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SSLHでHTTPS, SSH, OpenVPNを443番ポートに共存させる

Last updated at Posted at 2020-11-13

はじめに

会社や学校、公共のWi-Fiなど、80, 443番ポートといった一般的なポートしか通過させない環境では、通常の22, 1194番ポートを用いたSSH, OpenVPNは使用することができない。
また、常にインターネットに公開されているサーバーでは、いくつもポートを開放したくない。
そこで、それらを全てまとめて443番ポートで受け付けてしまおうとするのがこれから紹介するSSLHだ。
今回はHTTPS, SSH, OpenVPNを443番ポートで待ち受けするための設定を行う。

環境

  • Ubuntu 20.04.1 LTS (GNU/Linux 5.4.0-52-generic x86_64)
  • sslh-fork 1.20-1
  • nginx/1.18.0
  • OpenSSH_8.2p1
  • OpenVPN 2.4.7

手順

既存のアプリケーションのポート変更

すでに443番ポートを使用しているアプリケーションがある場合には、設定を変更し適用しておく必要がある。
nginxなら、serverディレクティブの listen 443 ssl;listen 9443 ssl; など別のポートに変更しておく。

SSLHのインストール

SSLHをインストールする
sudo apt update
sudo apt install sslh

SSLHの設定

SSLHの設定は /etc/default/sslh にあるので、これをお好みのエディタで編集する。

SSLHの設定の編集
sudo vi /etc/default/sslh

HTTPSが9443番、SSHが22番、OpenVPNが1194番の場合、下記のように編集する。

SSLHの設定
RUN=yes
DAEMON=/usr/sbin/sslh
DAEMON_OPTS="--user sslh --listen [サーバーのIPアドレス]:443 --ssl 127.0.0.1:9443 --ssh 127.0.0.1:22 --openvpn 127.0.0.1:1194 --pidfile /var/run/sslh/sslh.pid"

他にもいくつかのプロトコルに対応しており sslh -h で確認できる。
対応していないプロトコルも --anyprot [IPアドレス]:[ポート番号] とすることで転送できる。

ポート開放

TCPを指定してポートを開放する。
また、もともと使用していたポートを閉じる。

ufwの場合の例
# まだ開けていない場合
sudo ufw allow 443/tcp
# 既存の設定確認
sudo ufw status numbered
# 既存の設定の削除
sudo ufw delete [SSH, OpenVPNの設定の番号]
# 設定の適用
sudo ufw reload

デーモン化

systemctlの設定を行いデーモン化する。

sudo systemctl start sslh
sudo systemctl enable sslh

疎通確認

sslhで設定したものに問題なく接続できるか確認する。

疎通確認
curl [サーバーのURL(HTTPS)]
ssh -p 443 [ユーザー名]@[サーバーのIPアドレス]
vi client.ovpn  # OpenVPNのポート設定を修正する
openvpn --config client.ovpn

おわり

みんなで仲良く貴重な資源、443番ポートを使っていこう。

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