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intel Mac に Windows11 をインストールする

Last updated at Posted at 2021-10-10

IMG_0936.JPG
TPM2.0のチェックを回避して、MacBookPro2019(intel CPU)にWindows 11をインストールしました。
Win10とWin11のisoイメージを使い、WinPEでセットアップOSにドライバを追加して、USBの
インストール媒体を作成します。

10/15追記:もう少し簡単バージョンに移動して下さい。(このページは、個人的には残しておきたい情報を詰め込んではいるのですが、インデントとかよくわからず書き始めてしまったので、誤字脱字の修正やみやすさはもう直す気力がなくなりました。)

■動機

・intel Macに、Boot Camp で Windows 11を使いたい。
・クリーンインストールが好き
 (OSセットアップ時にアップデートインストールの選択肢はあります。私は試していませんが)
・WinPE*1、DISM*2のお勉強を兼ねて。
・公式情報 AllowUpgradesWithUnsupportedTPMOrCPU の使いかたが分からないかった。
 Ways to install Windows 11の情報です。(あまり真剣には調べてないです。・・・
 (10/12に、https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1356709.html を発見。
 レジストリを設定したうえで、MediaCreationToolを作るのね。...dekinaizo.)

■対象読者

 ・Macに、Windows 11をインストールしたい方
  (ここではMacへの導入手順ですが、ほかのPCにも応用できますね。)
 ・OSやドライバのインストール、WinPEに興味がある方
 ・自力で問題解決できる方

 挑戦される方は、自己責任で楽しんでください。
 ・作業の難易度は低くはなく、万人向けではありません。
 ・ディスクの初期化等の作業を伴うため、理解せずに作業すると失敗する可能性があります。
  失って困るファイルや環境は、作業開始前に"外部"の記憶媒体にバックアップしましょう。
 ・今回Windows 11のインストールができたとしても、Microsoft社は「Windows 11がTPM2.0
  を要求しない」とは宣言されていません。将来、Windows Updateしたら動かなくなること
  があるかもしれません。(・・・Microsoft社がTPM2.0難民を見捨てないことを切に願う。)

■intel MacにWindows 11を導入する基本アイディア

 Boot Camp関連で凄技を沢山公開されているjensd_be氏のアイディアベースです。
 jensd_be Install Windows 11 natively on Mac  
 彼のアイディアは・・・
 ・インストール用OS(boot.wim他)は、Windows 10 ISOを
 ・インストールするOSのイメージ(install.wim)だけ、Windows 11のISOのファイルを
 使うです。素晴らしい。

 ここでは、彼の手順に加えて・・・
 インストール用OS(boot.wim)に、Appleのデバイスドライバをあらかじめ組み込んで
 OSのセットアップ行程がスムーズに行くようなアレンジを加えています。

■必要な機器

​ (1)MacBook (今回Windows 11をインストールするターゲット装置)
   ターゲット装置は、Boot CampでWindows 10が導入された状態(windows用パーティション
   が既にある状態)から作業しています。
   Boot Camp未導入の場合、macOS上で、DiskUtilityを使ってパーティションを分ける
   ところから作業が必要になりますが、自分がそうであるように、多くのBoot Camperは
   Win10は導入済みであると思われるのと、自分でその作業をしていないので、ここでは
   挑戦しませんでした。(Youtubeを見ると、macOS上でパーティションを切る際、
   FAT32でフォーマットすると、APFSの外枠ができ、その外枠に対して、もう一度FAT32
   でパーティショニングしないと、裸のFAT32のパーティションが出来ないようです。)

 (2)USBメモリ8GB以上
   OSをインストールする具材を入れて、インストールメディア(USB)として仕立てます。

 (3)Windows 10が使える作業用PC(オプション・・・といえばオプション)
   ターゲットのMacBookとは、別のPCを使ってインストールメディア(USB)を作ります。
   操作が慣れた後なら、MacBook+Boot Camp上のWin10で、インストールメディアを作成
   し、その後作成で使ったWin10の環境を捨て、Win11を上書きすることもできます。
   出来るのですが、作業用PCが、ターゲット装置と異なると、有事の際のNet調査や、
   インストールメディアにもう一度手を入れたい等、断然作業が捗ります。

   
   なお、Install Windows 11 natively on Macでは、Windowsを一切つかわず、macOSだけで、
   すべての準備作業(wimの分割も!)をしています。驚嘆!
   

■1.準備

1.1 Windows 10, Windows 11のisoを入手

  ・https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10ISO より
   Win10_21H1_English_x64.iso (<---日本語版等必要なエディションをDLします。)
  ・https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows11 より
   Win11_English_x64.iso (<---日本語版等必要なエディションをDLします。)
  これらは、downloadフォルダに置いておきます。

  isoファイルは、macOS上で入手したほうが悩むことが無く、簡単です。
  Windows PC でisoイメージファイルを入手する場合は、WebブラウザのUser agentを
  Windows以外の装置に変えないと、isoファイルのダウンロードリンクに辿りつかない
  もしくは、辿り着きにくいようです。
  (User agentの変更はGoogle Chromeのデベロッパーモードでできます。)

1.2 所有するMacのモデルに対応した Boot Camp Assistant を入手

  これには、Brigadierというツールを使います。
  Brigadierは、7zipを必要とするらしく、未導入であれば7-zipもインストールします。
  https://www.7-zip.org/ より、OSに合ったインストーラを入手(私は7z2103-x64.exe。)

  Brigadier
  https://github.com/timsutton/brigadier/releases より、brigadier.exe を入手。
  これは、Appleに、macのモデルIDを通知して、当該モデルのBoot Camp Assistantを入手
  することができるツールです。
  モデルID名は、macOSのシステムレポートで確認します。
mac_system_report_w1024.jpg
  コマンドプロンプトを開き、カレントディレクトリを、でbrigadier.exeがあるフォルダに
  移動して

brigadier.exe --model MacBookPro16,1   //システムレポートのモデルIDを引数に詰める

  を実行します。しばらくするとAppleのサーバからBoot Camp Assistantが落ちてきます。
  BootCamp-061-62383
  ├─\$WinPEDriver\$
  └─BootCamp
  (\$WinPEDriver\$は、OSのセットアップで使われるドライバ、
  BootCampは、Win11導入のあとでインストールするドライバで、ファルダ名やコンテンツ
  は、モデルIDにより多少変わります。AutoUnattend.xmlがあったりなかったり・・・。)

1.3 WinPEの編集環境構築のため、Windows ADKと、Windows PE add-onをインストール

  必要なのは、Windows 10 21H1に対応した「ADK Version 2004」と ADK Version 2004に
  対応する「Windows PE add-on」の2点。

https://docs.microsoft.com/en-us/windows-hardware/get-started/adk-install
  から、
  ・Download the Windows ADK for Windows 10, version 2004
  ・Download the Windows PE add-on for the ADK, version 2004
  をダウンロード、インストールします。
  (このページでダウンロードするのは、小さいセットアップツールです。
  インストールすべきツールの実体は、このセットアップツールを使ってダウンロードする
  ものです。)

  
  Windows ADKでインストールする機能の選択は、標準のままでもよいです。・・・が、
  [V]Deployment Tools
  [V]Configration Designerを選択。
  2点があれば、今回の作業は可能です。SelectionsofADK_2selected.png
  
  Windows PE add-on は、特に選択肢はありません。標準設定のままインストールします。
  ※インストールパス等は、選べますが、標準のまま変えないほうがよいでしょう。

■2.WinPEを使って WIMファイルを編集する。

作業は、C:\Users\%USERNAME%\Downloadsで行います。
こんな感じでフォルダがファイルを配置して作業を開始します。

\Downloads
├─Win10iso_Sources
│ └─boot.wim ...Win10_21H1_English_x64.isoのSourcesにあるboot.wimをここにコピー

├─Win10iso_Sources_bootwim_mount
│ (boot.wimをマウントするときの作業領域。事前にこの名称でフォルダを作成しておく)

├─Win11iso_Sources
│ └─install.wim......Win11_English_x64.isoのSourcesにあるinstall.wimをコピー
├─brigadier.exe ....(BCAssistantをダウンロードしたら、もう使いません。)
└─BootCamp-061-62383 ..以下、Brigadierでダウンロードしたもの
├─\$WinPEDriver\$..WinPE/OSのSetup中に必要とされるドライバ
└─BootCamp ........Windows 11(使うOS)で必要とされるドライバ

2.1 インストール用OS「Boot.wim」に、macのデバイスドライバをインストールする。

  (1) boot.wim の index:1(WinPE)をマウントする。

    dism /mount-image /ImageFile:C:\Users\%USERNAME%\Downloads\Win10iso_Sources\boot.wim /index:1 /mountdir:C:\Users\%USERNAME%\Downloads\Win10iso_Sources_bootwim_mount

    これで、Win10iso_Sources_bootwim_mountに、boot.wimのindex:1が展開される。

  (2) Win10iso_Sources_bootwim_mountに \$WinPEDriver\$を適用

    dism /Image:C:\Users\%USERNAME%\Downloads\Win10iso_Sources_bootwim_mount /Add-Driver /Driver:C:\Users\%USERNAME%\Downloads\BootCamp-061-62383\$WinPEDriver$ /Recurse -ForceUnsigned

   ※-ForceUnsignedをつけないと、IntelMEI\heci.inf のインストールに失敗します。

  (3) Win10iso_Sources_bootwim_mountを、コミットして(固定させて)アンマウントします。

    dism /unmount-image /mountdir:C:\Users\%USERNAME%\Downloads\Win10iso_Sources_bootwim_mount /Commit

    Win10iso_Sources_bootwim_mountは空になり、boot.wimには、ドライバが追加
    されたため、サイズが変わってます。

  (4) boot.wim の index:2(Windows Setup)に対しても同じことを繰り返します。

    dism /mount-image /ImageFile:C:\Users\%USERNAME%\Downloads\Win10iso_Sources\boot.wim /index:2 /mountdir:C:\Users\%USERNAME%\Downloads\Win10iso_Sources_bootwim_mount

   ※ index:の後ろの数字が1から2に変わっています。

  (5) (2)と全く同じコマンドを実行して、index:2に対してドライバを追加します。

  (6) (3)と全く同じコマンドを実行して、コミット、アンマウントします。
    Win10iso_Sources_bootwim_mountは空になり(忘れがち)、boot.wimには、さらに
    ドライバが追加されたため、サイズが変わってます。    

  index:1と2ってなに?

    dism /Get-ImageInfo /ImageFile:C:\Users\%USERNAME%\Downloads\Win10iso_Sources\boot.wim

  をすると正体が判明します。

Index : 1
Name : Microsoft Windows PE (x64)   Setupより前に動く(だと思う※)OS
  :
Index : 2
Name : Microsoft Windows Setup (x64)  OSのSetup中に動くOS。
  :

  
  ※今回、index:2にドライバをインストールしないと、OSのsetupが表示されてから、
  mac内蔵の周辺機器(Keyboard、タッチパット)が使えなかったので、index:2が使われている
  ことは確実なんですが、index:1のWinPEが動いているのか?までは確認しませんでした。
  (もしかするとindex:1に対するドライバ追加作業は不要かもしれませんが、大した作業ではない
  ので、両方ともやておけば間違いないでしょう。)
  

2.2 インストールするOS(install.wim)を分割する

 Windows 11のOSのイメージは、FAT32の上限サイズを超えるため、取り出して分割します。

Dism /Split-Image /ImageFile:C:\Users\%USERNAME%\Downloads\Win11iso_Sources\install.wim /SWMFile:C:\Users\%USERNAME%\Downloads\Win11iso_Sources\install.swm /FileSize:4000

  Win11iso_Sourcesフォルダの下には、下記2点のファイルが増えています。
   install.swm
   install2.swm
  同フォルダには、オリジナルinstall.wimもありますが、こちらはもう不要です。

■3.インストールメディア(USB)の作成

3.1 USBをフォーマット

  diskpartで、パーティション作成とフォーマットします。
  ※diskpartを使わなくてもよいかもしれませんが、私は使います。
  USBを作業用PCに接続して、diskpartを起動して以下のコマンドをたたきます。
  (diskpartはいろいろな場所で紹介されているので省略。さらりと書いていますが、
  select disk X で番号を間違えると大変なことになります。注意!)

select disk X       #ターゲットのディスクの番号、list diskで事前に調べます。
clean
create partition primary    #USBのサイズによってFAT32の上限指定"size=32768"が必要
format quick fs=fat32
assign          #ドライブレターの割り当て割り当てられれていれば不要
active          #起動パーティションにするマーキング(だと思っています)
            #activeコマンドは、gptだとエラーになります。気にしない。

3.2 インストールメディア(USB)に具材を集約

Win11_USB_inst_Files_wMemo.png

どこが違うの?の確認の意味で、
左にオリジナル(Win10_21H1_English_x64.iso )
右に、今回作成したインストールメディア(USB)差分比較してみた結果です。
Win10isoVSArrangedUSB.png

■4.MACへインストール

ここまで来たら勝ったも同然です。
(二日間やってきて疲れが出てきたので、最後はかなり端折りながら説明します。)

4.1 Apple T2セキュリティチップがついたMacの場合

  システム起動時、[COMMAND]+[R]を押して、リカバリモードで起動。
  (管理者パスワードをしばしば要求されるので入力。)
  メニューバーの Utilities > Startup Security Utility を起動して、
  Secure Bootの設定を、Full Securityから、Midium Security に変更します。

midiumSecutrity.png
  詳細はこちらへ https://support.apple.com/en-us/HT208198

4.2 USBブートから Windows 11をインストール

  作成した、インストールメディア(USB)をMACに挿入して、システム起動時に、[option]キーを
  押すと起動ディスクが選べるので、USBから起動。
  OSのセットアップが開始したら、もともとWindows 10がいたNTFSのパーティションに
  インストールします。あとは選択肢に任せて進むだけ。
  (Win10を導入していたらプロダクトキーは入れないで次に進んでよいはず。
  なんだけどよくわかっていないので、PCの名称はWin10と同じ名称にしました。)

4.3 Windows 11でドライバインストール

  Windows 11が起動したら、インストールメディア(USB)にある、BootCampフォルダにある、Setup.exe
  を実行して、Appleのデバイスドライバをインストールします。

*1 Windows Preinstallation Environment:
  OSをインストールするための小さいOS。OSのセットアップツールはこのOS上で動いて
  大きなOS(Windows 10や、Windows 11)をインストールします。

*2 Disk Image Servicing and Management
  wim(Windows IMaging format)形式で固められた、ファイルをエディットしたり
  使っているOSに機能・サービスインストールしたりするために使うコマンドです。

作業メモ(お世話になっています)
 https://qiita.com/twipg/items/d8043cd4681a2780c160

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