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VFD管で表示器を作る話

Last updated at Posted at 2018-08-17

購入~全点灯させるまで

 最近ニキシー管なるものを知って触ってみたいと思いとました。いろいろ調査している内に似たような物でVFD管というものもあり、こっちの光が好みだったのでVFD管を使って表示器作ろうと思います。(始めて触ったオシロがこんな感じの光方だったような)

1.VFD管とは

 蛍光表示管(Vacuum Fluorescent Display)のことで、1966年に伊勢電子工業(現在のノリタケ伊勢電子)の方が発明されたそうです。液晶技術の特許料が高かったので、製造コストが安かったVFD管が広まったそうです。
 主な特徴は、

  • 氷点下での平常動作が可能
  • LEDと比べて費電流が大きい
  • 単色表示

です。

 原理はノリタケ伊勢電子さんの説明が分かりやすかったです。↓
https://www.noritake-itron.jp/cs/appnote/apf100_vfd/apf102_genri.html

カラーバリエーションがないのと消費電流の面はデメリットですが、見た目のオシャレさではVFD管の方が存在感があっていいなと思います。最近はビンに入ったインテリアや食べ物・飲み物がインスタ映えでブームになっているので、ガラス管を使用しているVFD管もこのブームに乗れるのではと個人的な思いもありつつ作っていきます。

2.購入

 AmazonでVFD管をいくつか購入した物を紹介します。他には次のサイトでも入手できそうです。

IV-18

 8桁とマイナス符号及び桁あふれ表示用の桁がある。こんなに多い桁をどう使うものか...。価格:1,880円。
販売元:Clockwork
IV18全体.jpg

IV-22 6個セット

 1桁のVFD管。スタンダードな感じ。価格:2,280円。
販売元:Clockwork
IV 22.jpg

IVL2-7/5

 4桁とコロンの構成。The 時計!。価格:890円。
販売元:三浦電商
IV2 7 5.jpg

IN-12A/BIN-15A/B IV-22 ソケット 6個セット

 ニキシー管とVFD管IV-22のソケット。筐体に組み付けるのに便利。価格:1,480円。
販売元:Clockwork
ソケット.jpg

3.点灯させる

 今回は見た目が好きなIV-18を点灯させました。VFD管はフィラメント(カソード)に5V、グリッド(アノード)に20~30Vを印加すると点灯します。IV-18のピンアサインの資料はまったく見つからず、苦労の末に有志の方が作成した資料を見つけたので参考に配線しました。今回は各桁と7segの全箇所、符号桁アノードに30Vを印加しました。

↓資料の引用元
http://www.tube-tester.com/sites/nixie/dat_arch/IV-18.pdf

IV18 ピンアサイン.PNG

配線した様子

 今回は安定化電源から5Vを供給し、昇圧電源で30Vを作り出しました。昇圧電源はAmazonで購入したHiLetgo®の「XL6009 4A DC-DC調整可能ブースターモジュール」を使用しました。将来的にはモバイルバッテリから電源供給できるようにしたいので、5Vから昇圧して30Vを作ります。
↓昇圧DC-DCモジュール
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B010Q1722G/ref=oh_aui_detailpage_o00_s00?ie=UTF8&psc=1

IV18 配線.jpg

全点灯しました!!

20180811_172701.jpg

 想像よりもきれいで感激しました(^^♪ マトリックスみたい
ピンアサインの資料探しと、どのピンが1ピンかで苦労しましたが何とか光ってくれてよかった。
因みに、フィラメントの5Vを調整すると照度が変わります。3vを切ったあたりで点灯しなくなりました。VFD管の欠点で、同じ個所を点灯し続けると"焼き付き"という現状が起こるそうです。この現象と消費電流の関係でフィラメントに印加する電圧は5Vより下げた方がいいかもしれません。

4.おわりに

 無事に点灯ができたので次は制御をしようと思います。
制御は7segLED点灯制御と同じ「ダイナミック点灯」をします。制御はIoT界隈で流行のESP-WROOM-32を使おうと思います。インターフェース回路を考えないとな...。

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