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Raspberry Pi OSでGNOME Desktopを使う

Last updated at Posted at 2021-11-09

↓GNOMEを導入したRaspberry Pi OS
このシステムについて.jpg

Raspberry Pi OSのデフォルトのGUI環境は動作が軽くていいが、日常的にデスクトップとして使うには質素すぎる。
しかしながら中身はほとんどDebianなので、実はDebianと同じGNOME Desktopを導入することが可能である。
ここではその導入方法を備忘録的に記す。

やること

  • Raspberry Pi OS のインストール
  • パフォーマンス調整
  • GNOME Desktop のインストール
  • 日本語サポートのインストール
  • ネットワーク設定 (NetworkManager)
  • おまけ
    • オーバークロック
    • Flatpak & Snapのセットアップ
    • GNOMEのカスタマイズ

物理で用意するもの

  • Raspberry Pi 4B
  • USB SSD(SDカードでも良いが非推奨)
  • ディスプレイに接続して作業する環境
    • ディスプレイ
    • Micro-HDMI to HDMIケーブル
    • USBキーボード
    • USBマウス

Raspberry Pi OS のインストール

※すでにセットアップが済んでいればこの工程はスキップ可能。

パフォーマンス調整

  • デフォルトではGPUメモリが64MBしかないのでraspi-configから増量する
    • 4 Performance Options -> P2 GPU Memory
  • 4GBモデルなら256MB, 8GBモデルなら512MBあたりが無難

GNOME Desktop のインストール

task-gnome-desktopをインストールすると、GNOME Desktopに必要なものが一気に入る。
※すでにlightdmがインストールされている場合にはインストールの途中で選択画面が出てくるので gdm3 を選択する。

sudo apt install task-gnome-desktop
sudo reboot

インストール完了後に再起動するとGNOMEのログイン画面が出現するので、ログインできることを確認する。
デフォルトのウィンドウマネージャーはWaylandなので、X11の方を使いたい場合にはログイン時に画面右下の歯車ボタンから GNOME Xorg を選ぶ。

日本語サポートのインストール

sudo apt install task-japanese
sudo localectl set-locale LANG=ja_JP.UTF-8 LANGUAGE="ja_JP:ja"
sudo apt install task-japanese-gnome-desktop fonts-noto
sudo reboot

日本語化後の初回ログイン時に、ホームフォルダ内のフォルダ名を日本語に変更するか聞かれるので、お好みで回答する。

ネットワーク設定 (NetworkManager)

Raspberry Pi OSではネットワーク設定がdhcpcdによって管理されているため、WiFiなどをGNOMEから設定できない状態になっている。
GNOME Desktopとして使う上では都合が悪いので、NetworkManagerでの管理に切り替える。

sudo apt update
sudo apt install network-manager  # おそらくすでに入っているが念の為
sudo systemctl disable dhcpcd.service  # dhcpcdの無効化
sudo reboot

WiFi接続をしていた場合、再起動後にはネットワークから切断された状態になっているので、GNOMEの設定からWiFiに接続する。

完成形

ここまでできればこうなるはず
完成形.jpg

おまけ:オーバークロック

Raspberry Pi 4Bの処理性能ならGNOMEも問題なく動かせるが、オーバークロックするとさらに快適になる。
※定格以上の電圧をかけることになるので故障のリスクが増します。言うまでもありませんが自己責任でお願いします。

  • /boot/config.txt にオーバークロック関連の設定を追記
/boot/config.txt(追記分)
# overclocking
over_voltage=4    # 電圧を上げる
arm_freq=2000     # 最大CPUクロック2GHz
arm_freq_min=600  # 最低CPUクロック600MHz
gpu_freq=750      # GPUクロック750MHz
  • 動的クロック調整を導入
sudo apt install cpufrequtils
sudo vi /etc/init.d/cpufrequtils
sudo reboot
/etc/init.d/cpufrequtils(修正前)
ENABLE="true"
GOVERNOR="ondemand"
MAX_SPEED="0"
MIN_SPEED="0"
/etc/init.d/cpufrequtils(修正後)
ENABLE="true"
GOVERNOR="conservative"
MAX_SPEED=2000000
MIN_SPEED=600000
  • トラブルシューティング
    • 起動しなかったり起動後にカーネルパニックを起こす場合
      • Linuxが動作するPCにSSDを接続して、bootパーティションのconfig.txtを直接編集すれば戻せる
      • 起動するまでマイルドな設定に調整する
    • 負荷時のCPU温度が高すぎる
      • マイルドな設定に調整する
      • より冷やせるケースを導入する

おまけ:Flatpak & Snapのセットアップ

Debianのパッケージは古いものが多い。
新しいバージョンのアプリケーションを手軽に使うために、FlatpakとSnapを導入してGNOME Softwareと統合する。

Flatpakのセットアップ
sudo apt install flatpak gnome-software-plugin-flatpak
sudo flatpak remote-add --if-not-exists flathub https://flathub.org/repo/flathub.flatpakrepo
sudo reboot
Snapのセットアップ
sudo apt install snapd gnome-software-plugin-snap
sudo snap install core
sudo reboot

おまけ:GNOMEのカスタマイズ

Arm版のGNOMEでもAMD64などと同様に拡張機能を導入できる。
おすすめの拡張機能

  • Dash to Dock
    • ドックが表示されるようになる
    • 設定はアプリ一覧のボタンを右クリック(3x3ドットのアイコン)
  • Tray Icons: reloaded
    • システムトレイアイコンを表示させる
  • Alternatetab
    • Alt + Tab でウィンドウ単位で切り替えられるようにする(デフォルトはアプリ単位)
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