このドキュメントの対象読者
本ドキュメントは個人的なメモを兼ねた整理です。
あえて挙げるなら、ChatGPTをある程度使い慣れていて、より効果的に活用したい人向けの内容です。
① ChatGPTの得意なこと・苦手なこと(大前提)
得意なこと
- 静的な知識の整理(例:アルゴリズム、ネットワーク構成、コマンド解説)
- 構造化された説明や要点の要約
- コードのテンプレート生成や修正提案
- 文調・形式に応じた文章の生成(例:マニュアル文、ログメッセージ、Markdown)
苦手なこと
- 時事性の高い内容(例:クラウドの仕様変更、ライセンス体系、最新UIなど)
- 長くて複雑なコードや数式(見た目は正しくてもバグが紛れがち)
- 文化的背景・感情・意図の深い理解(皮肉・遠回し表現など)
- 医療・法律・契約などの高度専門分野(誤情報リスクあり)
② 押さえるべきポイント(運用上の注意)
(1)致命的:最優先で意識すべきこと
- ChatGPTの知識には更新の遅れがあるため、特に仕様変更が多い分野では古い情報が返ることがある。「2025年4月時点の情報が欲しい」といった指定があると正確性が上がる
- 仕様や前提が違うときは、その場で明確に指摘・修正を伝える(ズレを放置しないことで軌道修正が効く)
(2)優先:意識すると効果が高いこと
- 回答の指示を明確にする(例:「提案してください」「Markdownで出力」「要点のみ知りたい」「Qiita向けに整形して」など)
- 文脈・Contextを明確にする(目的・背景・対象などの前提をなるべく明確に)
- 技術系の話題では使用環境(OS、クラウド、ツールなど)を伝える
- 目的や使い道を伝える(例:画面表示用/マニュアル向け/口語調がよいなど)
- 想定する読者やスキルレベルを伝える(例:初心者向け/自分用メモ/チーム共有用)
- 自分の理解状況や困っているポイントを伝える(例:用語は知っているが使い方に不安がある)
- 制約や前提条件を伝える(例:特定の言語が使えない/クラウド利用不可 など)
③ ChatGPTを現実的にうまく使うためのヒント
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最初の質問が曖昧でも問題ない
→ 会話を通じて徐々に前提や意図を明確にしていけばよい
→ 最初から完璧な質問を目指す必要はない。考えすぎて手が止まるより、まず投げて会話で整える方がずっと効果的 -
回答の方向性がズレていたら、その都度修正・補足すればよい
→ ChatGPTは「ズレたまま突き進む」ことがあるため、微調整が大事 -
検索エンジンと使い分けよう
→ ChatGPT:背景の説明や方針の提案など、会話で深めたいときに有効
→ 検索:**ChatGPTは情報が古い可能性がある。**最新仕様や正式情報は検索で確認すべき
④ ChatGPTと検索エンジンの比較:考え方のヒント
観点 | 検索エンジン | ChatGPT |
---|---|---|
対応 | キーワードマッチで既存ページを表示 | 質問に対して即時に文章を生成 |
設計思想 | 検索ワードの選び方が命 | 質問の構造・前提・目的の明確さが命 |
調整方法 | キーワードを変えて再検索 | 会話の中で前提や方向性を修正できる |
向き・不向き | 検索力が求められるが正確性は高め | 柔軟性が高いが、時事性や厳密性に弱いことがある |