なんか設定があるのか、ネットを検索しましたが見つけられませんでした。
すぐにOpenTXに戻しました。
EdgeTXはまだ開発段階だと思うので、これからを期待したいと思います。
設定方法を見つけました。EdgeTXの初期設定が遅くなっていました。
HARDWARE設定のところのMaxボーレートを変えたらOpenTXと同じ250Hzになりました。
ただ500Hzにはなりませんでした。
このボーレート、EdgeTXではMaxなんと5250000まで設定できる様になってました。でも400000以上にしも4ms周期は変わりませんでした。
EdgeTXをインストールしたら、まずこの設定を確認すべきですね。
追記(2022.3.30時点)
EdgeTXがついに500Hz対応になりました!!!。
EdgeTX v2.7.0-RC1で500Hz (2ms間隔)でジンバルデータを送れるようになりました。
設定場所がハードウェアからモデル設定の方に移動しました。
そこでCRSFを選択し、Baudrateを921kに設定すると、2ms周期でパケットを送るようになります。
ただし残念なことに、私の持っているFrSky X-Lite Proと初期のX-Liteのジンバルセンサーは、
TLE4998P3と言うホールセンサーで、PWMでデータを出力することが解り、
試しにその周波数をオシロスコープで調べたところ、残念なことに約250Hzでした。
つまり4ms周期でしかジンバルデータを更新できませんでした。
他のアナログ電圧で出力するセンサーなら、2ms周期でデータを更新してくれます。
RadiomasterやJumperのプロポは、おそらくアナログ電圧センサーなので大丈夫だと思います。
ちなみにFrSky X-Lite S はアナログ電圧センサーなので大丈夫です。
PWM出力はノイズに強いらしいので、周波数を500Hzに上げた製品を出してほしいところです。